Word documentは受け付けないの? 意外にもHTML限定。
就業規則を作成するときは、おそらくWordのようなエディターを使って作ることが多いかもしれませんね。
印刷のレイアウトがきれいですし、段落設定のための機能も充実していて、都合が良いのかもしれません。文書作成はWordしか使わない人もいるようで、就業規則を作成するときもWordを使うのでしょう。
出来上がった就業規則はプリントアウトして、事業所に備えたり、行政窓口に提出したりするのですが、電子媒体のままで提出することも可能なのですね。印刷せずに、記録媒体に文書データを保存して、その媒体を提出するわけです。
ただ、伝種媒体で就業規則を取り扱うことが可能であるものの、Wordのdocファイルでは受け付けていないようです。行政窓口ならば、最も認知されている道具を使うかと思いきや、Wordファイルで就業規則を受け取らないのですね。
就業規則を電子媒体で提出するときは、HTMLファイルで文書ファイルを用意して届け出る、というのが設定された条件のようです。
参考
https://www.mhlw.go.jp/new-info/kobetu/roudou/gyousei/dl/130418-1.pdf
余談ですが、今でもフロッピーで提出して受け付けてくれるのでしょうか。フロッピーディスクドライブを装備したパソコンがあれば読み取れるはずですが、労働基準監督署にはフロッピーディスクドライブがあるのかどうか。また、提出する側も今ではフロッピーで電子文書を用意するのは困難ではないかと思います。もはやフロッピーディスクドライブを装備したパソコンもほとんど売られていないでしょう。フロッピーディスクそのものの生産も近頃終了したようですから、もうフロッピーを使う状況ではないはずです。
フロッピーでの受付は2013年で終了しましたので、CD-RかDVD-Rでの提出に変わりました。メディアは返却されないため、USBメモリーではなく使い捨てのCD-RかDVD-Rを指定しているのですね。
データをメディアに焼かないといけないのですが、今度はそのためのドライブがあるのかどうかが悩みどころです。2020年現在では、PCにCDやDVDなどのメディアを読み込ませる機会が減っており、ストリーミングサービスが主流になっているためドライブが無いコンピューターを使っている職場もあるかもしれません。
就業規則はHTMLファイルでなくても読める。txtファイルでもイケる。
なぜHTMLファイルで受け付けているかというと、ブラウザーがあれば閲覧できるので、パソコンの環境に依存しないため都合が良いのでしょうね。ファイルをダブルクリックすれば、WindowsならEdgeが立ち上がって、画面に就業規則が表示されます。
ただ、Wordのdocファイルであっても、Wordそのものがインストールされているパソコンは多いですし、もしWordが無くてもWord Viewerがあるので、さほど困る体裁でもなさそうです。
他にも、txtファイルで取り扱うことも可能なはず。txtファイルを開けないパソコンというのはまず考えにくく、Windowsだとメモ帳、macだとテキストエディットがありますから、txtファイルも就業規則の電子データ形式として使うことも可能です。半角スペースでインデントを入れながら体裁を整えれば、txtファイルの就業規則もアリ。
さらには、PDFも利用できるでしょう。公的機関はPDFが大好きで、アップされた文書はことごとくPDFです。ならば、就業規則の電子データ形式としてPDFを受け付けることもできるはずです。最近では、PDFを介したウィルスがあるようですが、就業規則にウィルスを仕込んで提出するという会社はおそらく無いだろうと思います。
HTMLで作ると、OSやofficeの有無に関わらずブラウザーで読めますし、テーブルレイアウトで書いたり、箇条書きするのも容易です。さらには、CSSでレイアウトもコントロールできます。Wordで箇条書きすると、インデントがズレたりして、困ることもあり、HTMLの方が取り扱いやすいかもしれませんね。
HTMLやtxtだと、Wordのように特殊な書式設定がありません。あれホント、難しいんですよ。誰かが作成したファイルを編集しようとすると、色々と書式設定が組み込まれていて思うように作業ができないこともあります。
使えるひとは使えるのですが、Wordは使い慣れた人じゃないと操れないところがあり、コンピューターの環境も選びます。その点、HTMLはブラウザーがあれば閲覧できますから環境に依存しませんし、ウェブサイト制作のノウハウを流用できますから、身につけた能力の汎用性という点でも優れています。
さらには、Googleドキュメントのようなクラウドサービスを使うのも良いですね。ファイルを作成するだけでなかう、社内で共有できるし、更新もしやすい。就業規則を配布・周知するのもクラウド経由でやっていくのが主流になっていくのではないかと思います。
とはいえ、労働基準監督署に就業規則のデータを渡すときはHTMLで指定されていますから、好き勝手にデータの形式を選択することはできません。