book460(振替休日と代休の違いは微妙)





■振り替えたのか、代休なのか。



休日に勤務したとき、振替休日で対応するか代休で対応するかによって取り扱いが違うことはよく知られているはず。

振替休日も代休も、休日と勤務日を取り替えるという点では同じで、一方、割増手当の取り扱いでは違いがあるわけです。

しかし、実際の現場では、振替休日と代休はゴチャ混ぜになって取り扱われる場合があり、振替休日なのに実質は代休だったり、代休として処理したものの振替休日で処理すれば足りる場面だったりするのですね。

振替休日と代休は、法的には違いがあるものの、実際の効果はほぼ同じですので、ゴチャ混ぜになってしまうのも無理からぬことなのかもしれません。





■法的には違う。実質は同じ。



概して、会社側は振替休日になるようにバイアスをかけるし、一方、社員側は代休になるようにバイアスをかけます。なぜならば、振替休日だと手当が不要で、代休だと手当が必要だからです。

ただ、振替か代休かの判定が微妙な場面があると困ります。振替休日と代休を分ける境目は、「事前に休日のスケジュールを設定すれば振替、設定しなければ代休」という点でしかなく、法的に違うだけで実質はほとんど同じです。

ここで、「事前」というのはどのくらい事前であればいいのかが問題です。どれくらい事前にスケジュールを決めれば振替休日になり、どの段階で振替休日の締切りがあって、その後が代休になるのか。

3日前までなのか、1日前まででもいいのか。当日に振替の連絡をするという方法でも振替になるのか。この基準が不明なのですね。

どの時点までが"事前"で、どこからが"事後"になるのかがハッキリと分からないので、振替休日が代休になったり、代休が振替休日になったりするわけです。


割増手当の有無が問題ならば、休日労働が発生したら無条件に割増手当を支払っておくのも一つの方法です。そうすれば、振替休日で処理しようとも代休で処理しようとも問題にはならないでしょうね。2つの処理を分けたときに問題が起こるのであって、処理を分けずに統一してしまえば良いというわけです。




山口正博 社会保険労務士事務所
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