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夏休みにガッツリとバイトしたい高校生を雇うときの労務管理

 

高校生になるとバイトで働く方も多いでしょうし、夏休みは長い時間働く人もいるでしょう。

さて、そういう高校生を雇うお店や会社の方が知っておかないといけないことがいくつかあります。


高校生は深夜労働ができない

まず、高校生は深夜労働ができない。さらに、残業もできません。あとは、履歴書と面接だけで採用手続きを終わらせてはいけない。注意点はこの3点です。

深夜労働とは、夜の22時以降、翌日の午前5時までの時間帯に仕事をした場合です。夜の22時以降となると、主に飲食店(居酒屋は要注意)や小売店(コンビニやスーパーなど)が対象になるので、これらの業種で働いている経営者や店長は注意が必要です。

高校生は22時までに仕事を終わらないといけないので、21時45分で仕事を終えて、着替えて、22時までに会社の外に出る。これぐらいキチンとしている会社もあります。終業時刻が22時であれば良いのですけれども、着替えの時間も考慮して、21時45分で仕事を終えます。

私が高校生だった頃、午前0時30分まで働くような居酒屋でバイトしていましたが、こういうのはダメです。もう完全にアウト。高校生が多い居酒屋でしたので、18歳以上の人が1人か2人しかおらず、高校生が22時以降も働くようなお店でした。もう20年ぐらい前のことですし、その居酒屋は閉店してすでに存在しません。

居酒屋やコンビニで、22時以降に人が必要ならば、18歳以上の人(大学生もOK)を雇っておき、22時以降は18歳以上の人だけで仕事をする。これでOKです。



2つ目は、残業に関する部分

残業といっても、1日8時間を超える、または、1週40時間を超えるものが対象です。例えば、1日5時間勤務のところを6時間勤務に変わっても、それは残業ではありません。

そのため、高校生であっても、1日8時間までならば働けます。ちなみに、36協定は適用されませんので、割増賃金を払っても8時間以降は、高校生は働けません。


給与の設定では、地域別の最低賃金を下回らないようにします。試用期間であっても最低賃金は下回れませんので注意してください。

http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/minimumichiran/
地域別最低賃金の全国一覧


最低賃金は、このところ毎年10月頃に変更されますので、変更された後、発行年月日以降は給与を変更する必要があります。



履歴書だけで済ませてはいけない

労働条件を書面で通知するという部分についても大事です。

履歴書を持ってきてもらって、「じゃあ、いつから入れる?」という雑な扱いはダメです。昔はこういうのホントに多かったですけれども、おそらく今でもあるはずです。


働く条件を書面でお互いに確認して、高校生にも書面の写しを渡さないといけません。

http://www.mhlw.go.jp/topics/2007/06/dl/tp0605-1l.pdf
労働条件通知書


書式がありますので、最低でもこれを使って書面を作成するべきです。

始業、終業の時間は、高校生だと勤務シフトで決めるため、日ごとに時間数が変わるかと思います。

例えば、17時から21時まで働く人の場合、少し余裕を想定して、始業時間を16時30分。終業時間を21時30分と設定します。少し早く出勤したり、少し遅く仕事が終わる日もあるでしょうから、若干の遊びを作っておきます。


休憩時間については、決まった時間になると必要になります。「休憩無しで働きます」と言われても必ず必要なものですので、任意で辞退できません。

勤務時間に応じて休憩時間は決まっていますが、本人の希望で多めに設定するのはOKです。
4時間勤務で30分の休憩とか、昼休みは2時間にするなど、法律で決まった時間数よりも多めに休憩を設定するのは構いません。ただし、異常に休憩時間を長くして、拘束時間を長時間化させると、また別の問題が生じます。


高校生でも有給休暇はありますので、この点も注意です。「フルタイムで働く社員しか有給休暇はありません」みたいなウソを言う人もいますけれども、学生にも有給休暇はあります。

ちなみに、テスト休みに有給休暇を取れると学生は喜びますので、学生をたくさん集めたい会社にはオススメです。高校生だと中間テストや期末テスト、大学生だと前期テストや後期テストがあります。その期間に有給休暇を使って休めるようにすればいいでしょう。


必要な項目を記入し、出来上がった書面は、コピーして、原本は会社で保管し、コピーを本人に渡します。

 

深夜労働をさせない。1日8時間を超えないように勤務シフトを作る。履歴書だけでなく労働条件通知書も作って、本人に渡す。これが高校生を雇うときの注意点です。

 

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