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働いたら損なのか? 60歳以降に働くと年金がカットされる人、カットされない人。

 

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年金がカットされる制度とは?


年金を受け取りながら働いて収入を得ると、
年金が減額される。

確かに、こういう制度があります。

50歳代の方(そろそろ年金のことを考え出す頃)なら
何となくご存知の方も多いのでは。


これは

「在職老齢年金制度」

という制度で、

収入と年金額を照らし合わせて、
年金をカットするかどうかを判断しています。


「在職老齢年金」という年金が
存在するかのように思われているフシがありますが、
そういう名称の年金は存在しません。


この制度で減額されるのは、
老齢厚生年金です。


老齢厚生年金というのは、
年をとったら受け取れる厚生年金のことです。

「働いたら年金が減る」というのは、
「働いたら厚生年金が減る」と言い換えても同じです。


中には、
減額された厚生年金のことを
在職老齢年金と言う人もいます。

表現としては間違っていないのですけれども、

「在職老齢年金が支給される」
と表現してしまうと、

「あぁ、そういう年金もあるのね」
と思ってしまう方もいます。


ナントカ年金というものは多いですから、
在職老齢年金もその1つではないかと
誤解してしまっても不思議ではありません。


在職老齢年金制度は、
「厚生年金を減額する制度」であって、

在職老齢年金という名称の年金が
支給されるわけではなく、

支給されるのは老齢厚生年金です。

 

 

 


どれぐらい年金がカットされる?


どれぐらいの年金額で
どれぐらいの収入に達したら
年金がカットされるのか。

ここを知りたい方は多いはず。


在職老齢年金制度の基本構造は、

年金が少なくても
収入が多ければ
年金が減額されます。

また、

収入は少ないけれども
年金が多い場合も
年金が減額されます。


在職老齢年金というのは、
年金と収入をリバランスさせる制度で、

「収入が多いなら年金は少なくなってもいいよね」
「収入は少ないけれども、年金は多いから少しカットしてもいいよね」

という構造になっているんです。


在職老齢年金の支給停止の仕組み(日本年金機構)
~働きながら年金を受けるときの注意事項~

 


なぜこのような調整をするのかというと、

厚生年金は収入に連動する年金で、
少しばかり減額しても生活には支障が出ないだろう
と考えられているから。


ちなみに、

国民年金は、60歳以降にどれだけ収入が多くても、
減額されません。


例えば、

株式の配当収入が年間で4億円ある人でも、
国民年金は減額されずに支給されます。

不動産収入が年間17億円ある人でも、
国民年金は減額されません。


在職老齢年金制度で影響を受けるのは
国民年金ではなく厚生年金なのです。

 

年金が減額される計算の方法を詳しく書くと複雑ですので、
どれぐらいの収入と年金を受け取っていると
年金がカットされるのかを一覧にした表があります。

下記のウェブサイトに在職老齢年金の一覧表が掲載されていますので、
こちらを参考にして説明します。

在職老齢年金の早見表とシミュレーション!60歳以上、65歳以上で働く場合の年金は支給停止される!

ページをスクロールしていくと、

「在職老齢年金の早見表」

があります。

在職老齢年金の収入と年金の関係を一覧にしたもので、
どれぐらい月収で年金がいくらになるかが分かります。


早見表は

「60歳から65歳未満」
「65歳以上」

2つあります。


60歳から65歳未満の早見表は、
65歳以上のものと比べて、
少ない収入で年金が減額されるようになっています。

60歳代の前半は、まだ元気で働けるから、
年金への依存度が低い。

そのため、年金が減額されやすくなっています。


一方、

65歳以上の早見表では、
年金への依存度が高くなっていくため、
収入が増えても、年金は減額されにくい計算になっています。

 

実際に早見表に数字を当てはめてみます。

 

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※引用元:https://hokenstory.com/zaishokurorei-nenkin-hayamihyo-simulation/

 

 

左側の「総報酬相当額」は、月収のことだと考えてください。
上の「基本月額」は、1ヶ月あたりの年金額です。


60歳から65歳未満の方で、

月収が22万円で、1ヶ月の年金額が12万円の方だと、
年金は9万円になります。

つまり、3万円減額になります。


ちなみに、

月収が16万円で、1ヶ月の年金額が12万円の方だと、
年金は減額されずに12万円になります。


年金額は同じでも、収入が変われば、
年金が減額されたり、されなかったりします。


水色の部分は年金が減額されないエリア。
黄色は年金が一部減額されるエリア。
茶色い部分は年金が全額カットされるエリアです。

 

