年金手帳の廃止を検討 電子データ化で役割低下
年金手帳を使う場面というと、年金を受給するために裁定請求するときなどですけれども、普段から取り出して見る機会は少ないものです。
10年、20年ぐらい自分の年金手帳を見たことがない方もいらっしゃるのではないでしょうか。取り出す機会が無いものですから、「年金手帳、どっかに行っちゃった」なんていう方もいるはず。
そんな年金手帳ですが廃止するよう検討されているとのこと。
年金手帳に書かれている内容というと、基礎年金番号、名前、生年月日が主なもので、年金記録も一部書かれていることもありますが、リアルタイムで更新されるものでは無くあまり有用性はありません。
年金の裁定請求をする際、マイナンバーを記入すると添付書類を省略できるようになっていますから、これと同様に、マイナンバーでもって基礎年金番号に代わるものとして扱えば年金手帳が無くとも支障はありません。
年金手帳が無くなった後、通知書で代用するとのことですが、マイナンバーカードがあれば通知書すら不要になるはずです。
マイナンバーと基礎年金番号は紐ついているのですから、その両方が一度紐ついた後はマイナンバーで手続できるようになります。
健康保険証もそうですが、公的な証明書類をマイナンバーカードに集約していけば、多数の証明書を保管し、持ち歩く必要はなくなりますし、数を減らせば紛失する可能性も低くできます。
小売店などのポイントカードがどんどんと増えて管理に手間がかかるように、公的なカードも増えがちです。事あるごとに何かとカードや証明書を発行してしまうと、いざ必要となったときに、どこに保管したか忘れてしまう。そうなると再発行の手続が必要になり時間と手間がかかります。
マイナンバーカードならば、1枚をがっちりと保管しておけば足りるのですから、こちらのほうが有り難いのです。
マイナポータルから基礎年金番号や年金記録をすでに見られるようになっていますから、もはや年金手帳は形だけのものと言ってもいいぐらいです。
年金手帳、健康保険証、雇用保険被保険者証、限度額適用認定証など、公的な書面はマイナンバーカードに一元化して取り扱えるようにするのがベストだろうと思います。生活に必須のものとなれば、マイナンバーカードの普及率は否が応でも上昇するでしょう。
普段、年金手帳を出して使う場面はほとんどないのでは。年金に関する手続きをするときに、基礎年金番号を確認するために年金手帳を開く。それぐらいしか使う場面がありませんよね。
年金手帳の中に自分で何かを書き込むこともないし、基礎年金番号を確認するだけだったら年金手帳を持っている必要もほぼないわけです。年金記録を年金手帳に自分の手で書き込むなんてこともありませんし。年金記録を確認したいなら、マイナポータル経由でねんきんネットにアクセスして、自分の年金記録を確認できます。他には、年金定期便で年金記録を確認することもできますね。だから年金記録を確認するために年金手帳を開くこともないんです。
使う頻度が低いと、いざ使うときになって、どこにしまっていたかを忘れてしまいます。普段から頻繁に使っていれば、置き場所を忘れることは少ないですけれけども、数年に1度ぐらいしか使わないようなものだと、どこにしまったか分からなくなります。
健康保険証、運転免許証、さらに年金手帳、他には雇用保険の被保険者証など、公的な証明書をマイナンバーカード1枚で対応できるようになれば、証明書やカード類を紛失する可能性を下げることができます。また、1カ所で情報を管理しておけば、誰が、どの情報にアクセスしたかを把握するのも容易になりますからプライバシー管理でも利用者に利点があります。例えるならば、キーケースで鍵を束にするのと同じです。1本づつだと紛失しやすいですが、キーケースでまとめておくと取り扱いしやすくなります。
雇用保険の被保険者証なんて、小さな紙で印刷されたもので、入社したときに渡されて、数ヶ月もすればどこに保管したか忘れてしまうんです。