2009/5/31【懲戒解雇で即時解雇はできない】

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こんにちは。山口社会保険労務士事務所の山口正博です。


このレポートは、定期的に、コラム形式で、
労務管理に役立つ内容を配信するレポートです。

興味本位で読むのもよし。

つまみ食い感覚で読むのもよし、です。

どうぞ、自由にご活用下さい。


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今日のTOPIC
1: 懲戒解雇で即時解雇はできない。
>>>すぐに解雇させないのが労働基準法の仕組み。

2: 編集後記

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■■  懲戒解雇で即時解雇はできない。
■■  すぐに解雇させないのが労働基準法の仕組み。
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■懲戒解雇なら即時解雇?


懲戒解雇と普通の解雇は別物として扱い、「普通解雇と懲戒解雇
は別物だから、懲戒として解雇するときは、解雇の予告や手当は
必要ない」と考えている人もいるようです



懲戒とは、「不正または不当な行為に対して制裁を加えるなど
して、こらしめること」ですから、懲戒解雇は普通の解雇よりも
非難の度合いは強いわけです。


感情的には非難の度合いに違いがあるものの、労務管理の処理
として、予告や手当なしに解雇するのは妥当でしょうか。







■即時解雇ができる場面は限られる。


普通解雇であれ懲戒解雇であれ、「解雇」という通り道は同じ
です。

そのため、どちらの方法であれ、解雇のルールに拘束されます。



懲戒だと、窃盗、金品の横領などで解雇される場面が多いの
でしょうが、これは許せないと思っても、すぐに解雇はできない
んですね。


つまり、怒って「今すぐ解雇だ。もう会社に来るな!」とは言え
ないわけです。



悪いことをしても、しなくても、解雇は解雇だということです。


法律は当事者の感情を考慮してくれないんですね。





ただ、労働基準監督署の解雇予告除外認定を受ければ状況は
変わります。

社員さんの責任であると認定されれば、解雇の予告や手当が不要
になります。



しかしながら、除外認定はすぐに行われるわけではなく、審査が
あるのです。


解雇の状況、理由、不正の程度などを勘案して、認定するかどうか
を決めるんですね。



となると、しばらく時間がかかります。


一方で、現場では、認定されるまでの間は実際に解雇できません
ので、時期が遅れます。


懲戒解雇を言い渡してから認定まで待つことになるのでしょうが、
気長な話です(安易に除外認定をしないために、わざと面倒な手続
きを設定しているのかもしれません)。



時には、認定を待つぐらいならば、むしろ予告したり手当を支給
する方が容易と判断することもあるでしょうね。










■間違った就業規則がある。


ときには、「懲戒解雇の場合は、即時に解雇する」と書かれている
就業規則を見ることがあります。

おそらく、懲戒だから即時に解雇ができると思い込んでいる
のでしょうね。


悪いことをして解雇されるのが懲戒解雇だから、即座に解雇される
のが妥当だというわけです。



確かに、「やむを得ず解雇する場合」と「何かの不正をして解雇
される場合」とを比較すれば、感情的には違いを感じます。


非難されることをしたのだから、何らかのペナルティを課したい
と会社も考えるのでしょう。



しかし、労務管理の視点としては、どちらも「解雇」として
扱われるんですね。




懲戒だからといって、即時に解雇すると断言(断定的に就業規則に
書く)してしまうのは正しくありません。


ゆえに、就業規則に「懲戒解雇の場合は、即時に解雇する」と書く
のは誤りということになります。



ただ、上記の内容が含まれていても就業規則としては成立します
が、労働基準法に合いませんので、上記の部分だけが無効化され
ます。



先ほど書いたように、認定を受ければ可能ですが、認定までの
タイムラグや認定される可能性を考えれば、原則として即時解雇
は無理と考えておくべきです。











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>>編集後記


溶接にはコツがいる。

工場で溶接作業をしている人を見ると、昔を思い出します。



私は、高校時代は工業高校に通っていました。

機械科というカテゴリーのクラスに在籍していたのですが、
普通科の高校とは違って、専門的なことを学ぶんですね。


・金属を溶かして型に流し込む鋳造。
・アーク溶接という方法で金属を接合する溶接。
・金属を回転させて刃物で削る旋盤(自動のNC旋盤もありましたね)。
・フライス盤での金属加工。
・自動車エンジンの解体と組み立て。

などなど。

その中でも最も難易度が高かったのが溶接です。



素人が溶接をやると、接合部がガタガタになるんです。

一方で、担当教員が溶接すると、接合部が波打ったように綺麗に
仕上がります(丸い円を横にズラしたような感じです)。



このように、私は普通の高校では経験できないことを経験しました。



今では、上記の技術や能力は全く使わないので、「飯のタネ」には
なっていませんが、「話のタネ」ぐらいにはなります(笑)。


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