年金額はそのままで、月収が多くなってくると、
月収が40万円で、1ヶ月の年金額が12万円の方だと、
年金は全部カットされ0円になります。

 

 


次に、65歳以上の方はどうなるか。

 

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※引用元:https://hokenstory.com/zaishokurorei-nenkin-hayamihyo-simulation/

 

月収が22万円で、1ヶ月の年金額が12万円の方だと、
年金は減額されず、12万円になります。

60歳から65歳未満だと、
年金額が3万円カットされ、9万円になりましたが、

65歳以上だと満額で年金が支給されます。

65歳以上の在職老齢年金制度は65歳未満のときと比べて、
やや緩やかな減額にされています。


月収が40万円で、1ヶ月の年金額が12万円の方だと、
年金額は2.5万円減額され、9.5万円になります。

先程は全額カットでしたが、
65歳以上の方なら、年金月額は9.5万円です。

 

 

 


難しいことはわかりませんが、お金の増やし方を教えてください!

 

 

 

在職老齢年金制度の影響を受けず、年金カットを回避するには?


在職老齢年金制度は、
今まで厚生年金に加入したことがある方が対象です。

自分の年金記録に、厚生年金に加入していた記録があれば、
在職老齢年金が適用される可能性があります。


今まで厚生年金に加入したことが無い方は、
在職老齢年金制度による影響を受けません。

国民年金だけ加入していた人。

他には、

確定拠出年金や小規模企業共済
に加入していた人。

株式や不動産で資産を作っていた人。

こういった方でも、
厚生年金に加入していなければ、
どれだけ収入が多くても、
年金はカットされません。


国民年金は
「生活の基礎となる年金(基礎年金とも言われる)」
であるため、カットの対象にならないのです。

一方、

厚生年金は、収入に連動する年金ですから、
収入が多い人の年金をカットしても生活に支障は無いだろうと考えられています。

そのため、
在職老齢年金制度で厚生年金が減らされるんですね。

 

在職老齢年金に影響を受けないようにするには、

国民年金だけ加入し、

厚生年金に加入しないため、
上乗せとして、

確定拠出年金や株式、投資信託、不動産
で資産を作っていく。

為替や仮想通貨も金融資産ですから、
こちらに資金を投じていくのも良いですね。

 

決まった保険料を払ってきたのに、
給付する段階になって
「収入と年金額に応じて年金をカットします」
というのも納得しにくいもの。

国民年金や一般の金融資産は
在職老齢年金による影響を受けませんから、
厚生年金以外のものに資金を回しておくのも一案です。

会社経由で社会保険に加入すると、
強制的に厚生年金に加入しますから、

厚生年金への加入を避けたいなら、
自営業で商売をするか、
法人を作って、自分の社会保険料をコントロールする必要があります。

 


他の方法としては、

60歳以降に厚生年金に加入しなければ、
在職老齢年金の対象外になります。

社会保険に加入しない範囲で働けば、
在職老齢年金の対象外になり、
年金は減額されません。


厚生年金を受け取りながら
厚生年金に加入している人。

これが在職老齢年金制度の対象者です。


「年金をすでに受け取っているのに、
年金の加入者なの?」と

何だか不思議に感じますが、
厚生年金が適用されている事業所で働く70歳未満の人は、
厚生年金の加入対象です。

 

ならば、

60歳以降は、厚生年金に加入しない働き方をすれば、
年金はカットされなくなります。


60歳で定年退職して、
再雇用で契約し、
社会保険に入らない範囲で働く。

在職老齢年金制度への対策として、
そういう働き方をするのも選択肢の1つです。

 

 


いま君に伝えたいお金の話

 

 

働いたら年金が減って損じゃないか?


働いて収入があって、厚生年金からの収入もあれば、
年金年金が減額される可能性はあります。

ですが、

高齢者にとって、
仕事は収入を得るだけが目的ではなく、
社会との接点を持ち続ける機会になります。


高齢者が最も恐怖しているものは何か。

それは「孤独」なんです。


収入にかかわらず、何らかの形で仕事をしていれば、
社会との接点を維持できて、他の人と話す機会もあります。

これが高齢者にとっての「報酬」になっています。


多少、年金が減ってしまっても、仕事を続けたい。

そういう方もいらっしゃるのではないかと思います。

 

 

難しい年金の申請手続き、お手伝いします。

 

 

 

 

 

 

山口正博 社会保険労務士事務所
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