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次の勤務まで何時間空けたら良いか。その答えが出た。

 

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次の勤務まで何時間空けたら良いか。その答えが出た。
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仕事が終わり、次の仕事を開始するまでの時間。

2014年の11月にコラムで書いたのですが、1日の仕事が終わり、翌日の仕事が始まるまで、どれぐらいの時間的間隔が空いていれば良いのかという点について考察したことがあります。


次の勤務まで何時間空けたらOKなの?

上記の内容がそのコラムですが、当時は法律には基準がなく、自主規制で対処するのが次善の策だと提案しました。

勤務から次の勤務までの時間的間隔とは何なのか。ここで簡単に説明しましょう。

とある場所に、チェーン展開する居酒屋で働いている29歳の嶋村さん(架空の人物です)という方がいるとします。嶋村さんは居酒屋で店長として働いています。お店の営業時間は、17時から午前の0時まで。お店の営業人員が足りないときは、嶋村さんもお店で調理や接客を手伝います。

さらに、店長なので、毎月1回、店長会議というものに参加します。店長会議は朝早くから開始され、毎回、午前9時から始まります。

とある日、7月11日に嶋村さんはお店で仕事をし、午前0時45分まで勤務しました。0時で営業は終わり、閉店業務、翌日の準備があったため、0時45分が終業の時間となりました。そして、翌日には店長会議があり、9時ちょっと前には会場まで行かないといけない。

仕事が終ったのが0時45分、家に着いたのが1時19分、そして寝たのが2時です。翌朝は、7時過ぎに起きて、準備し、店長会議の会場まで行きました。

勤務が終った時間、つまり終業時間は0時45分。翌日の仕事は9時からでした。この場合、終業から次の始業まで、どれぐらいの時間が空いていれば良いのか。上記の例では、8時間15分(0時45分から9時までの間)の時間的間隔がありますが、これは妥当なのかどうか。これが「勤務から次の勤務までの時間的間隔」についての問題です。

ちなみに、労働基準法にはこの問題点に対処できる条文はありません。そのため、勤務から次の勤務まで、どれだけ時間を空けていれば良いのか、判断に迷うことになりました。

しかし、2015年4月に国会に提出されている法律案を見ると、上記の問題を解決する基準が示されています。


答えは、「11時間」。

労働基準法等の一部を改正する法律案(衆議院)
http://www.shugiin.go.jp/internet/itdb_gian.nsf/html/gian/honbun/houan/g18902006.htm

上記のウェブサイトに、今現在、国会で審議されている労働基準法関連の改正法案が掲載されています。2015年7月2日の段階では、まだ法律ではなく法律案ですので、施行はされていない内容です。

このウェブサイトの下の方を見ると、(労働時間等の設定の改善に関する特別措置法の一部改正)という部分があります。そこをさらに下へ見ていくと、

第二条の二 事業主は、その雇用する労働者の健康の保持及び仕事と生活の調和が図られるよう、終業から次の始業までの間に少なくとも十一時間の休息のための時間を確保するように努めなければならない。

という部分があります。

改正によって、上記の第二条の二が追加される予定です。内容は読んだ通りそのままです。

『終業から次の始業までの間に少なくとも十一時間の休息のための時間を確保するように努めなければならない』ここがポイントです。

勤務と勤務の間の時間はどれだけ空けるのか。その答えがこの第二条の二に書かれています。勤務が終わり、次の勤務を開始するまで、11時間の時間的間隔を空ける。これが基準となります。

先程の例に当てはめると、終業時間が0時45分、次の始業が9時、時間的間隔は8時間15分なので11時間以上の時間は空いていないのでダメということになります。

店舗での勤務を優先するならば、店長会議を始める時間をお昼の12時ぐらいに設定し、仕事が終ってから11時間以上の時間が空くようにスケジュールを組みます。店長会議を開始する時間を優先するならば、その前日は店舗で勤務しないようにする方法でも良いでしょう。とはいえ、人が足りず店長が営業に参加せざるを得ない日もあるでしょうから、店長会議は昼過ぎぐらいから開始するのが妥当です。

居酒屋の例を出しましたが、他の会社でも似たような場面はあります。遅くまで残業し、仕事が終ったのが22時。翌日は7時から始業。このような場合も、11時間以上の時間を空けていないのでダメです。

例は変わりますが、タクシー会社では、遅番で勤務した日の翌日は休みになるところがあります。遅番の翌日に出勤すると、勤務と勤務が時間的に詰まってしまうので、休みを入れて時間を空けるように工夫しています。

終業から次の始業まで、どれぐらいの時間を空けていれば良いのか。今までは自主規制で対処していたのですが、これからは11時間という基準ができますから、判断しやすくなります。

高度プロフェッショナル労働制や労働者派遣法改正などのニュースに押されてしまい、上記のような地味な改正内容は表に出にくいのですが、私は重要な改正だと思いますし、「やっと対処してくれたか」という思いです。

ニュースサイトやテレビ、新聞だと採り上げられないような内容ですから、厚生労働省、衆議院のウェブサイトなど、淡々と情報を提供してくるところにアクセスするのも有益です。


(参考)
第189回国会 議案の一覧
http://www.shugiin.go.jp/internet/itdb_gian.nsf/html/gian/kaiji189.htm

