2009/8/21【定額や前払いの残業代を設定する意図】


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麻生さんが、民主党のロゴマークが国旗を切り貼りしている
ということを指摘していますが、、、。


私の気持ちとしては、

「えっ?今頃?」という気持ちです。


もう何年前からあのロゴは使われているのでしょうか。

もっと早く指摘できたことではないかと思うのです。




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今日のTOPIC
1: 定額や前払いの残業代を設定する意図
>>>利点がないのに、なぜ採用するのか

2: 編集後記

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■■  定額や前払いの残業代を設定する意図
■■  利点がないのに、なぜ採用するのか
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■利点はないはずなのに、、、。


ご存知のように、時間外の勤務に対しては、その勤務時間に
対応した手当が必要です。

つまり、1日ならば8時間を超えた時間、1週間ならば40時間(もし
くは44時間)を超えた時間、変形労働時間制度を採用している
ならば、その予定枠(1日8時間、1週40時間を超える枠に限る)を
超えた時間が時間外の勤務になるわけです。


そして、その勤務時間に対応した手当が必要になります。


ただ、会社によっては、前払いの時間外手当や定額の時間外手当と
いう制度を採用しているところもあります。


また、基本給の中に時間外手当を組み込んでいる会社もあるよう
です。他には、年俸制に時間外手当を含むという取り扱いもあり
ますね。


例えば、「月間20時間の時間外勤務手当を含む基本給」という
ように組み込んでいるわけです。


しかし、前払いであろうと、定額であろうと、基本給に組み込んで
いようと、毎月の給与計算の時には、「時間外勤務の時間」と
「時間外勤務に対する手当」を計算の上で整合させなければ
いけないのですね。

となると、前払いや定額、基本給への組み込みという形で時間外
手当を支払っていても、締め日より後の計算作業は簡略できない
のですから、会社としては上記のような仕組みには利点を感じない
はずです。

にもかかわらず、なぜかそれを使う会社があるのですね。

どうしてなのでしょう?


前払い残業代、定額残業代、基本給組み込み型の残業代という
仕組みを会社が採用するのは、事務作業を簡略化するためでは
ないと私は考えます。

結局は時間外勤務の清算作業が必要なのですから、2度手間に
なるはずなんですよね。

何も仕組みを採用しなければ、1回で清算作業が済むのに、
わざわざ作業工程を増やすのは不自然です。


となると、事務の簡略化とは違った意図があると考えなければ
いけなくなります。


例えば、基本給に時間外手当を含めるというのは、時間外手当の
内訳をきちんと示さないためではないのか?

あわよくば、わざと時間外手当の金額を誤魔化そうとしている
のではないか?

「時間外勤務の時間数」と「時間外手当の金額」を整合させない
ように煙幕を張っているのではないか?

このような考えが浮かんできます。


邪推とも思えるのですが、どうも私は「変な意図がある」と
考えてしまうのです。

普通ならば選択しない手段を、あえて選択しているのですから、
何かあると思うのが通常の感覚です。







■名称はさほど重要ではない。


また、時間外手当といっても、必ずしも「残業手当」とか「時間外
手当」という名称を使っているわけではないです。


例えば、「営業手当に時間外手当も含む」としている会社も
あります。

さらに、営業手当と時間外手当をバンドルしている会社では、
みなし労働時間制も同時に採用していることが多いように感じて
います。


みなし労働時間制だと、計算上の勤務時間が実際の勤務時間よりも
短く扱われることもあり、これも時間外手当への煙幕になって
います。

その上に、時間外手当を含めた営業手当を支給することで、
さらに煙幕を張るんですね。


上記の2つの仕組みを組み合わせて、「時間外勤務の正確な
時間数」と「その時間数に対応する手当」を把握しにくくして
います。


ただ、基本給に時間外手当を組み込むこと自体は差し支えありま
せん。また、営業手当に時間外手当を含めること自体も差し支え
ありません。

つまり、時間外手当とか残業手当という名称に限ることはなく、
営業手当はもちろん、歩合手当という名称で時間外手当を支払う
のでも構わないです。現実に、手当というのは千差万別で、公知
されている手当は除いて、会社ごとにバラバラの名称になっている
はずです。

形式的な名称には制約は無いのですね(ただ、どんな名称でも良い
とはいえ、社員さんが誤解するような名称を付けるとトラブル
になります。上記で書いた時間外手当込みの営業手当もトラブル
になりやすいです)。


しかしながら、「時間数」と「手当の金額」は正確なものでなけ
ればいけません。

つまり、形式(名称など)は会社で決めても良いが、実質(内容、
手当の内訳など)はきちんとしていなければいけないということ
です。






■「時間数と金額が合っているかどうか」だけがポイント。


前払い残業代、定額残業代、基本給組み込み型の残業代、時間外
手当込みの営業手当や歩合手当、これらを使うこと自体に私は反対
しないです。

使いやすい、便利、利点がある、、、そう感じるならば使っても
良いでしょう。


しかし、時間外手当の内訳を誤魔化そうと考えて採用するならば、
やめるべきです。

法律違反をして時間外手当を節約しても、何らかの力(法律だけ
とは限らない)で後から巻き戻しをされるでしょうし、後ろめたさ
を感じながら労務管理するのも辛いでしょう。


蛇足ですが、時間外勤務への対策として、「残業の許可制」という
手段もあるのですが、これも万能ではないのですね。

許可の基準がないのに、許可制を運用していると、必要な時間外
勤務なのに、意図的に許可を与えずに勤務させることも有り得る
わけです。


ゆえに、時間外の勤務は、時間数と手当の管理をせっせとやる
のが最も簡単で、早い方法です。


「時間外勤務の時間数」と「手当の金額」をきちんと合わせて
いれば、残業トラブルはまず起きませんからね。










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>>編集後記


鳥がホバリングするのを見ました。


鳥が飛ぶときは移動しているものだと思い込んでいましたから、
空中でバタバタと滞空して止まっているのを見た時は、珍しく
思いました。

しかも、別の鳥と接触しているのでもなく、巣に何かを入れている
場面でもなく、唐突にホバリングしていましたから、一層珍し
かったです。


余談ですが、ゲームボーイというゲーム機で『レッドアリーマー
 魔界村外伝』というソフトがありましたが、このゲームのキャラ
もホバリングできました(ホントに、余談、、)。





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