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■■┃ 本では読めない労務管理の「ミソ」
□□┃ 山口社会保険労務士事務所
┗━┻━━━━━━━━━━━━━━━ (2008/11/18号)━
■ 労働者代表は民主的に選ばれているか
■■ どこまで民主的ならば良いのか
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■社員の代表を選ぶ。
ご存知のように、就業規則などの諸規定を作成・変更したり、
労務の新しい仕組みを作る時には、労働組合もしくは社員代表
の意見なり同意なりが必要ですね。
特に、社員代表を選ぶ時には、「経営者と利害を一致させない人」
を選ぶのがポイントです。
本来は、社員代表者はずっと固定せずに、必要に応じて、その
都度、代表者を選ぶのが望ましいところではあります。
しかし、実際には、同じ人が代表者として対応しているのが実情
でしょうね。
「一定の範囲の社員(いつものメンバーなど)から、社員代表を
選んではいけない」というのが法律ですが、どこまで考慮できる
でしょうか。
■固定されたメンバーでも良いのか。
大きな労組になると、いろいろとポストがあります。
組合長、委員長、書記長、地区長、ブロック長、支部長
会計監査、などなど。
組合の規模は会社の規模に比例するのが通例です。
一応、労組では、役員などのポストを選ぶ時には、立候補を
募り、選挙を行うものです。
任期は1年が多いでしょうか。
しかし、ポストの数は多いものの、似たような顔ぶれが続く
ことも多いんですね。
立候補する人はいつも同じというような状況です。
労働組合の組織規則にはどのように決めているか解りかねますが、
再選禁止の規定はあるのでしょうか。
過去のことですが、私は、労組の役員になったことがありま
せんし、労組の組合規定も読んだことがありません(あった
のでしょうか?)。
私が規定の存在に気づかなかっただけかもしれませんが。
通常、選挙で選ばれる代表というのは、3選禁止などの規制が
ありますね。
よく知られているように、アメリカ大統領は3選禁止です。
社員を代表するのが労働組合であるはずですが、何度も同じ人が
役員だと、本当に社員を代表しているのかどうか分からなく
なります。
もはや、「労組は民主的である」と擬制されているのが現状
では(本音では違っても、、、)。
■社員代表を選ぶ際には選挙をするのが望ましいが、、、
社員代表の意見や同意を得る場面では、「じゃあ、あなたが
代表ね」と、少数で一方的に選んでいるのではないでしょうか。
おそらく、挙手や選挙という方法は用いられていない場面が
多いはずです。
会社としては、業務的にも、時間的にも、都合がつかない
のでしょうね。
本社だけでなく、支社もあるような会社だと尚更に困難ですね。
もちろん、労組があれば、社員代表を選ぶ必要はありません。
しかし、中小の企業では、労組がない会社も多いですし、
社員代表を選んでも代表になる人はいつも同じではないで
しょうか。
かといって、毎回新しい人を選べなどと言われると、絞り
込めませんよね。
意見書の提出でも、代表が民主的に選ばれていないから
「この意見書はダメ!」というように弾かれるかというと
そうでもないでしょう。
代表が民主的に選ばれたかどうかまでチェックはできません
からね。
かといって、いい加減に選んでよいとは考えませんが。
ただ、「どの水準まで民主性を保てば良いのか」、という
客観的基準はありませんので、判断が難しいところです。
■「社員代表会」
労働組合と社員代表の中間にあたる
「社員代表会」というものがあったら便利だろうなぁ、
と思いますね。
私が考えついたものですが、「社員代表会」とは、
規則規定の変更や新規作成の時のみ対応する組織です。
労組ほどの発言権や組織力はないですが、また、社員代表を
その都度選ぶようなバラバラ感もありませんので、丁度良い
組織なのではないかと思います。
規定変更などの時に、毎回、代表を選ぶのは手間ですから、
事前に代表者を選んでおくと便利なのかなと考えています。
ただ、社員代表会であっても、民主性の確保は困難ですが、、、。
あえて民主性をある程度犠牲にしたとしても、社員代表を
選ぶ時には、範囲を絞った人選になるのはやむを得ないのでは
ないかと思います。
組織化すると中立性を損なうのは、どの組織でも共通して
いますね。
メルマガ以外にも、たくさんのコンテンツをウェブサイトに掲載しております。
【仕事のQ and A】
決まったことを決まった手順で処理するのは難しいものではありません。例えば、給与計算。毎月1回は給与が支給されるので、その計算作業も毎月ありますけれども、頭を悩ませるほどのものではありません。
他には、雇用保険や社会保険への加入手続きもちょくちょくと発生しますけれども、これも必要な書類を揃えて出すだけですから難しくない。
労務管理ではルーティンな業務があり、それらを処理するには特別な能力や知識は必要ありません。
しかし、時として、普段は遭遇しないような問題が起こります。例えば、休憩時間を1回ではなく何回かに分けて取るのはいいのかどうか。有給休暇を半日や時間単位で細かく分けて取ると便利なのかどうか。仕事着に着替える時間には給与は支払われるのかどうかなど。答えが1つに定まりにくい問題が労務管理では起こります。
- Q:会社を休んだら、社会保険料は安くなる?
- Q:伊達マスクを付けて仕事をするの?
- Q:休む人が多くて勤務シフトに穴が開く。対処策は?
- Q:休憩時間を分けて取ってもいいの?
- Q:残業を許可制にすれば残業は減る?
- Q:残業しないほど、残業代が増える?
- Q:喫煙時間は休憩なの?
- Q:代休や振替休日はいつまでに取ればいいの?
このような問題に対して、どのように対処するか。それについて書いたのが『仕事のハテナ 17のギモン』です。

