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残業届出制と残業許可制 キチンと機能するの?

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今日のTOPIC
1: 残業届出制と残業許可制
>>>残業代不払いの分岐点が見える。

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■■  残業届出制と残業許可制
■■  残業代不払いの分岐点が見える。
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■事前に手続きが必要な時間外勤務。


時間外勤務を行う時には、何らの手続き無く各社員ごとの
判断で実施することもあるでしょうし、中には、事前に申請
をした上で行うこともありますね。


例えば、時間外勤務の申請を求める会社では、


「時間外勤務は、上長(上司)の命令によるものとします」

「時間外勤務を行う際には、事前に時間外勤務申請書を提出
すること。なお、やむを得ない事由があるときは、事後に提出
すること」


などのようにルールがあるかと思います。


そこで、今回は、上記の「申請」の性質について考えてみる
ことにします。


つまり、申請とは、単に届け出るだけの申請なのか、それとも、
場合によっては時間外勤務が認められない申請なのかという
点です。







■届出制と許可制の違い。


ある会社で、「時間外勤務申告書」を事前に提出するという
ルールが設けられているとすれば、その申告は「届出制」の
性質を帯びたものなのか、それとも、「許可制」の性質を
帯びたものかが疑問になります。


もし、届出制の時間外勤務申告だとすれば、原則として、
時間外勤務が否定される(実際に時間外勤務をしたにも
かかわらず、手当が付かないという状況)ことはありませんよね。


届出制というのは、「原則OK、例外NG」の仕組みですから、
上記のような解釈になります。



一方、許可制の時間外勤務申告だとすれば、場合によっては、
時間外勤務をしても手当は付かないこともあります。

許可制というのは、「原則NG、例外OK」の仕組みですから、
時間外手当の不払いが起こり得るわけです。


「時間外勤務申告書」を事前に提出させる目的が、時間外勤務
の「許可・不許可」をふるい分ける点にあるとすれば、時間外
手当の不払いには注意を払わなければいけませんよね。








■必要な時間外勤務かどうかを判断するのは容易ではない。



事前に「許可・不許可」を判断して、時間外勤務を実施するか
どうかを決めるという仕組みならば、時間外勤務を許可制に
することも可能でしょうね。


しかし、事後的に、時間外勤務の「許可・不許可」を判断して
しまうと、不要な時間外勤務を行う可能性も生まれてしまい
ますよね。


現場の人たちにとっては必要な時間外勤務であっても、上長
(上司)から判断すると不必要な時間外勤務と扱われてしまう
こともあります。

つまり、必要な時間外勤務かどうかを判断するのは簡単である
と断言はできないんですね。



ゆえに、「時間外勤務申告書」を提出させるならば、届出制で
時間外勤務を管理するのが妥当だということになります。


ただ、その場合、不要な時間外勤務を意図的に行う人もいるかも
しれませんが、許可制の不都合を考えれば、性善説で対応する
べきなのかもしれません。




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