端数は切り捨て?
パートタイムで働いていれば給与は時間に連動するところが多いでしょう。また、フルタイムで働いている人でも、残業した時間は時間単位で計算していますよね。
時間で給与を計算するとき、何分単位で計算をするか。30分単位ですか? それとも15分単位? はたまた5分単位でしょうか。もしくは1分単位でしょうか。
私が高校生だった頃は、確か30分単位で労働時間を管理されていました。そのため、20時が終業時間のところ、20時7分とか20時11分に仕事が終わると、はみ出した7分や11分には給与が付かないんです。
当時は高校生でしたし、「まぁ、そういうもんかな」と思う一方、「でも、何だかヘンだよね」という気持ちもありましたね。7分であれ11分であれ遊んでいたわけではなく仕事をしていたのですから、給与は出てもいいはずでした。
もし、30分単位で労働時間を計算しているならば、7分や11分の端数時間は切りられてもいいのかどうか。この点は、15分単位、10分単位、5分単位でも同じです。
ちょっとオーバーした時間が気になる。
あえて終業時間ピッタリに終わらないようにしてくる職場、ありますよね。私の経験だと、18時で終わるところ、18時ピッタリで終わらないように仕事を振ってきて、18時を少し過ぎるぐらい(5分ぐらい終業時間をオーバーするんです)に仕事が終わるようにしてくる。そういう職場がありました。
また、仕事を始める時間でも、11時から始業のところ、10時56分とか54分から仕事を始めさせて、給与は11時からしか付かない。
「そんなもん、数分じゃないか。給与に換算しても数十円とか数百円程度だろう」そう考えることもできますけれども、そうさせている方は納得できても、やらされている方は納得しないもの。
金額は大したことないのですが、こういうセコい対応がイラッとするんです。ちょっとぐらい労働時間に計上せず、給与が出なくてもいいだろうというセコさ。
始まりと終わりに時間を合わせるだけなのに、それをさせない。
1日単位では僅かな金額ですが、ちょっとの時間も積もればそれなりの時間になります。
1回の勤務で労働時間が5分切り捨てられたとして、月に19日出勤した場合、5分 × 19日 = 95分。時間給を1,200円とすると、1,900円の給与が捨てられた計算になります。
たかが1,900円じゃないかと思う方もいるでしょうが、たかが1,900円の給与をなぜキチンと計算して払わないのかと言うべきところです。
1分でも仕事は仕事です。
端数時間を切り捨てるのは、例えるならば、1,200円で売っているものを、「200円を切り捨てて、1,000円でいいじゃないか」と言って商品を持って帰るようなもの。これはもう泥棒です。
時間と報酬をガチガチに関連させるのは、仕事内容によっては馴染まないものもありますが、クリエイター的な仕事をしている人を除くと、時間と給与は連動しています。
時間あたりナンボという働き方に対して、私も全面的に賛成とは言い難いのですけれども、時間で給与を支払う方式に慣れきってしまっている状況から抜けるにはまだ時間がかかりそうです。
商売がうまくいっている会社では、成果に応じて報酬を支払うよりも、時間に応じて報酬を支払う方が低コストになる傾向があり、時間と報酬がリンクしている方が好都合という場合もあります。
テレビタレントでも、売り出し前は給与制で、売れてきた後は成果報酬に切り替えると自分の収入が多くなります。一方、芸能事務所側としては、売り出し前は成果報酬で、売れてきたら給与制、この形になると事務所側は儲かります(一方で、タレントの収入は少なくなる)。
儲かっていない会社は時間単位での報酬を嫌いますが、儲かっている会社ならば時間ベースで給与を支払うのを好みます。
1分管理が面倒くさい?
何分で管理しても、給与を計算する手間は変わりません。
1分ならば、1分単位の給与を算出して、それを使って計算すればいいだけです。
仮に1時間に給与が1,200円ならば、1分単位だと20円です。難しいものではなく、簡単な計算です。
もし、1円未満の端数が出たら1円に切り上げてしまえばいいでしょう。四捨五入などして、1円未満の端数切り捨てれば、ここでまたゴタゴタとモメます。切り上げても費用は僅かです。切り捨てた後に起こる面倒な出来事を想定すれば安いものです。
始業時間前にちょっとはみ出した労働時間。終業時間後にちょっとはみ出した労働時間。こういう「ちょっと」が働く人にとって不満に繋がります。
小銭をケチって大損しないのも労務管理のうちです。
以前は30分単位で扱っても良かったが、、、。
30分単位、15分単位というように、勤務時間には管理する単位があります。
30分を超えて60分未満は30分に、15分を超えて30分未満は15分にというように、勤務時間は管理されていました。
2000年頃は、1日の勤務時間に30分未満の端数時間が生じると、切り捨てていましたね。
その頃は、30分単位で勤務時間を管理しても差し支えは無かったようです(本当はダメだったのかもしれませんが)。
1ヶ月単位の場合は30分単位でも管理でき、1日単位の場合は15分単位で管理する。もはやこれも過去のものです。
労働時間はすべて1分単位で管理するのが当たり前になり、6分ぐらいならカット、9分ならカット、などと端数時間を切ること無く給与を計算します。
1分でも仕事。切り捨てダメ。
以前は1日の勤務時間に端数が生じると、30分単位で切り上げたり、切り捨てたりしていましたが、今は1分単位で労働時間を計算しています。
以前は30分や15分での管理だったのに、1分での管理に変えた会社もありますね。
世間では、時間外手当(残業代)のトラブルが多いと感じられているようで、時間外勤務の時間数については、通常の時間よりも細かく管理していかないと未払い賃金が発生してしまいます。
こちらにも興味がありませんか?