KDDI、退社後11時間は出社禁止に 全社員1.4万人対象
http://textream.yahoo.co.jp/message/1834763/bce775e4266e5768971efae085c98d4b/1/20727
KDDIは全社員1万4千人を対象に、退社してから出社するまで11時間以上あけることを促す人事制度を始めた。11時間未満が月に11日以上となった社員には勤務状況の改善を指導し、残業が目立つ部署には是正が勧告される。残業時間総量の削減だけでなく、1日のうち一定時間、休むことを重視する。
KDDIは新制度によって、働き過ぎの抑制や社員の業務効率の向上を目指す。国内の労働人口が減少する中、働き方を見直し、優秀な人材を確保する狙いもある。国内の産業界で残業ゼロや朝型勤務などを打ち出す企業が増える中、間隔を重視した制度は珍しい。
社員の健康や安全を管理するため、仕事と仕事の間隔を11時間以上あけることを求めたガイドラインを今月から導入した。さらに、管理職ではない社員約1万人については「勤務間インターバル」を就業規則に追加し、休息を8時間以上とすることを義務付けた。
この制度は、KDDI特有の労務管理ではなく、法改正を先取りした内容です。2015年の法改正で、終業から次の始業までの時間的間隔を11時間以上設ける内容が追加される予定です。
労働基準法等の一部を改正する法律案(衆議院)
http://www.shugiin.go.jp/internet/itdb_gian.nsf/html/gian/honbun/houan/g18902006.htm
上記のウェブサイトに、(労働時間等の設定の改善に関する特別措置法の一部改正)という部分があります。そこから下に見ていくと、
第二条の二 事業主は、その雇用する労働者の健康の保持及び仕事と生活の調和が図られるよう、終業から次の始業までの間に少なくとも十一時間の休息のための時間を確保するように努めなければならない。
という部分があります。
法改正以前は、勤務が終了して、次の勤務が開始されるまで、どれぐらいの時間的間隔を空けておけば良いのか分りませんでした。
次の勤務まで何時間空けたらOKなの?
「ウチの会社には関係ないな」と思っているのは間違いで、これは全ての会社に要求される内容です。KDDIのような大企業だけが上記のように労務管理すれば良いのだろうというものではなく、法律の中で決められる内容ですから、他の会社も同様に対応する必要があります。
次の勤務まで何時間空けたら良いか。その答えが出た。
つい最近、メルマガでも同じ点について言及しましたが、ネットニュースでもKDDIが同様の仕組みを採用したため、紹介させていただきました。
KDDIほどの企業規模になると、人材も潤沢ですから、法改正の内容を早めにチェックして、実際に改正される前に労務管理を変えていけるのでしょう。