2009/2/8【パートタイム社員の時間短縮勤務】


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こんにちは。山口社会保険労務士事務所の山口正博です。



このレポートは、定期的に、コラム形式で、
労務管理に役立つ内容を配信するレポートです。

興味本位で読むのもよし。
就業規則を作る前に読むのもよし。
つまみ食い感覚(?)で読むのもよし、です。

どうぞ、ご自由にご活用下さい。


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今日のTOPIC
1: パートタイム社員の時間短縮勤務
>>>休業手当の計算に使う平均賃金の計算方法は2つある。

2: 編集後記

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■■  パートタイム社員の時間短縮勤務
■■  休業手当の計算に使う平均賃金の計算方法は2つある。
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■パートタイムで働く社員さんの時間短縮勤務。


会社によっては、閑散期などになるとパートタイム
社員さんが一日いなくてもいい場合があるようです。


例えば、通常は8時間勤務のところ、閑散期には
4時間で足りてしまうというような場面ですね。



閑散期で時間短縮するとなると、「会社都合での休業」と
なりますので、労働基準法26条の休業手当を使う場面
になります。


ただ、純粋に考えれば、閑散期というのは外部要因による
ものですから、会社都合というのは必ずしも妥当では
ありませんが、やむを得ませんね。



そこで、今回は、パートタイム社員さんの勤務時間を
短縮した時、どのように休業手当を計算するかという
過程を採り上げます。


特に、平均賃金の計算がポイントです。





■平均賃金の計算方法は2つある。


「会社都合で休業する際には、平均賃金の100分の60を
休業手当として支払う」と決められていますから、平均賃金
が計算できないと休業手当も計算できません。



平均賃金の計算は、


「直近3ヶ月間の給与」を「直近3ヶ月間の期間」で
割って計算しますよね(1日の平均賃金)。

1ヶ月の平均賃金だと、上記の計算結果に30を掛けます。



ここで、時給1,000円で1日8時間勤務する社員さんが、
1ヶ月で22日勤務したと仮定して、平均賃金を計算すると、


「8,000円×22日×3」÷90日(1ヶ月は30日と仮定)

=
528,000÷90
≒5,867


平均賃金は「5,867円」となります。


この計算方法は、「原則法」で計算した平均賃金です。




ところで、原則があるということは、例外もあります。

日給制や時給制などで働く人の平均賃金を計算する時には、
例外法での計算も可能とされています。


例外法は、

「直近3ヶ月間の給与」を「直近3ヶ月間に実際に勤務した日数」
で割るという方法です。


暦の期間ではなく、実際に勤務した日数で計算している
という点が相違点です。


この方法で計算すると、
528,000÷66
=8,000円となります。


計算の結果が変わりましたね。



現場では、例外法を使って計算をします。

なぜならば、実際に勤務した日数を分母に置いていますから、
計算結果もより現実的な数字になりますので、例外法を使う
ことが多いのです。


もちろん、原則法で計算した結果の方が金額が多ければ、
そちらを使います。






■休業手当は、「総支払額で6割」がポイント。


次は、休業手当の本体についてです。



先ほども挙げましたが、労働基準法26条では、

「会社都合で休業する際には、平均賃金の100分の60を
休業手当として支払う」


と決めています。



この意味は、「総支払額で60%」であって、「休業した
部分の60%」ではないということです。


つまり、「実際に勤務した部分の給与」と「休業手当」
を足して、60%の給与水準に達していればOKという
意味です。


労働基準法の26条は、1日丸々休むことを想定して
書かれていますので、部分休業にあてはめる時には少し
だけ考えないといけません。



では、先ほどの例と同様に、時給1,000円で1日8時間
勤務する社員さんが、1ヶ月で22日勤務していると仮定します。


その人が、8時間の勤務から4時間の勤務に変わったとすると、
休業手当は必要でしょうか、不要でしょうか。



まず、原則法の平均賃金は、5,867円ですから、休業手当
を計算すると、5,867×60%≒3,520円です。


4時間の勤務で、すでに4,000円の給与は支払われていますから、
休業手当として支払うべき3,520円を上回り、休業補償は不要
となります。



一方、例外法だと、

8,000円(平均賃金)×60%=4,800円です。


この場合、支払われた給与の4,000円では、800円不足して
いますので、休業手当として800円を追加で支払うという
ことになりますね。


実際に対応する時には、より平均賃金の高い後者で対応する
ことになりますので、休業手当の金額は800円となります。




余談ですが、一般に、休業手当を支払う時には、ギリギリで
支払う(平均賃金の60%)ということは少ないようで、おおよそ
80%程度の支払いをしているようです。


もちろん、多めに支払っても差し支えはありません。










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>>編集後記



時間外部分は代休で付与するという対応をする会社もある
ようですね。


具体的には、2時間の時間外が発生したら、他の日に
2時間だけ早退して帳尻をあわせるという方法です(たくさん
溜まってきたら、代休にしたりします)。


確かに、このような扱いは「今現在は違法」なのですが、
あったら便利な仕組みだろうなと思います。

ドイツでは利用可能だそうです。


私も、時間外の振り替えという仕組みには賛成です。



お金を貰って時間が無くなるよりも、自由な時間が増える方が
生活は充実しますから、時間外の振り替えという仕組みは認めて
欲しいなぁ、と日頃感じています。


もちろん、時間外が発生した後は、適正に代休なり早退が
できるというのが前提です。


残業代未払いなどが発生している今現在の労務管理では、
時間外の振り替えを制度化するのは難しいのかもしれませんね。

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