労務管理のツボをギュッと押す方法を考えます

会社で起こる労務管理に関する悩みやトラブルを解決する方法を考えます。

LINEで欠勤の連絡をしてもいいのかどうか。

 

業務でSNS

 

 

 

電話よりも気軽に使えるSNSのメッセージ機能。

誰かに連絡をしたい時、電話をかけるよりも、SNSのメッセージ機能でメッセージを送る方が、気軽に連絡できますし、相手の時間を強制的に奪うこともありません。

電話がかかってくると、すぐに対応しなければいけないですし、リンリン鳴っているのを無視するわけにもいかない。

ですから、今取り掛かっていることを中断して、受話器を取らなきゃいけない。それが電話のデメリットです。

ただ、急な用件のときは、電話をかけるほうが早いですし、メッセージをコチコチと入力して送るよりも、声で直接伝えた方がすぐに終わる用件もあります。

SNS、今回の場合だとLINE ですが、メッセージを送っておけば、すぐに読まなくても、2、3分後に読んでも構わないし、30分後に読んでも構わない。

連絡を受けた相手がすぐに対応しなくてもいい、というのが LINE のメッセージ機能の良いところです。

気軽に連絡できるため、人によっては、仕事を休むとの連絡をLINEで送ることもあるでしょう。

電話だと心理的な抵抗感がありますからね。

ただ、欠勤連絡の手段として使う人もいるでしょうが、上司とはLINEで連絡しない方もいるでしょう。同僚同士、同じ年齢や世代同士で使うのでしょう。

過去に、上司ではなく同僚に欠勤連絡する人もいました。

本人が上司に連絡するのではなく、同僚を経由して間接的に欠勤の連絡をしてくるのです。しかもLINEで。

LINEで同僚に欠勤の連絡をし、その同僚が上司に口頭で「、、さん、休むみたいです」と伝える。

例えるならば、伝言ゲームのようなもの。

連絡すればそれでいい、という考え方もあるでしょうが、何だかモヤモヤした感じがありました。

連絡はしていますから、無断欠勤ではないですし、内容も相手に伝わっていますから、何も問題はなさそうですが、ちょっと変な感じ。

LINEで欠勤の連絡をしても構わない、という考え方をする人もいる一方で、欠勤の連絡は電話でするものだ、という考え方をする人もいるでしょう。

そこで、 LINEで欠勤の連絡をしてもいいのかどうかが問題となります。

 

 

チャットでのカスタマーサポートはレスポンスが早い。

LINEを使っているとたしかに便利なもので、相手にすぐに伝わりますし、相手からのレスポンスも早い。

メールだと、24時間以内のレスポンスぐらいで気長に待つところですが、SNSのメッセージなら、数分後にレスポンスが来るだろうと期待してしまいます。

それゆえ、既読機能を嫌う人も出てくるのでしょうね。

文書を添付して送るならメールでしたが、今ならば、クラウドストレージサービスを使って、共有リンクを相手に送って見てもらうという方法もあります。

送り相手を間違えたら、すぐにリンクを無効化して対処できるため、メールのように取り返しがつかない事態は避けられます。

企業のカスタマーサポートで、チャット形式で問い合わせができるサービスが出てきていますが、あれもSNSを真似た連絡方法です。

従来の問い合わせ対応だと、お問い合わせフォームに入力して送信すると、半日なり1日経過した後に、カスタマーサポートから返信が来るというのが通例でした。

一方で、画面の左下や右下にチャット用のボックスが表示されて、そこに問い合わせ内容を入力して送信すると、数分後にカスタマーサポートから返信が来ます。

実際にチャット形式で問い合わせしてみたことがありますが、その返信の早さに驚いたものです。

お店なりサービス業者に問い合わせすれば、半日か1日ぐらいは返信に時間がかかるという思い込みがあったのですが、チャット形式の問い合わせだと、ほんの数分で相手方から返信が来るので、満足度はずいぶん高くなります。

聞きたいことがすぐに聞けて、早く返信が来る、というのはお客さんにとって価値が高いようです。

 

 

どういう連絡手段が許容されるかは、職場ごとの環境で決まる。

メールよりも LINE の方がよく使われるというのも分かります。あのレスポンスの速さは使う人にとって魅力的です。

現場の写真を撮影して、相手にそれを送り、「こんな感じですけど、どうですか」みたいな連絡をするにも都合が良いもの。

ビデオを撮影して、そのビデオを相手方に送って、レスポンスを確認する、なんていう使い方もできます。

これだけ便利な道具だと、仕事でも使いたくなります。

では、仕事を休む時に LINE で連絡してもいいのかどうか。

これを良いと判断するのか、よくないと判断するのかは、人によって違いますし、職場によっても違います。さらには、上司と部下の関係によっても違います。

普段から LINE を使って仕事をしており、業務上の連絡も LINE で取り交わすことが多い。そういう職場だったら、欠勤の連絡をLINEで送っても構わないでしょう。

