医師の診断書。どういう基準で求めるか。

 

 

 


病気や怪我をすると、

会社によっては、
病院で診断書を貰ってくるように

言われるところもあります。


診断書とは、

「医師が診断した内容を証明する書類」

です。


ちなみに、

私は今まで、

診断書を持ってくるように
求められた経験はありません。

 

仕事を休んだ経験は、過去に何度もありますが、

一度も診断書を要求されたことは無いんです。

 

 

 


髄膜炎で入院したが、診断書は要らなかった。


私は、過去に、
髄膜炎で病院に入院したことがあります。

19歳の頃で、それが初めての入院経験でした。

 

どんな症状? よくわかる髄膜炎菌 - サノフィ株式会社

 

上記のウェブサイトでは死亡率が19%と書かれていますね。

結構、危ない病気だったんだなと。

 

私の経験ですが、

髄膜炎になると、頭が痛くなるんです。

ジッとしていて痛いのではなく、
頭を振ると痛い。

そんな不思議な症状でした。


熱は微熱。

 


風邪かと思っていたものの、
かかりつけ医の診断で、

髄膜炎だと判断され、

紹介状を書いてもらい、
大きな病院に行き、

即日入院でした。

 

今でもよく覚えています、
人生で初めて
「死ぬんじゃないか」
と思ったのは、あの時です。


診察室で、
腰に注射針を刺し、
髄液を抜く。

そうすると、髄膜炎の症状が緩和されるんです。

その時に、初めて知りましたね。

 

私は風邪かと思っていたのですが、
頭を振った時だけ痛いのは変だと思って
病院に行って検査したのが良かったんです。


下半身に麻酔をかける時に、
腰に注射しますが、
それと同じようなものです。

 

 

当時、働いていた職場では、
電話で入院を伝えるだけで足りました。

診断書は要求されませんでしたね。


入院期間は1週間。

その後、3週間ほど休んで。

合計で約1ヶ月休んで、仕事を再開。


1ヶ月ほど休んでも、
時折、電話がかかってきて、
状況を聞かれる程度でした。

 

診断書に関する話など、
一度も出てきませんでしたね。

 

 

 

 

そもそも必要なものなのかどうか。


風邪をひいた時でも診断書は必要なのか。
インフルエンザのときは。
感染性胃腸炎にかかったら。


法律で基準があるわけではなく、
会社ごとの自主性に任せられているものですから、

基準は職場ごとにバラバラです。


中には、ズル休みを防ぐ目的で
診断書を持ってくるように求める人もいます。

 

ズル休みって、、、

何だか小学生がやりそうなことですが、


会社で、そんな幼稚なことに対応すべきなのかどうか。

この点でヘンな感じがします。


来ないならば、来ないでいい。
ズル休みするなら、すればいい。

マトモな大人ならば、そう思うはず。


仮病を防止するため、
診断書を出すように言う人もいますが、

 

そんな目的で診断書を作るなど、
お互いにムダです。

 

そんなことを考えるぐらいならば、
仕事をしていればいいでしょうし、

診断書もタダではありませんから、

「誰が費用を負担するの?」

という話も出てきます。


「会社が求めているんだから、会社が負担すべき」

「いや、本人の診断書なのだから、本人が負担すべき」

 

僅か数百円、数千円程度の費用で、
こんな話がなされるのですから、
呆れるばかり。


「そもそも、診断書なんて、必要なんですか?」
と当たり前な感覚で判断して欲しいところ。

 

無ければ無いで何とかなりそうなものなのに、

「持って来い」
「いや、持っていかない」
「費用はそちらで負担せよ」
「いや、アナタが負担するものだ」

と、モチャモチャとやり取りが続く。


そんなに言うならば、

「診断書、要らないんじゃないですか?」

と誰かが言わないといけないんでしょうね。

 

 

 

