book294(出勤率8割未満の人の休暇)






■出勤率8割未満だと休暇がゼロという状態を変える。



有給休暇を取得する条件には、「勤続期間」と「出勤率」がありますよね。

その中でも、出勤率が8割を下回ると、その時点(6ヶ月、1年6ヶ月など)での休暇は付与されなくなります。


そこで、出勤率が8割未満であっても、ある程度の休暇を付与しようと試みる会社もあります。

出勤率が8割を上回っていると全日数の休暇が付与されるが、出勤率が8割を下回ると休暇がゼロになるので、その極端な状態を解消しようという思いなのでしょうね、


確かに、僅かな違いで大きな差が発生するのでしょうから、この点を変えようと思うのはあり得ることだと思います。







■フォローをする仕組みがあるのは良いけれども、、、。


では、どのような手段を用いるかというと、「出勤率8割未満の時の休暇日数を計算する方法を決める」という手段と、「出勤率8割未満の時の休暇テーブルを作る」という2つの手段がありますね。


前者の手段だと、「出勤率7割以上8割未満で、標準休暇日数から30%を減らす」とか「出勤率6割以上7割未満で、標準休暇日数から50%を減らす」という内容です。

ここで、標準休暇日数とは、出勤率8割の条件を満たした時の休暇日数のことです。例えば、勤続期間6ヶ月時点だと10日の休暇、勤続期間1年6ヶ月時点だと11日の休暇、というときの10日や11日のことです。

この標準休暇日数から、出勤率に応じて休暇日数を減らすわけです。6ヶ月時点で出勤率7割以上8割未満だと、休暇は30%減ですから、7日[10日ー3日(30%)]になります。



一方、後者の手段だと、勤続期間と休暇日数をリンクさせたテーブルを新たに作るという内容になります。

標準の休暇テーブルだと、6ヶ月で10日、1年6ヶ月で11日、2年6ヶ月で12日、、、というように勤続期間と休暇日数をリンクさせたテーブルが作られていますよね。そこで、出勤率8割未満の社員さんに備えて、このテーブルを新たに作るわけです。

例えば、出勤率7割以上8割未満ならば、6ヶ月で7日、1年6ヶ月で8日、2年6ヶ月で9日、、、というようにテーブルを作っておき、実務の現場ではそのテーブルをあてはめて判断するわけです。

出勤率6割以上7割未満ならば、6ヶ月で5日、1年6ヶ月で6日、2年6ヶ月で7日、、、というようなテーブルを作ります。

テーブルを作っておけば、計算間違いをすることがなくなりますし、作業も楽です。



ただ、私は、仕組みというのはなるべくシンプルにしておくのが良いと思っています。

派生要素を多く織り込んでいくと、個別の事情に対応することができるのかもしれませんが、仕組みが運用しにくくなって、使う人が困ることもあり得ます。

普通に勤務していれば出勤率が8割を下回ることは有り得ないはずですから、あえて出勤率8割未満の人をフォローすることもないのかもしれません。


より細かくフォローしていこうという姿勢は良いことなのですが、どこまで踏み込むかは会社ごとに判断したいですね。


 

山口正博 社会保険労務士事務所
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