労務管理のツボをギュッと押す方法を考えます

会社で起こる労務管理に関する悩みやトラブルを解決する方法を考えます。

book352(休業手当の代わりに法定外の有給休暇を使う)




■有給休暇ならよく知っているけれど、、、



何らかの理由で社員さんを休業させるときには、休業手当が必要ですよね。使用者側の理由で社員さんを休ませるときは手当が必要なのです(労働基準法26条)。

ただ、休業手当を支給するとなると、「休業、、手当、、、ですか? それはどんな手当ですか? どうやって手当の額を計算して支給するのですか?」という疑問を抱いてしまう方も多いのではないでしょうか。

おそらく、会社で働いていて「休業する」という場面は少ないですし、まして休業手当など創業して以来支給したことがないという会社も多いのではないでしょうか。

そのような状況で、「休業するので手当を用意して」となっても、処理方法に慣れていないので困るかもしれませんね。


そこで、休業手当を簡単に支払う方法がないかどうかを考えることになります。






■有給休暇と休業手当の内容は重なる。



「休業手当は有給休暇と似ている」という点に着目するのが今回のポイントです。

つまり、休業手当は有給休暇と似ているので、有給休暇を使って休業手当を代替させることが可能なのではないかと考えるわけです。ただし、ここでの有給休暇とは、「法定内の有給休暇」ではなく「法定"外"の有給休暇」のことを意味します。いわゆる別途で用意する特別有給休暇のようなものです。


有給休暇中の賃金は平均賃金を使います、一方、休業中の手当は平均賃金の60%です。ちなみに、単に「平均賃金」と表現するときも、一般的に賃金の60%を意味します。ゆえに、有給休暇と休業手当の内容は重なっていると分かります。

ならば、休業手当を支払う代わりに有給休暇を用意しても、休業手当と同等の効果をもたらすことが可能なのですね。


ただし、先ほど書いたように、ここでの有給休暇は、法定"外"の有給休暇でなければいけません。ちなみに、「法定"内"の有給休暇」とは、6ヶ月で10日、1年6ヶ月で11日というアレです。一方、「法定"外"の有給休暇」とは、法定内の有給休暇に上乗せして、追加的に付加する休暇のことです。つまり、法定以上の休暇なのですね。

法定の有給休暇を休業日に割り当てることはできませんが、法定以上の休暇ならば休業日に割り当てることも可能です。ただし、有給休暇の内容が休業手当の内容を上回っている状態にしてください。


ゆえに、特別有給休暇を休業日に割り当てるようにすれば、「どうすれば休業手当を支給できるのか」と悩むことはなく、普段から慣れた有給休暇の処理で休業を処理することが可能なのですね。

なお、休業して助成金を利用するときは、有給休暇で処理せずに休業手当で処理してください。


山口正博 社会保険労務士事務所
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