有給休暇の取得率を計算する方法は?

取得率計算

 

 

 

 

労働基準法に基づいて有給休暇の付与日数が決まり、

勤続期間や出勤率の条件を満たすと、

有給休暇を利用できるようになります。


「付与日数」「実際に取得した日数」
は把握しやすいのですが、

有給休暇の取得率となると、
パッと思い浮かばないもの。

 

 


取得率の計算式。


取得率は、


【付与日数に占める取得日数の割合】

で計算します。


つまり、

付与された有給休暇のうち、
どれだけ取得したか。

これで有給休暇の取得率を計算できます。

 

 

例えば、

14日の有給休暇が付与されて、

そのうち10日を取得したとすれば、

取得率は、71%です。

 

 

 

どこからどこまでの期間で計算するか。


付与日数と取得日数だけで計算すれば、

割り算だけで取得率を算出できますから
難しいものではありませんよね。


多くの方が悩むポイントは、

取得率を計算するときの

「算定期間」

でしょう。


算定期間とは、

どこからどこまでの期間を切り出すかというもの。

 


算定期間の例としては、

4月1日から翌年の3月31日までに設定するか。

1月1日から12月31日までに設定するか。

はたまた、それ以外の期間に設定するか。

色々なパターンが考えられます。


職場意識改善助成金を申請する予定ならば、

実施計画の終了月を1月に設定するでしょうから、

2月から翌年の1月までを算定期間として設定するでしょうね。

 

助成金を申請するのが目的ではなく、

職場での評価基準として有給休暇の取得率を算出する場合は、

算定期間の設定は自由です。


4月1日から翌年の3月31日まで。
1月1日から12月31日まで。

取得率のデータを取るだけならば、
この2つのどちらかで良いでしょう。

 

 


算定期間をコロコロ変えない。

 

算定期間をどこからどこまでに設定するかは
任意で決められます。

しかし、

今年は「4月1日から翌年の3月31日まで」。
来年は「1月1日から12月31日まで」。
その次は、「4月1日から翌年の3月31日まで」。

他には、

「今年までは1年単位だったが、
来年からは半年単位で算定期間を設定しよう」

と考える人も出てきそうです。

 


このように、
算定期間を後から変えてしまうと、
取得率の数字も変わりますから、

都合のいい数字を集めるために算定期間を変えるのはダメです。


会計には、
「継続性の原則」
というルールがありますが、

これと同じように考えるといいでしょう。


有給休暇の取得率を計算する場合は、
会計のように厳格な制約はありませんが、

恣意的に都合が良い数字を得るために算定期間を
変えていくのは良くないのです。

 

 

 

算定期間が1年未満のときはどうやって計算する?


1年単位ではなく、半年単位で算定期間を設定したら、
どうやって有給休暇の取得率を計算するのか。


例として、

4月1日から9月30日を算定期間に設定し、
有給休暇の取得率を計算してみましょう。


前提条件として、

  1. 7月に有給休暇を12日、付与された。
  2. 8月に有給休暇を3日取得した。
  3. 9月に有給休暇を2日取得した。

この3つの条件を織り込んで、
有給休暇の取得率を計算します。

 


算定期間(4月1日から9月30日)の間に、

付与された有給休暇12日

※ここには繰り越された有給休暇は含まれませんので注意。
有給休暇の時効は2年ですから、前年の残りがあるかもしれませんが、
前年から繰り越した有給休暇は、取得率を計算するときの付与日数に含めません。


取得した有給休暇は合計で5日


取得率を計算すると、

(5 ÷ 12) × 100 = 42%

となりそうです。

 

しかし、

この計算は、算定期間が1年に設定されている場合です。

 


今回は、算定期間が6ヶ月ですから、

取得した日(5日分)に、12 / 6 を掛けて計算します。

ちなみに、分母の12日(付与日数)はそのままです。


どういうことかというと、

算定期間が短いため、
取得した有給休暇の日数を
「割増する必要がある」のです。

 

だから、

分子に 12 / 6 を掛けるんですね。

 

 

上記の条件を織り込んで取得率を再計算すると、

取得した日が10日になり、

付与された日数は12日。

(10 ÷ 12) × 100 = 83%


有給休暇の取得率は83%という結果になります。

 

算定期間が1年未満の場合は、
取得日数を割り増して計算する必要があります。


算定期間が半年のところ、
1年単位の場合の計算方法を用いると、

上記の例だと83%が42%になります。

 

 

 

山口正博 社会保険労務士事務所
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