仮病もズル休みも、チャンと記録に残す。


ズル休みなり仮病ならば、
会社はそれを記録に残しておく。

これは、大事です。

 

雇用契約で決めた内容
(いつ、どこで、どんな仕事を、どれだけするか)

を履行しないのですから、

 

ズル休みが続けば、
いずれは契約を解除されます。

 


契約を解除するには、
合理的な理由が必要ですから、

雇用契約を解除するまでの手順として、
ズル休みした記録を残す必要があります。

 


契約を解除されないようにするには、
本人は病気であったと証明しなければいけなくなり、

それができなければ、契約を解除されます。


法律では、

客観的に合理的な理由があって、
社会通念上相当であれば、

雇用契約を解除できます。
(労働契約法16条)

 

 

 


就業規則に根拠が無ければ、診断書を要求できない。


費用がかかるものですから、

就業規則に書かれてもいないのに、

「診断書を持って来い」

とは言えないんです。


もし、

就業規則に、

「欠勤が5日以上になった場合に診断書を提出する」
という類の内容が書かれていれば、

1日や2日、欠勤しただけでは診断書を要求できません。


休み始めて4日目に出勤してきたら、
医師の診断書は要らないわけです。


4日もあれば、風邪ならば治るでしょう。


このように、

「ある程度の欠勤日数になったら」
という条件を付けて、

診断書を求めるのも1つの方法です。

 

ただ、

「欠勤が5日以上」
という文言で気になる点は残ります。


欠勤が連続して5日以上なのか。

それとも、

間が空いてもいいから5日なのか。
空くとすればどれぐらいまでならOKなのか。


「連続5日の欠勤」が条件ならば、
途中で出勤すれば、

診断書を出さずに済む、
と判断する余地が出てきます。


ここは細かい話ですけれども、

「どういう文言で書いているか」
は大事です。

 

 

 


診断書が必要になる場面はある?


例えば、

インフルエンザで休めば、
特別休暇が付く。

しかも有給で。


となれば、

医師の診断書を要求してもいいでしょう。

有給で休めるのですから、
そこから診断書を作成する費用を出せます。


何らかの対価、休暇や給与、手当などがあるならば、
「診断書を出すように」と求められても、
従業員としては応じやすい。



しかし、

何らの対価も無く、

診断書を作る費用も本人持ちとなれば、

「そんなもん、出さないゼ」
と反発したくなる。

 

何のために医師の診断書を要求するのか。
そもそも、無くてもいいんじゃないか。

ここから考えないといけないところ。


「その診断書、本当に必要ですか?」

こういう素朴な疑問を持てば、

どうしても必要な時しか診断書を求めなくなるはず。

 

 

 

精神系の病気では診断書が必要。


精神的な病気、


統合失調症

となると、

本当に病気なのかどうかが分かりません。

 

気分が良い時は何の問題が無くても、
情緒が不安定になると仕事に支障が出る。


病気なのか。

それとも、

詐病なのか。

素人では判断しかねます。


そういう場合は、
医師の診断書が必要になります。

 

休職するのか、今まで通りに出勤するのか。

診断書が無ければ、判断しにくいですからね。

 

 

 

診断書を出す場面は2つ。


病気になると、
特別休暇が付くならば、
診断書を出すでしょう。

また、

精神系の病気かどうかを判断するためならば、
この場合も診断書を出します。


絞り込めば、

診断書が必要なのは、
この2つの場面ぐらいではないかと思います。


風邪をひいたぐらいで、

「診断書を持って来い」

というのは、

会社にとっても、従業員にとっても、
意味があることのようには思えません。


これはもう「ただの嫌がらせ」です。

 


どうしても必要な場面に限定し、

その場の判断や感情で、
診断書を持って来させるのはやめておくべきです。

 

 

 

 

 

山口正博 社会保険労務士事務所
大阪府大東市灰塚6-3-24
E-mail : mail@ymsro.com
お問い合わせ

© 社会保険労務士 山口正博事務所