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有給休暇の計画的付与は、「付与日数から5日」だけでなく「残日数から5日」も対象になる

労働基準法39条5項の解釈は2通りある

労働基準法の39条5項は、有給休暇の計画付与に関するルールが書かれた条文です。

労働基準法39条5項

『--(筆者省略)--、第1項から第3項までの規定による有給休暇を与える時季に関する定めをしたときは、これらの規定による有給休暇の日数のうち5日を超える部分については、前項の規定にかかわらず、その定めにより有給休暇を与えることができる』

上記の内容を読むと、5日を超える部分の有給休暇は計画的に付与できると読み取れます。

では、「これらの規定による有給休暇の日数のうち」という部分をどう解釈するのか。この点に関して以前にコラムを書きました。
 

付与された日数の5日を超える部分か。それとも残日数の5日を超える部分か。

 
付与日数を基準に5日を超える部分が計画付与の対象なのか。それとも、有給休暇の残日数を基準に5日を超える部分が計画付与の対象なのか。この2つの解釈が可能であるように条文を読めたので、コラムのテーマに採り上げていました。

「これらの規定」という部分が、39条の1項から3項までの付与に関するルールを指しているので、付与日数から5日を超える部分と解釈する方が妥当とも思えます。

ただ、残日数から5日を超える部分を計画付与の対象にしたと解釈しても無茶な感じもしない。

そのため、条文の文言だけでは不明なので、39条の5項は判断に迷う部分でした。

条文を読む限りは「付与日数から5日分」が年次有給休暇の計画的付与の対象になる

しかし、下記の文書を読むと、答えがハッキリと分かります。

「労働時間等見直しガイドライン」を 活用して

上記PDFの5ページ目に、「付与日数から5日を除いた残りの日数を計画的付与の対象にできます」と書かれています。

ということは、39条5項の「これらの規定による有給休暇の日数のうち5日を超える部分」という内容は、付与日数から5日を残し、それ以外の部分が計画付与の対象になるという意味になります。

条文を読む限りでは、「残日数から5日を除く」という解釈は正しくないということですね。

普通に条文を素直に読めば、付与日数から5日だと分かるでしょうが、人によっては「残日数から5日を除く」と誤解している人もいらっしゃるかもしれませんので、お伝えしておこうと思い書かせていただきました。

しかし、「付与日数」という言葉だと、現年度分の付与日数に限るのか、前年から繰り越された付与日数も含むのか不明です。そのため、条文だけではどちらか一方に決めかねます。

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翌年に繰り越した年次有給休暇も計画的付与の対象にできる?

別の情報源によると、残日数から5日を除いた年次有給休暇を計画的付与の対象にできるとの判断ができます。

年次有給休暇取得促進リーフレットを読むと、計画的付与に言及した部分に、「前年度取得されずに次年度に繰り越された日数がある場合には、繰り越し分を含めた付与日数から5日を引いた日数を計画的付与の対象とすることができます」と記載されています。

となると、当年度に付与された年次有給休暇が計画的付与の対象になるだけでなく、翌年度に繰り越された年次有給休暇も計画的付与の対象にできると判断できます。

労働基準法の条文だけでは判断しにくい部分ですが、厚生労働省のリーフレットで伝えていますので、残日数から5日を除いた年次有給休暇を計画的付与の対象にできる、と判断して良いのでしょうね。

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