2009/3/16【休業なのに休日?休業手当は?】

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こんにちは。山口社会保険労務士事務所の山口正博です。


このレポートは、定期的に、コラム形式で、
労務管理に役立つ内容を配信するレポートです。

興味本位で読むのもよし。
就業規則を作る前に読むのもよし。
つまみ食い感覚(?)で読むのもよし、です。

どうぞ、ご自由にご活用下さい。


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今日のTOPIC
1: 休業なのに休日?休業手当は?
>>>実質は休業なのに休日として扱っている会社。

2: 編集後記

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■■  休業なのに休日?休業手当は?
■■  実質は休業なのに休日として扱っている会社。
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■休日を増やした、、、だけ?


去年の後半から、事業環境があまり良くないという理由で、
休業や時間短縮勤務を実施する企業も出てきていますね。


こんな場合には、会社都合の休業(もしくは時間短縮)と
するのが通例なのですが、中には休日を増やすという対応を
する会社もあります。


つまり、休業とせずに通常の休日とするわけです。




会社都合の休業ならば、労働基準法26条の休業補償が
必要なのですが、

(労働基準法26条とは、会社都合で会社を休業にした
場合に平均賃金の60%以上の支払いを会社に義務付けた
法律です)


単に休日を増やしたという扱いならば、労働基準法26条
の休業補償は不要ということになってしまいます(ノーワーク・
ノーペイの原則を使います)。


上の2つの場面は、休みが増える理由は「事業環境が
良くない」という点で一致しているのですが、「休業」
とするか「休日」とするかで後の処理が異なってしまう
んですね。



実態は「休業」なのに、「休日」を装っているのではないか
が疑問を感じるところです(「偽装休日」と言うべき
でしょうか)。


もし、形式的に休日を装っているとなれば、労働基準法26条
に対する脱法行為ですから、止めなければいけません。







■「休日」なのか「休業」なのかという微妙な判断。


しかしながら、週休1日を週休2日にしただけだと、
単に休みを増やしただけと判断される可能性が高くなる
のではないでしょうか。


なぜならば、今では週休1日よりも週休2日の方がメジャー
ですから、週休1日を2日に変更することに違和感は感じません。


また、休みが増えるということは、福利厚生の水準が上がる
ということだから、むしろ望ましいという論法も展開できそう
です。


となると、週1日から週2日に休日が増えた理由が事業環境
の悪化だとしても、休業ではなく休日として扱われてしまう
のではないかと私は考えます(正しい解釈は休日ではなく
休業なのですが、、、)。


労働基準法は「実態で判断する」法律ですから、形式的に
休日を装っていたとしても、実質が休業ならば、労働基準法
26条を適用します。


しかし、週1日から週2日に休日を増やした場合には、
労働基準法でも追いきれないかもしれません。


単に週休2日制にしただけという主張が通ってしまう
可能性が高いです。







■週休3日なったら赤信号。


しかし、週休2日を週休3日に変えた場合には、さすがに
ストップをかけることができるでしょう。


大きな企業だと週休3日制という休日の運用はあり得る
(それでも、かなり稀でしょう)かもしれませんが、中小企業
で週休3日制はまずあり得ません。



ならば、週休2日を週休3日に変えた時は、「偽装休日」を
疑って差し支えないはずです。

休日という名目を使って、休業補償を免れているのかも
しれないと探ってみるべきかもしれません。



例えば、土日が休みになるのはは良くあることですが、
金土日が休みになると通常の休日だけとは考えにくいですからね。


残業代の未払いや不払いが社会問題になっているにもかかわらず、
一方で、ホイホイと休日を増やすというのは一般常識からは
想定し難いことです。




今回は、「法律の穴」のようなテーマでしたが、こんなことも
あるということを知って頂きたいという思いで採り上げて
みました。


「偽装休日」という言葉も作ってしまいましたね(笑)。













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>>編集後記


労務管理をしていると、判断が2つに分かれる場面というのは、
少ないながらもありますね(今回のメルマガのような状況です)。


業績が悪いという理由で週1日から週2日に休日を増やすのは、
法的に「白」か「黒」かは判断がしにくいですし、言うなれば
「グレー」ではないかと私は思います。


「福利厚生の改善をしただけ」というように言い逃げようと
考えればできそうですし、「実質は休業である」と追求する
こともできそうです。


雇用安定助成金を利用する企業が増えている状況ですから、
なおさら悩ましいところです。



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