あやめ社労士事務所 - 労務管理のツボをギュッと押す方法を考えます

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職場の臭いニオイは辛い スメルハラスメント

何か臭い

臭い人はハラスメント

20年ぐらい前だと、「ハラスメント」という言葉を知っている人はいなかったんじゃないかと思うのですけれども、2013年の現在では、知らない人のほうが少ないのではないかと思います。

ハラスメントというと、セクハラが元祖で、その後にパワハラが登場し、今ではマタハラ(マタニティハラスメント)、ソーハラ(ソーシャルハラスメント)なんてものまである。もはや、考え出せば、ドンドンとナントカハラスメントという言葉を作り出せるのではないかと思えるぐらい、ハラスメントのインフレが起きているように思える。

造語好きな人には、「〜ハラスメント」というフレーズはネタ作りに丁度いいのかもしれません。

つい最近知ったのですが、スメルハラスメントというハラスメントがあるようです。

「また妙竹林なモノが出てきたなぁ、、」と思えるのですが、このスメルハラスメント、あなたの身近でも起こりうることなんですよ。

スメルというのは、英語で smell と書きます。意味は、「臭いがする、クサイ、臭いを感じる、悪臭」などの意味があります。臭いといっても、良い方のものではなく、悪い方です。

臭いのハラスメント。これがスメルハラスメントです。

では、どんな場合がスメルハラスメントに該当するのか。

これを書いている時点は7月ですので、この時期だと汗の臭いや足の臭い、あとはワキガが典型例でしょうか。

汗、足、ワキ、どの臭いも想像するだけでちょっと不快な感じになりますよね。すれ違ったときに、生乾きの雑巾のようなニオイがする人もいて、なかなか刺激的。

汗の臭いは、クサイ人だと、半径5メートルぐらい離れていても臭ってきますから、とても厄介です。あの鼻にツーンと来る臭さ。あなたも分かりますよね。

職場で汗臭い人が近くに来ると息を止めてやり過ごすなんて人もいるんじゃないでしょうか。これは私も経験があります(笑)。ツーン臭を回避するために、その人とすれ違うときは呼吸を停止して、通り過ぎた段階で呼吸を再開する。こんな隠れた苦労をしている人は私だけではないはず。

職場で裸足になる人はさほど多くないと思いますので、足の臭いに関しては大きな問題にはなりにくいでしょうね。ただ、靴を置く下足棚とか、私物の靴や業務用の靴をまとめて置いている場所に近づくと、異様な臭いが漂っていることがあります。

足の臭いは、業務中には気にならなくても、更衣室などでおそらく感じるのではないでしょうか。更衣室の入口付近にズラッと仕事用の靴が並んでいて、そこに近づくと、顔を顰めるなんてことも。

あとは、ワキガもよくある臭いですね。あの臭いは誰もが発するものなのですが、その程度が強い人になると、ワキガと言われ、一種の病気のような扱いを受けます。病院で治療メニューが用意されているほどですから。

ワキガは本人がワキを清潔にしていても発生することがあり、汗の臭いのように自己防衛しにくいところが悩みどころです。本人は悩むでしょうが、周りの人も同じぐらい悩むのが脇のニオイ。

汗のニオイのようにツーンとは来ないのですが、削りたての鉛筆というか、葱のニオイというか、そんな感じのニオイが伝わってくると、やっぱり不快です。

他には、ニンニクのニオイ(食べた翌日が凄いことに)、口臭、タバコ、柔軟剤の香り、香水なども人に対して不快感を感じさせるものです。

ニオイを発する人が近くにいたら、それが気になって仕事に気持ちが入らなくなったり、人によっては気分が悪くなって体調に影響する人もでてくるでしょう。

かといって、臭っている本人に「クサイっすよ」とか、「先輩、ニオイますね」とか、「アンタ、最近臭くね?」とか、言いにくいものです。ニオイの問題はデリケートで、指摘すると相手を傷つける可能性があり、個人間では解決しにくいのが現状です。

そこで、労務管理の立場で、ニオイに対して何らかの対策を講じれないか。この点が今回のポイントです。




自分の臭いには気づきにくい

自分の臭いが迷惑の原因になっていると自発的に本人が気づくことは少ないもの。誰しも、自分の発している臭いには気づかないもの。

例えば、自宅のニオイ。家にはその家独自のニオイがあって、全く同じニオイがする家はないと言ってもいいぐらい。なんというか、家ごとの個性というか、嗅覚で自分の家が分かるんですね。芳香剤の香りがする家、畳の香りがする家、イチゴ飴の香りが漂う家、ほんと色々あります。

外出していて、外から自宅に帰ってきて、家に入ったときに、鼻から空気を吸い込むと、「あぁ、我が家に帰ってきたなぁ」と感じるはずです。ニオイで自分の家を認識しているのでしょうね。

