労務管理のツボをギュッと押す方法を考えます

会社で起こる労務管理に関する悩みやトラブルを解決する方法を考えます。

忙しさや出勤している従業員数で給与が変わるとやる気がアップ

 

固定給の欠点

 

固定の時間給で「やる気を出せ」というのは無理な話。

時間給で働く方だと、時間と報酬が連動していて、仕事の忙しさとか出勤してる人の人数で給与が変わることがありません。

給与が変わらないと、忙しい日には出勤したくない、と思うのが人の感情。

仮に時間給が1300円だったとして、ものすごく忙しい日は時給1300円で、ものすごく暇な日も時給1,300円。人の感情として、これで納得できるかどうか。

ものすごく暇な日に時間1,300円だったら、働く側としてはお得でしょう。「おぉ〜、こんな暇なのに、こんなに給料がもらえるなんて」と。

一方で、人を雇う側、つまり使用者の立場としては損をしています。モノやサービスが売れていないのに、給料だけはいつも通り、同じように支払わなければいけないわけですから、雇う側としては、常に同じ時間給っていうのは困りもの。

変わって、忙しいときも時給1300円のままだと、働く側は「これじゃ割に合わんな」と感じるわけです。

忙しくて売り上げも増えているんだから、1,300円じゃなくて、それこそ1,500円、2,000円にしてくれ、そう言いたくなる気持ちもわかります。

ですが、実際は、契約で時間給が固定されると、忙しかろうと暇であろうと、同じ給料のままで働かなきゃいけない。ここが、時間給だとやる気が出ない最大の原因ではないかと思うのです。

忙しい時もあれば暇な日もあって、全体として平均すれば時間9300円が妥当だろうと、そういう形で納得してるのが実情。

一時的に。、繁忙期や閑散期もあるけれど、全体として賃金を平準化すれば、この時間給で妥当なんだろう、と。そういう形で、気持ちをごまかしているというか、納得させて雇用契約を締結しているのではないでしょうか。


いつもと同じ給料でクリスマスイブに出勤したいと思うか。

クリスマスに忙しくなる業種と言うと、サービス業が主でしょうけれども、そういう忙しい日に進んで出勤したいと思う人はそんなには多くないでしょう。

世間的に、クリスマスイブに働いてると、何だか寂しい感じの人と思われたり、まぁいろいろと世間的なイメージがよろしくない感じなので、「なるべくなら出勤したくない」と考えてしまう。

みんながみんな出勤したくないってなると、他に働ける人がいなくなるし、出勤できる人数が少なくて、仕事が回らなくなる可能性もあるので、何とか出勤してもらうよう手を打たないといけない・

じゃあどうやって出勤してもらうか。他の人が出勤したくない日に出勤してもらうにはどうするか。ここが工夫のしどころです。


曜日や時間帯だけでなく、予算や出勤人数で給与が変わる。

よくある方法は、出勤する曜日や時間帯で、時間給を加算するというもの。

例えば、日曜日や祝日に出勤した場合は、100円を加算するとか。土曜日を込めて土日祝日は100円加算というのでもいいでしょう。この曜日ですが、週末や祝日だけでなく、特定の曜日を指定する方法もあります。仮に、火曜日と金曜日が忙しいなら、火曜と金曜に限って時間給を割増します。

時間帯で給与を割増するならば、昼のピークタイムの時はプラス100円、夕方から夜のピークタイムはプラス150円、という計算にして、出勤する人を調整していくのも1つの方法です。

飲食店だと、お昼の12時前後、夜だったら、大体19時前後が最も忙しくなるので、そこの時間帯に対して、集中的に割増給をつけていけば、出勤する人を増やせます。

そういうことをせずに、常にどんな時間でも時間給が同じだと、「じゃあ、暇な時間に出勤したほうが得だ」と思うのは当然です。

他には、予算の達成度に合わせて時間給が連動するのも一案です。

予算が未達でも時間給は減らないものの、一定以上に達すると加算されるようにします。時間給を減らすという選択肢があると、働く側は良い感情を持ちませんので、ノーリスクで給与が増えるという形にするのが望ましいです。

例えば、当日の予算+5%で時間給が100円加算される。予算+10%で200円加算される。時間給を割増すると人事予算が足りなくなるならば、当日に6時間以上出勤した人を対象に、予算+5%で300円の手当が出るというものでもいいでしょう。時間にあまり連動しない形のインセンティブを用意するわけです。

予算未達でも時間給は減らないのがミソで、リスクゼロにすればやる気が出やすいでしょう。何かをしたら罰金だとか時間給を減らすのではなく、良い結果に対してだけインセンティブを付けていきます。

予算の達成度でインセンティブが変わると、あえて予算数字を低くして、加算を狙ってくるズルい人も出てきそうですが、そこはトライアンドエラーで調整していきます。

出勤者が少ない日に、不足する人員に応じて時間給を加算するのもアリです。

本来ならば、3人出勤していないといけないところを2人出勤になった場合は、時間給が100円加算される。さらに、1人だけの出勤だと200円加算される。

忙しければ給与が増える。そうでなければ加算はない。

出勤してる人が少なければ、それだけ仕事も忙しくなるわけですから、当然給与も増えるのが自然です。

単純に時間と賃金が連動してるだけだと、忙しい日にやる気が出ないのは当然です。負担が増えるなら、それに見合った賃金が必要ですし、他の人が休みたいと希望する日に出勤してくれるならば、相応の評価が与えられて然るべきでしょう。

このように、細かくチューニングするのは手間がかかりますが、人が集まらないとか、人手不足だとか、出勤する人が少ないとか、そういう場合は、インセンティブを用意して、人の動きを調整するのが良いのではないでしょうか。

山口正博 社会保険労務士事務所
大阪府大東市灰塚6-3-24
E-mail : mail@ymsro.com
お問い合わせ

© 社会保険労務士 山口正博事務所