労働基準法等の一部を改正する法律案
http://www.shugiin.go.jp/internet/itdb_gian.nsf/html/gian/honbun/houan/g18902006.htm


退社後11時間は勤務できないように。



今回も、メルマガ「本では読めない労務管理の"ミソ"」を
お読みいただき、ありがとうございます。

次回もお楽しみに。

 

 

 

労務管理の問題を解決するコラム

職場の労務管理に関する興味深いニュース

【仕事のQ and A】

決まったことを決まった手順で処理するのは難しいものではありません。例えば、給与計算。毎月1回は給与が支給されるので、その計算作業も毎月ありますけれども、頭を悩ませるほどのものではありません。

他には、雇用保険や社会保険への加入手続きもちょくちょくと発生しますけれども、これも必要な書類を揃えて出すだけですから難しくない。

労務管理ではルーティンな業務があり、それらを処理するには特別な能力や知識は必要ありません。

しかし、時として、普段は遭遇しないような問題が起こります。例えば、休憩時間を1回ではなく何回かに分けて取るのはいいのかどうか。有給休暇を半日や時間単位で細かく分けて取ると便利なのかどうか。仕事着に着替える時間には給与は支払われるのかどうかなど。答えが1つに定まりにくい問題が労務管理では起こります。

  • Q:会社を休んだら、社会保険料は安くなる?
  • Q:伊達マスクを付けて仕事をするの?
  • Q:休む人が多くて勤務シフトに穴が開く。対処策は?
  • Q:休憩時間を分けて取ってもいいの?
  • Q:残業を許可制にすれば残業は減る?
  • Q:残業しないほど、残業代が増える?
  • Q:喫煙時間は休憩なの?
  • Q:代休や振替休日はいつまでに取ればいいの?

このような問題に対して、どのように対処するか。それについて書いたのが『仕事のハテナ 17のギモン』です。

 

仕事のハテナ 17のギモン

【1日8時間を超えて仕事をしたいならば】

毎日8時間の時間制限だと柔軟に勤務時間を配分できないので、月曜日は6時間の勤務にする代わりに、土曜日を10時間勤務にして、平均して8時間勤務というわけにはいかない。

しかし、仕事に合わせて、ある日は勤務時間を短く、ある日は勤務時間を長くできれば、便利ですよね。それを実現するにはどうしたらいいかについて書いています。

残業管理のアメと罠

 

残業管理のアメと罠

【合格率0.07%を通り抜けた大学生。】

私が社労士試験に合格したのは大学4年のときで、いわゆる「現役合格」です。けれども、3年の時に一度不合格になって、ヘコんだんです。「たかが社労士試験ごときにオチたのか」って。

どうすると不合格になるか。どんなテキストや問題集を使えばいいか。問題集の使い方。スマホをどうやって社労士試験対策に活用するか、などなど。学生の頃の視点で書いています。

社労士試験というと、社会人の受験者が多いですから、学生の人の経験談が少ないんですよね。だから、私の経験が学生の人に役立つんじゃないかと思います。

大学生が独学で社労士試験に合格する方法: 合格率0.07%の軌跡 Kindle版

 

合格率0.07%を通り抜けた大学生。

【学生から好かれる職場と学生から嫌われる職場】


高校生になれば、アルバイトをする機会があり、
過去、実際に経験した方、
もしくは、今まさに働いている学生の方もいるのでは。

中には、
「学生時代はアルバイトなんてしたことないよ」
という方もいらっしゃるかもしれません。

そういう稀な方は経験が無いでしょうけれども、
学生のアルバイトというのは、
何故か、不思議と、どういう理屈なのか分かりませんが、
雑というか、荒っぽいというか、
そういう手荒い扱いを受けるんです。

若いし、体力もあるし、
少々、手荒に扱っても大丈夫だろうという感覚なのでしょうか。

それ、気持ちとしては分かりますけれども、
法令上は、学生も他の従業員と(ほぼ)同じであって、
一定のルールの下で労務管理しないといけないのです。

もちろん、
18歳未満は夜22時以降は働けないとか、
8時間を超えて働けないとか、
そういう学生ならではの制約は一部ありますけれども、
それ以外のところは他の従業員と同じ。

週3日出勤で契約したはずなのに、
実際は週5日出勤になっている。

休憩時間無しで働いている。

採用時に、1日5時間働くと決めたのに、
実際は1日3時間程度しか勤務させてもらえない。

「学生には有給休暇が無い」と言われた。

テスト休みを取って時給を減らされた。

など、
やってはいけない労務管理がなされてしまっている
という実情もあるようです。

何をやってはいけないかを知らないまま、
間違った対応をしてしまうこともあるでしょう。

(知らないからといって許されるものではありませんけれども)

このような労務管理をすると、学生から好感を持たれ、
辞めていく人が減るのではないか。

一方で、
「これをやってしまってはオシマイよ」
な感じの労務管理だと、
ザルで水をすくうように人が辞めていく。

学生から好まれる職場と嫌われる職場。

その境目はどこにあるのかについて書いたのが
『学校では教えてもらえない学生の働き方と雇い方 - 35の仕事のルール』
です。

 

「学生が好む職場」と「学生が嫌う職場」 その違いは何なのか。


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