2009/1/4【時間管理を行っていなくても未払い時間外手当は支払われる】


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□□┃  山口社会保険労務士事務所
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こんにちは。山口社会保険労務士事務所の山口正博です。




このレポートは、定期的に、コラム形式で、
労務管理に役立つ内容を配信するレポートです。

興味本位で読むのもよし。
就業規則を作る前に読むのもよし。
つまみ食い感覚(?)で読むのもよし、です。

どうぞ、ご自由にご活用下さい。


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今日のTOPIC
1: 時間管理を行っていなくても未払い時間外手当は支払われる
>>>確定的な記録がなくてもよい

2: 編集後記

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■■  時間管理を行っていなくても未払い時間外手当は支払われる
■■  確定的な記録がなくてもよい
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■時間管理しないと、会社も社員も困る。


勤務時間の管理方法にはいくつかの方法があります。


規模が小さい会社だと、タイムカードは無し、IDカードも
無しという会社もあります。


また、タイムカードに手書きで(打刻機を置いていない)
勤務時間を記入している会社や、時間の管理は出勤簿への
記入に留めている会社もありますね。


私の経験では、店に置いている大学ノート(勤務台帳)に
自分で記入するところもありました。

ただ、さすがにボールペンを使っていましたが。



しかし、時間を管理しないと、どうしても長時間勤務を
許す温床になってしまいます。


もし、会社で時間を厳密に管理していないという状況で、
時間外手当が適切に支払われなかった場合、時間外手当は
支払われるのかどうか。


つまり、確実な証拠が無い状況でも、時間外手当は支払
われるのかどうかが今回の問題です。





■個人的な記録でも証拠になる。


もし、会社では確実な時間管理が行われていないならば、
社員さんが時間外手当を請求するには個人的に記録を作って
いくしかありません。



具体的には、

・個人的なメモ(毎日の勤務時間や仕事内容を記録したもの)。
・帰宅時間をメモする(妻が夫の帰宅時間を記録していた
という事例もありますね)。
・健康記録(1年で体重が5キロの減少したというような
体調の変化など)
・直属の上司の報告(社内で最も身近な人の証言)


このようなものでも時間外の勤務をしたという証拠になります。

これらの証拠を使って、270万円程度の時間外手当が
支払われたことも過去にはあります。


個人的に作った資料というのは、タイムカードのように
確実な証拠にはならないのですが、事実を間接的に証明する
資料にはなるのです。


また、会社がタイムカードやIDカードなどを設置していない
となれば、やむを得ず個人的に記録せざるを得ないわけですから、
確定的な記録がないのは会社の責任であって、それを社員本人に
転嫁することはできません。

ゆえに、個人的に作った、時間外勤務を証明する資料でも、
証拠として採用されるんですね。


時間を正確に記録していないからといって、時間外手当を
支払わないとは言えないということです。






■時間管理に合わない仕事もある。


今では、「時間数=成果」というように比例しにくい仕事も
多いですね。


営業、企画、インターネットサービスの開発、コンサルティング業
のような仕事も、時間に比例して結果が出ると判断しにくい
仕事です。

私のような仕事も同様です。



となれば、時間を管理しないというのも一理あります。

労働基準法はいつまでたっても「時間」を基準に仕事を評価
するものですから、その仕組みが今現在の仕事に合わないという
指摘もごく全うなものです。


「時間拘束されている=仕事をしている」とは必ずしも
言えませんからね。


例えば、外資系投資銀行(今では商業銀行になりましたが)や
外資系コンサルティング会社のように、十分な報酬が支給されて
いるならば、時間を管理しない(また、時間外手当も別途で
支払わない)という仕組みも使えますが、やはり例外的です。


外資系投資銀行での、「時間外手当は年間報酬に含んでいる」
という仕組みが、判例で認められたこともあります。

「報酬が非常に高額である」という条件を考慮しての判断の
ようです(確か、年間報酬2,200万円だったと思います)。



上記の例外を除いて、時間を管理しないとなれば、しないなりの
リスクがあるということも忘れてはいけません。


「仕事の自由度(裁量)を高める」という動機ではなく、
「時間外手当を減らす」という動機で時間を管理しないとすると、
ほぼ確実に問題が発生します。


となると、時間規制(時間をきっちり管理する)を敷く方が
かえって効率的という考えもできますね。








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>>編集後記



コーヒーゼリーは、そのまま食べるよりも、ぐちゃぐちゃにして
食べる方がなぜか美味しいですね。


コーヒーゼリーは、混ぜると、カフェオレのような味になって、
甘みが増すんです。


「何て行儀の悪い」と言われそうですが、同じ感覚の人もいる
はずです(笑)。


最近では、「ドロリッチ」(コーヒーゼリーを混ぜたような飲み
物)というドリンクがありますが、絶妙なポイントを突いた飲み
物だと感じています。

「有りそうで、無かった」そんなドリンクですね。

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