ただ、いくらレスポンスが早いといっても、相手がスマートフォンの画面を見なければ、見えないのがSMSのメッセージ。

欠勤の連絡は、早ければ早いほど良くて、休みの人が出れば、代わりに他の人を探す、そういう時間的な余裕を作れます。

ところが、休む当日の朝に連絡したり、出勤時間の30分前に休むと連絡されると、代わりの人を探す余裕がなくて困ってしまいます。

画面上のメッセージでやり取りすると、時間がかかるところを、電話をかけてしまえば、ものの数秒で終わってしまう。そんな用件もあります。

急ぎの連絡は電話の方が早いのでしょう。

すぐに確認してくれなくても大丈夫、少しぐらいタイムラグがあっても構わないような連絡だったら、SNS のメッセージで送ってしまえばいいのでしょうが、今すぐに伝えておいた方がいいこと、なるべく早く伝えておいた方がいいことは、やはり電話が一番望ましいのでしょう。

LINE で欠勤の連絡をすることが常にダメというわけではなくて、元々その職場の環境だとか、普段から SNS を使うような職場なのか、ネットワークサービスに対して積極的に使っていこうという姿勢の職場なのか、そういった職場の環境によって、 LINE での連絡を良しとするか良しとしないかは変わります。

普段から、連絡する時は電話を使う。そういう職場で、欠勤の連絡を LINE で送ってしまうと、後ほどゴタゴタしちゃうわけです。

しかし、業務連絡はほぼ LINE でやり取りして、同僚や上司との連絡も LINE での連絡が主体となっているならば、欠勤や遅刻をする場合の連絡も、 LINE で送っても問題ないでしょう。

自分自身がどういう環境で働いているのか。その環境によって結論が変わるのが今回の問題です。

 

 

職場の欠勤連絡と学校の欠席連絡は違う。

欠勤の連絡と違って、学校を欠席するとの連絡をLINEで送っても、生徒が休んだところで他の人は困らないですし、学校の先生も困りません。

岐阜県の大垣市では、欠席の連絡をLINEで送ってもOKとのルールを作っています。

 

LINEで学校の欠席連絡OK 大垣市(岐阜新聞Web)

 岐阜県大垣市は2020年度、LINE(ライン)を使って小中学校へ欠席を連絡できるシステムを導入する。インフルエンザの流行期などに朝、電話が混み合ってつながりにくい不便さを解消するとともに電話に応対する教職員の業務軽減も図る。20日発表した20年度当初予算案に、システムの構築やサーバーの使用などにかかる265万円を計上した。

 システム導入は市が進める電子市役所構築の一環で、10月1日を予定。小川敏市長は「仕事を持つ母親らの利便性の向上が子育て支援になる」と強調した。

 保護者は、電話や連絡帳によるこれまでの方法に加えて、LINEの画面で欠席や遅刻などを選択することでも連絡が可能になる。学校ではパソコンに児童生徒の状況が一覧となって表示される。

 システムではこのほか、ウェブによるアンケート機能も取り入れ、家庭訪問の希望日時や学校評価などの回答に利用する。用紙の紛失が防げるほか、回答結果は自動集計される。事務作業の効率化が期待でき、市は教職員の働き方改革にもつなげたい考え。

 

電話をかけてこられると、受話器を取って対応しなければいけませんし、欠席するかどうかでスッタモンダはしません。

一方的にLINEで「2年3組の大西ですが、本日は欠席させていただきます」と親から学校に連絡したところで、「分かりました」と返せばいいだけですから、学校は事務的な負担が軽くなってありがたいでしょう。

同級生は困らないし、学校の先生も困らない。だからLINEで一方的に連絡して休んでも大丈夫。

しかし、仕事の欠勤連絡は、職場によっては人員を調整する必要があります。

欠勤者がいると、他の人の負担が増えますから、出勤している人数の不足に応じて、他の人の給与が増えるようにすると良いでしょう。

例えば、3人必要なところ、1人が休んで、2人しか出勤できないとなった場合、出勤している人の給与を1時間あたり100円割増する。このような補償があると、他の人も納得しやすい。

欠勤されたときの最大の問題は、他に出勤している人の不満です。

仕事が増えるのに、報酬が同じだから嫌だ。そう感じるのは当然です。

必要な人員に満たない数に応じて、給与を加算していくような仕組みにしておけば、出勤人数が少ないほど自分の給与が増えますから、出勤している人にとっては必ずしも悪い条件ではなくなります。

山口正博 社会保険労務士事務所
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