労務管理のツボをギュッと押す方法を考えます

会社で起こる労務管理に関する悩みやトラブルを解決する方法を考えます。

仕事を休むとき、欠勤にするか、有給休暇にするか、選択できる?

 

二者択一

 

 


あえて無給の欠勤を選ぶ。


年次有給休暇を使うかどうかは労働者が決めるため、
欠勤にして、有給休暇を残しておきたい。
逆に、欠勤だと給与が無いので、有給休暇を充当したい。

そのような選択をしたいと考えるときもあります。

病気や怪我を治すために仕事を休む場合、
欠勤という形で休むのか、
それとも年次有給休暇を使って休むのか。

これを労働者側で選択できるのかどうかが悩むところです。

病気や怪我の際に、
年次有給休暇を使って休むかどうかは、
本人が決めることができます。

例えば、足を怪我して3日間休むとして、
その3日間に年次有給休暇を使うのもいいですし、
風邪で休む日に年次有給休暇を充当するのもいいでしょう。

年次有給休暇を使えば、
休みながら給料が出るわけですから、
労働者にとっては有利です。

しかし、あえて年次有給休暇を使わずに、
無給の欠勤にしたい、と希望する方もいらっしゃいます。

「え? そんなことあるの?」と思うところですが、
会社のルールによっては、そのような判断をする方が合理的な場合があります。

 

 


賃金規定で決まったルールを利用する。


会社には「賃金規定」というものを定めているところがあり(賃金規定がない会社もありますけれども)、
どのような条件や基準でもって、賃金を支払っていくのか、
を決めたのが賃金規定です。

例えば、とある会社の賃金規定で、1ヶ月の半分以上を出勤すれば、
給与を満額で支給する、という決まりがあった場合。

ここで1ヶ月の半分以上というのは、1か月あたりの所定労働日数の半分以上という意味です。

仮に、所定労働日数が、1ヶ月に20日とすると、
10日以上出勤した場合は、給与が満額支給されるわけです。

そこで、今月、すでに9日分出勤している段階で、
何らかの理由により、病気や怪我で休むことになったとします。

時期としては、月の半ばぐらいでしょうか。病気で1週間休むとの前提で考えてみます。

その場合、欠勤で休むのか、それとも年次有給休暇で休むのか。

所定労働日数が月に20日ですから、10日出勤したということにすれば、その月の給与は満額支給されます。

ならば、1日だけ年次有給休暇を使えば(有給休暇を使った日は出勤したものとみなす)、
月に10日出勤したということにして、
給与は満額支給されるわけですから、
その後の休みは、年次有給休暇ではなく欠勤という形で休んだほうが合理的です。

年次有給休暇を使っても使わなくても、
給与は変わらないのですから、
年次有給休暇を温存しておきたい。

そう考えるのが賢いでしょう。

どのような理由で、
賃金規定の中身が決められたのかどうかによりますけれども、
賃金規定で、1か月あたりの所定労働日数の半分以上を出勤していれば給与を満額支給する、控除をせずに支給する、
そういうルールになっているならば、それを利用するのが正解です。

年次有給休暇を温存しつつ、給与が満額支給されるようにコントロールしていく。

年次有給休暇は、当月ではなく翌月以降に使っていけばいいのです。

そういうことをして欲しくないならば、
賃金規定で「1か月あたりの所定労働日数の半分以上を出勤していれば給与を満額支給する」という類のルールを作ってはいけないのです。

賃金規定に、このようなルールを定めている会社はそう多くはないでしょうが、
労働者にとって有利なルールが作られているならば、それを使っていけばいいのです。

賃金規定を読んだことがないと気づかないところですし、就業規則もそうですが、
どのようなルールで労務管理をするのかが書かれているものですから、
一度は目を通しておきたいものです。

 

 

山口正博 社会保険労務士事務所
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