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2010/6/22【周知していない就業規則】




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■周知していない就業規則◆◆◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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知らされているからこそ使える。
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■あるけど見せていない就業規則。



就業規則を作成したり変更したときは、何らかの手段を用いて社員さんへ告知しなければいけません。また、人材を採用したときは、採用時に就業規則の本文(全文でなくてもよく、要約された就業規則でも良い)を配布するのが通例です。

告知の方法は多種多様ですが、就業規則の本文を印刷したものを配布したり、社内の掲示板に貼ったりすることもあるでしょう。ファイルに綴じて棚に置いておくという方法もあります。また、就業規則を変更したときは、変更された箇所のみを告知します。変更前と変更後を左右に分けて記載する方法が主流のようです。他にも、メーリングリストで配布したり、社内のイントラネットにPDFをアップするのも便利なようです。

上記のように就業規則を周知する方法はたくさんあるのですが、会社によっては就業規則があるものの、それを社員さんへ周知していないところもあるのですね。就業規則を作らなければダメという雰囲気でやむなく作り、作った就業規則をそのままどこかに保管して利用していない会社もあるでしょう。「作っていれば足りるのだろう」と思ってしまっているのかもしれません。

ところが、何らかの労務トラブルが起こると、会社側が「会社の就業規則に書かれている」と突如として就業規則を使ったりすることもあるわけです。社員としては、会社の就業規則を見たことないし、読んだこともないが、それでも就業規則を適用されるのだろうかと思うでしょうね。就業規則が会社のルールという点は分かっていても、見ることができない、読むこともできない就業規則を適用されるのは何だかヘンだねぇ、、と思うわけです。







■周知していないと適用を拒まれる。



確かに、見れないし読めない就業規則に基づいて何かを言われても、こちら(社員側)としてはどうしようもないではないかと思うのは真っ当です。

周知されているルールならば、「あぁ、この場合はこうなるんだな」と想定できるし、対処もできます。何時から何時までが勤務時間なのかとか、何曜日が法定休日なのかとか、休暇にはどのようなメニューがあるのかとか、給与の締め日が何日で、何日に支払いなのか、などなど。就業規則を読めば左記のような内容がつらつらと書かれているはずです。要するに、「会社の使い方を書いたものが就業規則」であるとも言えますよね。「会社の取扱説明書」と表現することもできると思います。


他の例えを挙げると、就業規則は飲食店のおしながきに似ているのではないかと思います。

品書きには、注文できるメニューが列記されていますよね。「ミソラーメン790円」、「半チャンセット850円」、「餃子290円」というように、品物と価格がセットになって品書きに記載されているはずです。何がいくらなのかが分かるように書かれているのですね。そのため、お客さんは何を食べるかを決めることができるし、予算を考えながら食事をすることもできるのです。

しかし、もし飲食店に品書きがなかったらどうなるか。どのようなメニューがあるのかが分かりませんし、メニューがあるとしてもいくらなのかが分かりません。その店が何屋さんなのかは、おそらく店構えを見れば分かるかもしれませんが、店構えだけでメニューまではハッキリと分かりません。まあ、もしラーメン屋の店構えならば、おそらくミソラーメンはありそうですし、炒飯もありそうです。チャーシューメンもあるかもしれません。ですが、飲食店に入って、メニューを推測しなければいけないとなると、これは厄介です。メニューにあるかもしれないし、ないかもしれないと思いながら思い切って注文してみなければいけない。もしメニューにあったとしても価格が分からないので、いちいち質問して問い合わせないといけない。なんともめんどくさい飲食店ですよね。

「注文の多い料理店」も困りますが、「注文がめんどくさい料理店」も困ります。

お品書きが無ければお客さんは料理を注文しにくいのですね。

この点は就業規則も同様で、「この会社ではどんな労務管理のメニューがあるのかな?」と想像しながら仕事に取り組むのは面倒でしょう。事前にメニューが配布されていれば、「あぁ、こんなメニューがあるのか」と想定できるので、ありがたいでしょう。


しかし、就業規則を作っているけれども、一度も社員に見せたことがないとか、採用した段階で書面で就業規則を渡していないとか、いつでも読めるようにファイルで常備していないとなると、キチンと就業規則を周知させていないので、就業規則の適用を拒まれることもあります。また、周知されていない就業規則を適用されることを社員さんは拒否することもできます。

せっかく就業規則を作っても、周知していないために、就業規則は存在しないものとして扱われてしまっては残念ですよね。







■使うならば周知しないとダメ。



法律は、国会で成立すると、官報に掲載され、施行日に施行されます。国会で成立した後に、官報に掲載せずに施行することはなく、キチンと官報に掲載してから法律は運用されるのですね。

国会で成立する法律ですら官報に掲載して公布するのに、就業規則は周知しなくてもよいというのは妙です。就業規則は一企業内のものだから、法律と同じように扱う必要はないとも考えることはできるでしょうが、知らされていないルールを適用することはできないという点では同じです。

法律も就業規則も、知らされているからこそ適用できるのですからね。

就業規則があるならば、周知する作業を省かずに、全体に知れ渡るように工夫する必要があります。作ったのに使えないでは困りますから。









┏━━━━━━━━━━☆★ 後記  ★☆━━━━━━━━━┓



小学生にとって年上の男性や女性は全て「おっちゃん」と「おばちゃん」になる。

小学生ぐらいの年齢から判断すると、自分よりも年上の人はすべて「おっちゃん」か「おばちゃん」に分類される傾向がある。例えば、小学生からの高校生はおっちゃんでありおばちゃんでもある。また、小学生からの大学生はおっちゃんだしおばちゃんなのだ。

20歳前後でおっちゃんやおばちゃんと呼ばれるとムカッとする人もいるかもしれないが、呼んでいる方に悪意はない。単に「年上男性=おっちゃん」、「年上女性=おばちゃん」という公式にしたがって読んでいるだけなのだから。

思い出すと、自分自身が小学生ぐらいの頃、お祭りで屋台の店番をしていた「お兄さん」や「お姉さん」におっちゃん、おばちゃんと読んでいたような気がする。

いまならば、キチンと「お兄さん」や「お姉さん」、「おっちゃん」、「おばちゃん」を言い分けてることもできるかもしれないが、以前はできなかったようだ。

でも、いつの時点でお兄さんはおっちゃんになるのか。また、いつの時点でお姉さんはおばちゃんになるのか。これは今でも分からない。





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