2015/7/2【次の勤務まで何時間空けたら良いか。その答えが出た。】



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次の勤務まで何時間空けたら良いか。その答えが出た。
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仕事が終わり、次の仕事を開始するまでの時間。


2014年の11月にコラムで書いたのですが、1日の仕事が終わり、翌日の仕事が始まるまで、どれぐらいの時間的間隔が空いていれば良いのかという点について考察したことがあります。


book742(次の勤務まで何時間空けたらOKなの?)

上記の内容がそのコラムですが、当時は法律には基準がなく、自主規制で対処するのが次善の策だと提案しました。

勤務から次の勤務までの時間的間隔とは何なのか。ここで簡単に説明しましょう。

とある場所に、チェーン展開する居酒屋で働いている29歳の嶋村さん(架空の人物です)という方がいるとします。嶋村さんは居酒屋で店長として働いています。お店の営業時間は、17時から午前の0時まで。お店の営業人員が足りないときは、嶋村さんもお店で調理や接客を手伝います。

さらに、店長なので、毎月1回、店長会議というものに参加します。店長会議は朝早くから開始され、毎回、午前9時から始まります。

とある日、7月11日に嶋村さんはお店で仕事をし、午前0時45分まで勤務しました。0時で営業は終わり、閉店業務、翌日の準備があったため、0時45分が終業の時間となりました。そして、翌日には店長会議があり、9時ちょっと前には会場まで行かないといけない。

仕事が終ったのが0時45分、家に着いたのが1時19分、そして寝たのが2時です。翌朝は、7時過ぎに起きて、準備し、店長会議の会場まで行きました。

勤務が終った時間、つまり終業時間は0時45分。翌日の仕事は9時からでした。この場合、終業から次の始業まで、どれぐらいの時間が空いていれば良いのか。上記の例では、8時間15分(0時45分から9時までの間)の時間的間隔がありますが、これは妥当なのかどうか。これが「勤務から次の勤務までの時間的間隔」についての問題です。

ちなみに、労働基準法にはこの問題点に対処できる条文はありません。そのため、勤務から次の勤務まで、どれだけ時間を空けていれば良いのか、判断に迷うことになりました。

しかし、2015年4月に国会に提出されている法律案を見ると、上記の問題を解決する基準が示されています。


答えは、「11時間」。


労働基準法等の一部を改正する法律案(衆議院)
http://www.shugiin.go.jp/internet/itdb_gian.nsf/html/gian/honbun/houan/g18902006.htm

上記のウェブサイトに、今現在、国会で審議されている労働基準法関連の改正法案が掲載されています。2015年7月2日の段階では、まだ法律ではなく法律案ですので、施行はされていない内容です。

このウェブサイトの下の方を見ると、(労働時間等の設定の改善に関する特別措置法の一部改正)という部分があります。そこをさらに下へ見ていくと、

第二条の二 事業主は、その雇用する労働者の健康の保持及び仕事と生活の調和が図られるよう、終業から次の始業までの間に少なくとも十一時間の休息のための時間を確保するように努めなければならない。

という部分があります。

改正によって、上記の第二条の二が追加される予定です。内容は読んだ通りそのままです。

『終業から次の始業までの間に少なくとも十一時間の休息のための時間を確保するように努めなければならない』ここがポイントです。

勤務と勤務の間の時間はどれだけ空けるのか。その答えがこの第二条の二に書かれています。勤務が終わり、次の勤務を開始するまで、11時間の時間的間隔を空ける。これが基準となります。

先程の例に当てはめると、終業時間が0時45分、次の始業が9時、時間的間隔は8時間15分なので11時間以上の時間は空いていないのでダメということになります。

店舗での勤務を優先するならば、店長会議を始める時間をお昼の12時ぐらいに設定し、仕事が終ってから11時間以上の時間が空くようにスケジュールを組みます。店長会議を開始する時間を優先するならば、その前日は店舗で勤務しないようにする方法でも良いでしょう。とはいえ、人が足りず店長が営業に参加せざるを得ない日もあるでしょうから、店長会議は昼過ぎぐらいから開始するのが妥当です。

居酒屋の例を出しましたが、他の会社でも似たような場面はあります。遅くまで残業し、仕事が終ったのが22時。翌日は7時から始業。このような場合も、11時間以上の時間を空けていないのでダメです。

例は変わりますが、タクシー会社では、遅番で勤務した日の翌日は休みになるところがあります。遅番の翌日に出勤すると、勤務と勤務が時間的に詰まってしまうので、休みを入れて時間を空けるように工夫しています。

終業から次の始業まで、どれぐらいの時間を空けていれば良いのか。今までは自主規制で対処していたのですが、これからは11時間という基準ができますから、判断しやすくなります。

高度プロフェッショナル労働制や労働者派遣法改正などのニュースに押されてしまい、上記のような地味な改正内容は表に出にくいのですが、私は重要な改正だと思いますし、「やっと対処してくれたか」という思いです。

ニュースサイトやテレビ、新聞だと採り上げられないような内容ですから、厚生労働省、衆議院のウェブサイトなど、淡々と情報を提供してくるところにアクセスするのも有益です。


(参考)
第189回国会 議案の一覧
http://www.shugiin.go.jp/internet/itdb_gian.nsf/html/gian/kaiji189.htm

労働基準法等の一部を改正する法律案
http://www.shugiin.go.jp/internet/itdb_gian.nsf/html/gian/honbun/houan/g18902006.htm


退社後11時間は勤務できないように。(Sun.20150705)



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