【1日8時間を超えて仕事をしたいならば】
毎日8時間の時間制限だと柔軟に勤務時間を配分できないので、月曜日は6時間の勤務にする代わりに、土曜日を10時間勤務にして、平均して8時間勤務というわけにはいかない。
しかし、仕事に合わせて、ある日は勤務時間を短く、ある日は勤務時間を長くできれば、便利ですよね。それを実現するにはどうしたらいいかについて書いています。

残業管理のアメと罠
【合格率0.07%を通り抜けた大学生。】
私が社労士試験に合格したのは大学4年のときで、いわゆる「現役合格」です。けれども、3年の時に一度不合格になって、ヘコんだんです。「たかが社労士試験ごときにオチたのか」って。
どうすると不合格になるか。どんなテキストや問題集を使えばいいか。問題集の使い方。スマホをどうやって社労士試験対策に活用するか、などなど。学生の頃の視点で書いています。
社労士試験というと、社会人の受験者が多いですから、学生の人の経験談が少ないんですよね。だから、私の経験が学生の人に役立つんじゃないかと思います。

合格率0.07%を通り抜けた大学生。
【学生から好かれる職場と学生から嫌われる職場】
高校生になれば、アルバイトをする機会があり、
過去、実際に経験した方、
もしくは、今まさに働いている学生の方もいるのでは。
中には、
「学生時代はアルバイトなんてしたことないよ」
という方もいらっしゃるかもしれません。
そういう稀な方は経験が無いでしょうけれども、
学生のアルバイトというのは、
何故か、不思議と、どういう理屈なのか分かりませんが、
雑というか、荒っぽいというか、
そういう手荒い扱いを受けるんです。
若いし、体力もあるし、
少々、手荒に扱っても大丈夫だろうという感覚なのでしょうか。
それ、気持ちとしては分かりますけれども、
法令上は、学生も他の従業員と(ほぼ)同じであって、
一定のルールの下で労務管理しないといけないのです。
もちろん、
18歳未満は夜22時以降は働けないとか、
8時間を超えて働けないとか、
そういう学生ならではの制約は一部ありますけれども、
それ以外のところは他の従業員と同じ。
週3日出勤で契約したはずなのに、
実際は週5日出勤になっている。
休憩時間無しで働いている。
採用時に、1日5時間働くと決めたのに、
実際は1日3時間程度しか勤務させてもらえない。
「学生には有給休暇が無い」と言われた。
テスト休みを取って時給を減らされた。
など、
やってはいけない労務管理がなされてしまっている
という実情もあるようです。
何をやってはいけないかを知らないまま、
間違った対応をしてしまうこともあるでしょう。
(知らないからといって許されるものではありませんけれども)
このような労務管理をすると、学生から好感を持たれ、
辞めていく人が減るのではないか。
一方で、
「これをやってしまってはオシマイよ」
な感じの労務管理だと、
ザルで水をすくうように人が辞めていく。
学生から好まれる職場と嫌われる職場。
その境目はどこにあるのかについて書いたのが
『学校では教えてもらえない学生の働き方と雇い方 - 35の仕事のルール』
です。
「学生が好む職場」と「学生が嫌う職場」 その違いは何なのか。
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