book486(勤務時間の管理手段は色々)




■どれを選択するべきか。



仕事をしていると、勤務時間を管理する必要がありますが、始業と終業の時間を管理するための手段は1つではありません。

もっとも認知されている管理手段はタイムカードですが、すべての会社が必ずしもタイムカードを使っているとは限らない。

例えば、磁気ストライプカードをスキャンして勤務時間を管理するシステムを利用している企業があるし、社員証であるICカードを入館ゲートのスキャナーにかざして時間を記録している企業もあるはず。他にも、勤務帳簿のようなものを用意して、始業時刻と終業時刻を記録しているかもしれないし、ノートを使って勤務時間を記録しているかもしれない。

労務管理では、時間の管理は必要なのですが、どのように管理するかは一意に定まっていません。タイムカードを使うことが推奨されているという噂もありますが、本当かどうかは不明です。労働時間を把握する必要があるものの、把握する手段までは決まっていませんので、会社ごとに勤務時間を管理する方法は様々です。

となると、では一体どの手段を利用するのが最も良いのかが疑問となります。「いくつかの手段があるとしても、どれか1つ合理的な手段があるのではないか」と思うのは無理のないことです。








■どの選択肢も正解。



先に結論を言えば、どの手段でもって勤務時間を管理しても正解です。キチンと正しく始業時間と終業時間が記録されていれば、どの手段を用いても構わないのですね。法的に「こうしてください」と決まっていないので不安を抱く人がいるかもしれないが、会社の規模は会社ごとに違うので、管理する方法も違うのだから、あえて1つの手段に限定するのは不都合なのかもしれない。


勤務日時を管理するポイントは、

1,個人別に分けて管理されている。
2,正確に勤務日時が記録されている。

の2つです。


私の経験では、打刻機でタイムカードに記録している会社もありましたが、会社によっては大学ノートに全員分の勤務時間を記録する方法を採用しているところもありました。1ページを縦に2列もしくは3列に分割して、一番上に名前を書き、その下から9:00-13:15というように1回の勤務につき1行づつ下に書いていくわけです。これでも勤務簿になるのですね。もちろん、1人で1冊のノートを用意する必要はなく、1冊で全員の勤務時間を管理して構いません。

他にも、レジを使って勤務時間を記録している飲食店がありました。出勤したら、レジを操作して、時間と番号(社員ごとに割り振られた番号)を記録した用紙をレジからプリントアウトする。その紙をレジ横に置いてある串(飲食店で会計済みの注文伝票を刺すヤツ)に差しておく。退勤の時も出勤の時と同じようにする。これで始業時間と終業時間を管理していたのです。タイムカードを使うのが普通だと思っていたので、「こんなもので管理しているのか、、」と感じたが、これもアリなのかなと高校生ながらに思いました。


タイムカードを利用していない会社だと、勤務帳簿や大学ノート、勤務表といった独自のフォーマットを用意して運用しているかもしれません。勤務時間の管理には、必ずしも正式なタイムカードが必要なわけではなく、上記に書いた2つのポイントを満たすフォーマットがあれば足ります。

もちろん、タイムカード機器や磁気ストライプカード、ICカードによる管理の方が望ましいのでしょうが、必ずしも特定の管理方法でなければダメというわけではありません。例えば、社員数3人なら、タイムカードはおそらく必要ないでしょうし、ましてやICカードで管理する必要はないはず。A4用紙に各人の始業と終業の時間を勤務日ごとに書いているだけという可能性もあります、タイムカードの打刻機もそれなりの値段ですから、人数が少ないと使わないかもしれない。

他にも、メールで管理している会社もあるかもしれません。メールにはタイムスタンプが記録されており、始業時に送信し、終業時に送信すれば、始業と終業の時刻を管理できます。このような方法も変則的ではあるものの時間の管理方法としては使えると思います。


勤務時間の管理方法は会社の現状に合わせるのがコツです。

山口正博 社会保険労務士事務所
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