メールマガジン 本では読めない労務管理の"ミソ"
山口社会保険労務士事務所
(2020/2/10号 no.327)
キャッシュレス決済を使うとお得に
2018年の12月ぐらいから、QR コード決済サービスによる、キャッシュレス決済が盛り上がり始めて、2020年の2月現在では、使っている人も以前より増えているのではないでしょうか。
小銭を出さずに支払いができますし、お釣りを受け取る必要もありません。
支払額が572円だとしたら、現金払いだと、600円を出してみたり、602円を出してみたり、1,072円を出してみたり、となかなか忙しいものです。
端数の小銭を出すのが好きな人がいたり、嫌いな人がいたり。まぁ、人それぞれです。
現金払いにすれば、財布の中の小銭が減って、ありがたいのですけれども、そもそも小銭を持ち歩く必要がなくなります。QR コードさ決済サービスを使うと。
政府は、キャッシュレス決済を推進していて、現金を使わずに決済するだけで、5%が還元される施策を実施しています。
さらには、キャッシュレス業者が、独自にキャンペーンを実施して、10%や20%の還元をすることもあります。
お店で、支払いをする時に、スマートフォンの画面に表示したQR コードを読み取ってもらうだけで、支払いが終わるわけですから、しかも、5%や10%と還元もされ、一石二鳥です。
マイナポイントとは? | マイナポイント事業 (soumu.go.jp)
マイナンバーカードを作っておくと25パーセントの還元を受けられる
テレビのニュースなどでちらっと、報道されることがありましたけれども、マイナンバーカードでも、キャッシュレス決済によるポイント還元が実施される予定です。これは、上記の消費者還元事業とは別のもの。
実施される時期は、令和2年、2020年の9月から予定されています。終了時期は、翌年、2021年3月まで。計7ヶ月間が還元を実施する期間となるようです。
マイナンバーカードで25%還元、という言葉を聞くと、「マイナンバーカードに現金をチャージして、そのチャージされたカードをお店に持って行って、買い物をするんですか?」と思ってしまいがちでしょうが、実際は違います。
どういう形で還元されるのかというと、
1.マイナンバーカードと既存のQR コード決済サービス(利用者が1つ選択する)を紐付ける。
2.自分が指定したQR コード決済サービスを使って、買い物をすると、25%分のマイナポイントが還元される。
という仕組みです。
マイナンバーカードにチャージして、買い物をする、というわけではなく、PayPayやLINE Pay、au Pay など、既存のQR コード決済サービスの中から、自分が任意で一つ選んで、その選んだ決済サービスとマイナンバーカードの情報をリンクさせて還元します。
還元額の上限額は、5,000円ですから、買い物金額としては20,000円まで、25%還元の対象になります。
これを書いてるのが2月ですから、制度が開始されるのは9月からと予定されているため、半年ほど時間があります。
その間に、マイナンバーカードを作って、さらにマイキーIDというアカウントも必要になりますから、こちらも作っておく必要があります。
マイキーIDを使って、マイナンバーカードとQR決済サービスをリンクさせます。さらに、還元されたマイナポイントの残高管理にも使われるはずです。
後は、好きな QR コード決済サービスを一つ選んでおきましょう。普段から使っているもので構いませんし、PayPayを使っている方はPayPayを選べば良いですし、LINE Payの方はLINE Payを選択すれば良いでしょう。
ちなみに、まだ緑色の個人番号通知カードを持っている方。あなたは、まだマイナンバーカードを発行していないはずです。
あの緑色のカードは、個人番号通知するだけのものであって、マイナンバーカードとは別物です。
個人番号通知カードと引き換えにマイナンバーカードを発行しますから、まだ手元にあるということは、まだマイナンバーカードを発行していません。
住民票の写し、印鑑証明書証をコンビニで発行できますから、マイナンバーカードを持っていると便利です。
証明書を取るのに、市役所で長々と待つ必要はありませんから、この点だけでも十分なメリットだと感じています。
夏になると、マイナンバーカードを発行する人が増えて時間がかかると予想されますから、25%還元を受けたい方は、今のうちに準備をしておくようおすすめします。
マイナンバーカードで25%還元(上限5,000円)を受けるための準備をしよう。
追記
2022年には、5000ポイントの還元のみならず、健康保険証として使えるようにマイナンバーカード登録した方、さらに公金受取口座を1つ設定した方にはさらに追加でポイントを還元する施策が用意されており、全ての条件を満たすと20,000円分のポイントが還元されます。
いずれ健康保険証や免許証が廃止されてマイナンバーカード1枚で対応できるようになり、汎用性が高まることが予想されるので、これは良いと思います。
身分証明書やカードがたくさんあると、紛失する可能性が高くなりますので、マイナンバーカード1枚をがっちりと管理していればいいとなれば、紛失する可能性を低くすることができ、安全性も向上するでしょう。
口座登録でも、公的な給付を受けるための口座を1つ登録するものですから、自分が持っている銀行口座の全てを政府が把握するというものではなく、給付金や補助金といったものを迅速に届けるために、いくつかある銀行口座のうちの1つを登録するだけ。ですから、普段使っているメインの口座ではなく、受け取り専用の口座を用意しておいて、それを登録すれば良いのではないかと。
現金で給付するのではなくマイナポイントで給付すれば、口座を登録する必要もないのかと思いますけれども、現金で給付する手段も用意しておくとなれば、マイナンバーカードと銀行口座を1つ紐付けておくのは1つの方策でしょう。
残業の割増賃金を正確に支払っていないと、過去の割増賃金まで遡って払わなければいけなくなりますので、給与計算は正しくしておきたいですね。