book788(税金に上限は無いが社会保険料には上限がある。)

上限に達すると社会保険料は増えなくなる。


健康保険料や厚生年金保険料はパーセンテージで保険料を集めるため、収入が増えると、それに応じて保険料も増加する。

2015年10月時点では、健康保険料は約10%、厚生年金の保険料は約18%。合わせて28%なので、可処分所得の1/4以上を社会保険料で持っていかれる。

パーセンテージで保険料額が決まるので、収入が増えれば増えるほど社会保険料は増加するのだが、ある一定の水準を超えて収入を増加させると、社会保険料がフラット化する。


累進性を振りきれる社会保険。


健康保険、厚生年金ほ保険料は算定方法が決まっており、標準報酬月額テーブルという表を見れば分かるようになっている。


標準報酬月額 簡易閲覧表 健康保険(H27/4 - )


標準報酬月額 簡易閲覧表 厚生年金(H27/9 - )

まず健康保険の方を見てみると、最大で47等級あり、保険料の最大額は121,484円(半分だと60,742円)になる(大阪府の場合)。収入が1,175,000円以上だと、標準報酬月額は1,210,000円になり、保険料は121,484円に固定される。仮に月収が200万円であろうと、500万円であろうと、健康保険料は121,484円。

つまり、117万5千円以上の月収だと、健康保険料がフラットになるわけだ。


他方、厚生年金の場合はどうなるか。

厚生年金の場合は、等級は30が最大であり、保険料の最大額は110,533円(折半だと55,266円)になる(こちらは健康保険とは違い全国共通)。収入が605,000円以上の場合、標準報酬月額は620,000円になり、保険料は110,533円で固定される。ここでも、収入が月収100万円であろうと、400万円であろうと、保険料は同じ110,533円となる。

健康保険料と厚生年金保険料を合わせて、保険料は最大でも月額232,017円までで止まる(介護保険料が加わる場合はもう少し増える)。


一方、所得税や住民税、法人税となると、パーセンテージという点は同じであるものの、上限は無い。

税金についてブーブー言う人はいますが、社会保険料についてはさほどものを言わない。なぜならば、上限があるから。超えればフラットになるので、一定以上の所得層には社会保険料は誤差程度のものとして処理できる。

超低空飛行(1等級)でいくか、それとも超高度飛行(最大等級)で振り切るか。社会保険料の負担を減らすにはこの2つの道がある。

社会保険料は年に1回だけ、変更するかどうかの手続き(社会保険料算定)があり、保険料が決まると1年間は同じ額で固定される。上記の標準報酬月額テーブルに収入を当てはめれば、給与明細に書かれている数字と合致する。




山口正博 社会保険労務士事務所
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