労務管理のツボをギュッと押す方法を考えます

会社で起こる労務管理に関する悩みやトラブルを解決する方法を考えます。

人は、週5日、1日8時間も集中して働けない。

 

週休3日

 


週5日も本当に働いているの?


土日と「水曜」は休日! ベンチャー企業が「週休3日制」を導入してよかったコト

土日と水曜日を休みにして、常に休日が接近している状態で勤務できるのが良いようです。

週5日勤務だと連続勤務が5日になりますが、水曜日に休みが入ると連続勤務が2日で2回に変わりますから心理的にラクでしょうね。


フルタイム勤務というと、週5日勤務で1日あたりの所定労働時間は8時間。休みは週に2日で、基本は週40時間労働。そこに残業が上乗せされてくる。

土日や休みならば、月曜日から金曜日まではずっと出勤。5連続勤務ですから萎える人もいるのでしょう。

『サザエさん症候群』という言葉まであり、月曜日は他の曜日に比べて心臓への負担が高くなるとか、月曜の午前中に自殺者が増えるとか、何だか物騒な話まであります。

なぜサザエさんなのか、「ちびまる子ちゃん症候群」はないのかと不思議に思うのですが、それは無いのですね。ほぼ同じ時間帯に放送される番組ですけれども、サザエさんの方が長寿番組だからという理由でしょうか。

社員数が3人とか7人の組織だと、各人の負担が大きくて、そう簡単に週休3日にするわけにもいかないのでしょうが、1つの事業所で50人なり80人も従業員がいれば、週4日出勤でも勤務シフトを調整すれば大丈夫ではないかと思えることもあります。

職場ではミッチリと働いている人は少ないもので、所定労働時間が1日8時間あっても、集中して仕事をしている時間は5時間ぐらいではないかと思います。つまり3時間ほどはサボっているわけです。

1日8時間働くのが当たり前のように思われていますが、8時間というのは相当長い時間です。9時から仕事を始めて、12時まで休憩なしだと3時間あります。その後、13時から18時までは5時間。

ブレイク無しで3時間なり5時間も作業を続けるのは難しいもので、途中で何度も小休止が入ります。となると、実質的な労働時間は8時間よりも少ないものになるはずです。

仮に、正味で働いているのは1日6時間だとすれば、週5日出勤でも週30時間労働になり、ずいぶんとラクなイメージに変わります。

 

 


週休3日を導入するのは難しくない。

 

制度として導入する点に限れば、週休3日制を実現するのは難しいものではありません。

週に3日休みがあれば、所定労働時間が減り給与も減る。ここが週休3日の問題点として指摘されがちです。

1日8時間勤務のままだと、週32時間勤務。これで給与が以前のままならば受け入れられるでしょうが、労働時間が20%減ったのだから、給与も20%カットするとなれば反対する人も出てきます。

そこで、変形労働時間制で1日の所定労働時間を10時間にして、週4日勤務、週休3日にすれば、所定労働時間は減りません。

1日の労働時間は10時間労働になりますが、その代りに週休3日にできますし、所定労働時間も以前のまま維持できます。それゆえ、週休3日を理由に給与を減らすこともありません。

減らした1日分の所定労働時間を残りの4日に振り分けるものですから、何か大掛かりな取り組みをする必要はなく、変形労働時間制度を導入して勤務シフトを作っていくと週休3日の体制に変更できます。

労働時間を20%減らして給与を減らさないとなれば、減った時間を補填するために生産性を上げる必要があり、何らかの解決策を考え出さなければいけなくなります。

しかし、変形労働時間制で時間配分を変えるならば、トータルの労働時間は減りませんので、仕事のやり方をガラッと変えることなく週休3日を実現できます。

働ける日が減れば、時間に厳しくなり、余計な時間がないと感じ、何とかして仕事の密度を高めないといけないと思わせる効果を期待できます。

時間にゆとりがあると人はサボります。持ち時間が減ると時間内に終わらせないといけないと思うもの。

 

 

 

時間の長さで嘘をつく。


1日8時間労働といっても、8時間みっちりと働いているわけではなく、仕事の中身を書き出せば、ちょこちょこと休んでいる時間があったり、あえてやらなくてもいいことをやっていたりと、仕事の密度にはバラつきがあります。

長時間労働と聞けば、さも大変そうなイメージを抱いてしまいがちですが、実態は時間だけ長いなんていうこともあります。

筆者が中学生の頃、定期テストの1週間前になると、テスト勉強を1日に何時間やったかを申告する取り組みがありました。

それぞれ2時間とか3時間と答えるわけですが、じゃあその中身はどうだったんだと。時間数だけを申告するものでしたから、その時間で何をしていたかは分かりません。

ゲームで2時間遊んでいた時間を勉強していた時間だと言ってもいいわけですし、漫画を3時間読んでいれば3時間勉強したことにもできるし、何もしていなかったがテスト勉強を1時間やったとでっち上げることもできます。

後日、テストが終わると、「アイツ、毎日3時間ほど勉強していたくせに、テストの平均点は40点も言ってないぜ」なんてことを言われたりします。

労働時間も長さで評価されがちですが、「1日6時間労働」と「1日10時間労働」ではどちらがシンドイかと聞かれれば、後者を選ぶ人が多いでしょう。

前者が休み無くミッチリと6時間働き、後者はユルユルと途中で小休止を入れながら10時間働いていたとすれば、評価は変わってきます。


週5日も出勤する必要があるのかどうか。
1日8時間も労働時間が必要なのかどうか。
法定労働時間は1日8時間、週40時間でいいのかどうか。

 

人間が働かなくていい状況を作るにはどうしたらいいか。それをどうやって実現するのか。これが人間に必要な仕事なのではないかと思います。

1週間に休みを1日増やすには、人間が仕事をその分だけ手放す必要がありますから、そのための道具なり仕組みなりを作らないといけないわけです。

  

 
山口正博 社会保険労務士事務所
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