小学校のとき、友達の家にお邪魔すると、自分の家のニオイとは明らかに違っていました。「ここは他人の家だ」と嗅覚で感じていたのかもしれません。

餃子を食べた次の日、焼肉を食べた次の日、本人は何とも感じないのですけれども、周りの人は随分とニオイを感じます。ニンニクのあのキンキンした臭さ。不快ですよね。自分自身も餃子や焼肉を食べますから、「あぁ、クサイかもなぁ、、」と想像したりします。

自分自身が食べたときは何も感じないのに、周りの人のニオイはよく伝わってきます。週末が休みの人が多いためか土日にニンニク臭い人が増えますね。

次の日が休みならば、焼肉もギョーザも大丈夫なのでしょうが、そうではない場合は、そういう食べ物を控えるようにしている人もいるでしょう。

飲食業では香水はダメというお店もあります。香水は適切な使い方をすれば、よい感覚を得られるものですが、度を過ぎた使い方をしたり、適切な場面ではないときに使うと、人に不快感を与えます。

食べ物を扱っている仕事だと、香水の匂いが食べ物に移るので、香水は禁止されている飲食店があります。

タクシーの運転手も臭いに気を使わないといけない仕事の一つでしょう。口臭、タバコ、体臭など、タクシーに乗るときに最も気になるのがニオイです。

安い運賃で目的地に着けばそれでいい。それがタクシーのサービスだと思われているフシもありますけれども、タクシー車内のニオイはとっても大事です。

タバコ臭いタクシーに乗りたいと思う人は多くないはず。運転手の口臭が漂うタクシーに好んで乗りたい人もいないでしょう。体臭のキツイタクシーも同様です。

タクシーのサービスで最も重要なのは「ニオイ」だと筆者は思います。理想は、無臭のタクシーですね。何も臭わないのが好みです。

ニオイというと、悪い意味でのニオイを連想しますが、良い意味でのニオイも場合によっては人に不快感を与える可能性があります。香水や柔軟剤がその例です。

近頃販売されている柔軟剤は、どうも香りの強いものが多い気がします。衣類からの香りはホンノリ漂うぐらいがちょうどいいのですけれども、市販の柔軟剤を使うと、香水を服にふりかけたぐらいの香りを発するものがあって、「これは香りが強すぎるんじゃないか」と思っています。

香水や柔軟剤の香りは、ホンノリと伝わると感じがよく、清潔感を連想させます。そのため、洗剤メーカーも、良い香りがしっかりと伝わる柔軟剤を作ったほうが消費者が喜ぶだろうと考えているのかもしれません。香りが強い柔軟剤ほどよく売れる。そんな販売データに基づいて売っているのではと想像します。

しかし、良い香りでも、その度が過ぎると、感じの良さを通り越して不快感を与えてしまいます。柔軟剤の香りで気分が悪くなって病院に行く人もいますから。

自分では、「あぁ、良い香りだなぁ、、」と感じても、周りの人は「いい匂いだけど、鼻について気持ち悪い」と感じる人もいる。

「ハラスメント=故意に嫌がらせ」だから、自分から自分自身をクサくしている人はあまりいないでしょうから、臭を発しているのはわざとではないと言えます。ならば、臭いはハラスメントではないのではとも思えます。

確かに、故意に悪臭を発散させる趣味を持っている人なんていないでしょうから、わざとではないのは分かります。

だからといって、不可抗力かというと、そうでもない。汗の匂いに対処するならば、例えば、下着のシャツやワイシャツの替えを持参する。午前は着てきたシャツで、午後は着替えてリフレッシュ。これで臭いを減らせます。さらに、着替える時に、体を制汗消臭ウェットティッシュで拭くとか。濡れタオルで拭くとか、なんなりと対処はできるでしょう。

着替えた本人は気分がいいし、周りの人も臭いに嫌な気分にならない。一石二鳥です。

また、次の日に人と会う予定があるならば、匂いが強い食べ物を食べない。これも対処できるところ。

 

ニオイというのは、直接に本人には言いにくいことですよね。面と向かって「クサイです」なんて言うのは、なかなか難しい。

個別には言いにくいし、解決しにくい。だから、会社経由でアナウンスメントする方がいいかもしれません。

就業規則には、身だしなみ規定があります。ここで臭いについて決まり事を作る。

ピアス禁止、茶髪禁止、長髪禁止などが書かれている場合がありますが、この中に体臭や口臭など匂いに関する項目を設けて、その点に反するならば、勤務を禁止するなど対処が可能です。

また、臭いは本人の責任なので、労働基準法26条の休業にはなりません。

本人ではどうしようもない臭いも、治療ができるものもありますから、本人で対処ができるはず。

労務管理でニオイについて扱うなど、10年前ぐらいは想像もできなかったでしょうね。

2013年の現在では、ニオイですらハラスメントと言われかねないので、自分のニオイについては自分でチェックして、周りの人を不快にさせないようにしたいものです。

 

 

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