労務管理のツボをギュッと押す方法を考えます

会社で起こる労務管理に関する悩みやトラブルを解決する方法を考えます。

給与計算の間違い。雇用保険料の不足を翌月の給与で清算

訂正

 

雇用保険料の控除額が不足していた。

公的保険の保険料は、毎年ちょっとずつ変更されるのが常になっていますよね。

国民年金の保険料は、16,900円まで毎年ちょっとずつ上昇していますし、厚生年金の保険料は、18.3%まで毎年上昇していく予定です。他にも、健康保険料も毎年とまでは言わないまでも変更されていますし、雇用保険料も変動があります。

そのため、変更後の保険料率で計算することを忘れ、変更前の保険料率で計算をしてしまうこともあるかもしれません。

例えば、4月から雇用保険の保険料が上がったけれども、4月の給与から控除した保険料は変更前のものだったとすると、控除が不足してしまうわけです。3月までは月額3,100円だったけれども、4月からは月額4,000円だったとすると、900円だけ控除額が不足しますよね。

では、この不足した保険料はどのようにカバーすれば良いのでしょうか。

5月分の給与から900円を上乗せして控除するのか、それとも、会社の手続きに不備があったので会社の負担でカバーするのか。

どちらでしょうか。


わずかな誤差をも調整できないというほどではない。

確かに、会社の手続きが間違っていたために控除の不足が発生したのだから、不足分は会社が負担するべきとも言えそうです。

しかし、雇用保険に加入して便益を享受するのは被保険者なのですから、その便益を受けた本人が費用を負担するのは理にかなっています。

それゆえ、たとえ会社の手続きに不備があって雇用保険料の控除が不足していたとしても、雇用保険の被保険者が便益を受けたことには変わりなく、その便益の対価を支払うのは当然だ、という判断ができます。

ゆえに、4月分の給与で雇用保険料の控除が不足していたならば、翌月5月の給与から追加で900円の不足分を控除することは可能と判断できるわけです。また、雇用保険料は金額が少額ですので、生活に影響を与える可能性が低く、翌月の給与から控除することは容易です。私も、以前、雇用保険料に加入していたとき、控除不足が発生しましたが、翌月の給与から調整されていた記憶があります。金額はたしか数百円だったと思います。

しかし、社会保険料の控除不足となると金額が大きくなるかもしれず、その場合は翌月に一括で控除しにくいこともあるかもしれません。とはいえ、控除不足が起こるのは保険料が改定された初月だけでしょうから、社会保険料の控除不足といっても、おそらく数千円で足りるはず。

ゆえに、保険料の改定で控除不足が発生しても、翌月の給与で調整すれば足りるのですね。

 

 

 

山口正博 社会保険労務士事務所
大阪府大東市灰塚6-3-24
E-mail : mail@ymsro.com
業務のご依頼に関するお問い合わせ

© 社会保険労務士 山口正博事務所