労務管理のツボをギュッと押す方法を考えます

会社で起こる労務管理に関する悩みやトラブルを解決する方法を考えます。

マスクを仕事中に付けていいの? マナー違反で失礼なのか。

マスク依存症

 

 

 

マスクを付けて仕事はできない職場。


暑くても、寒くても、とにかく無条件でマスクを付けている。

こういう人、いますよね。


「マスクを付ける = 病気の人」というイメージがあって、「あの人、病気なのかな」と思いきや、実際のところはピンピンしているんです。

 

冬の寒い時期にマスクを付けるのは分かります。

空気が喉に当たって乾燥し、そこにウィルスが付着して風邪をひく。これを回避するために、マスクを付けて喉を守っている。

このような理由なら納得です。むしろ推奨したいぐらい。

 

マスクを付けると、口の周りがほわ~っと暖かくなって防寒にもなりますからね。あの暖かさ、一度経験すると、マスク好きになってしまう人もいるのでは。


冬だけでなく、年中ずっとマスクを付けている人もいて、特に若い女性にその傾向があります。

マスクには他人との接触を少なくできる効果があるようで、付けていると何だか自分の世界に入り込んでいるような気分になります。

周りの人との間にバリアを作るような感じとも表現できます。

精神的にラクな気分になり、その効果があるためか、ずっとマスクを付ける人がいるんですね。


そんな便利なアイテムですが、私生活で付け続けていると、仕事中にも付けるようになってきます。


職種によっては、マスクを付けて働く方がいいものもありますが、接客や営業など、人と接する仕事ではマスクを付けないもの。


 

 

就業中のマスクを禁止できる?


就業中のマスクを制限できるかどうかと聞かれれば、それは可能です。

服装や髪型、爪、香水などと同じように、マスクも就業規則で条件を付けることができます


例えば、

【調理・加工の職種ではマスクを着用して作業する。
指定の職種以外は、就業中のマスク着用は禁止】

というように、職種でマスクの扱いを分けるのも一案です。


何もルールがなければ、個人の判断でマスクを着用してくる人もいます。

好き好みで決めていいなら、特に対応は必要ないでしょうが、人を相手にする接客なり営業が主な仕事ならば、就業中のマスクは相手の印象が良くないでしょう。


食品工場で加工作業をしている。お店のキッチンで調理をしている。スーパーマーケットの調理場で魚を切っている。

そういう方ならばマスクは必要でしょうし、職場によっては着用が義務になっています。

食品を扱うなら、確かに手袋やマスクをつけたほうが印象が良いでしょう。清潔感もありますし。



しかし、人と接する仕事でマスクを付けててもいいのかどうか。

例えば、マクドナルドの店員さん。マスクを付けている人なんて見たことないですよね。お店のカウンターで、マスクを付けてお客さんと話す方はいません。

他にも、航空会社のキャビンアテンダント、寿司を握る職人、祭りの露店で食べ物を売っている人、こういう人たちもマスクを付けていません。

 

露店で売られている食べ物って、なかなか衛生的だと感じれないため、あまり買う気がしない方もいるのでは。

私服でマスクや手袋を付けずに食べ物を扱っていますからね。あれ、ちょっと抵抗感があるんです。「あんな格好で焼きそばを作られてもねぇ、、」という気持ちに、、。

 

せめて白いコック服を来て帽子をかぶっていれば、清潔感は出てきますから、商品はもっと売れるようになるんじゃないかと思うのですが、そういう方はまずいません。

コックコートは3,000円程度で販売されていますし、帽子も1,000円ほどで入手できます。わずか4,000円ぐらいの費用で、衛生的な露店というイメージを得られ、売上も増えるでしょう。

 

 

食べ物を扱う人には、「清潔感」「衛生感」というのは大事ですからね。ただ、実際にはキレイかどうか分かりませんけれども。

 


食べ物を直に扱う職業の人は良いとしても、それ以外の職種でマスクを付けていたらどう感じるか。

例えば、キャビンアテンダントがマスクを付けて、「お飲み物はどれにしますか?」なんて聞いてきたら。

飛行機には何度も乗ったことがありますが、マスクを付けている客室乗務員はいませんでした。

おそらく乗務できないんじゃないでしょうかね。マスクを付けていたら。


他には、寿司屋で、マスクを付けた職人が、「じゃあ、何を握りましょうか?」と聞いてきたらどうでしょう。

寿司屋の職人は食べ物を扱いますけれども、マスクは付けていません。ですが、お客さんは不満に思わないんですね。しかも素手で握ったお寿司を食べるんですから。

寿司を握っている職人がマスクを付けていると、その人が握ったお寿司を食べたら病気になるんじゃないかと思ってしまう人もいるのではないでしょうか。

「マスクを付けている = 病人」というイメージはありますからね。


どういう仕事ではマスクを付けて、どういう仕事ではマスクを付けないようにするか。

この基準を決めるのは法律ではなく会社の就業規則です。


ただ、飲食店だからといってマスクを付けているわけではないですし、単純に「食べ物を扱っている」という基準だけでは決められないところ。

 

 

 

マスクは他人との間に壁を作る。


マスクを付けていると、周りから遮断されている感じがして、妙な安心感があります。

人の視線を遮断するというか弱めるというか、何だかラクなんですね。


他人との接触を遮断するためにマスクを使っている人もいるのではないでしょうか。

マスクを付けて外を歩くと分かるはずです。マスク無しのときよりも、自分の世界が守られている、周りの人から干渉されない、こういう感覚が理解できるのではないかと思います。


サービス業での接客の仕事は、お客さんと接触するのが仕事。

マスクを付けていると、表情がわかりにくいですし、話している言葉も分かりにくいんです(口元が見えない)。

 

そのため、サービス業では、就業規則で就業中のマスクを制限するのも一案です。

マスクの取扱については何も決めておらず、個々人の判断に任せている事業所もあるでしょうが、放置しておくと、マスクを付ける人が増殖します。

特に、若い女性はマスクを好む人が多いようで、夏でも冬でも、病気だろうがなかろうが、ずっとマスクを付けて生活している人もいるぐらい。

本当に、そういう女性、いるんです。実際に会ったことがあります。


『マスク依存症』という言葉もあるぐらいですからね。

検索してみると、女性にその傾向があるようです。私の実感と同じです。

 

 

 

マスクを付けるなら休む。出勤するならマスクは付けない。この二択。


もし、仕事中にマスクが必要なら休む。体調が良くなるまで出勤させない。

こういうルールにすると良いでしょう。

「お客さんと接する仕事で、マスクを付けていると印象が悪いため」というキチンとした理由があれば、出勤を禁止できます。この場合、労働者本人に原因がありますから、休業手当は出ません。

インフルエンザやノロウィルスなど、病気にかかっているならマスクを付けて出勤されて他の人にうつされては厄介ですから、出勤せずに寝ているように伝えます。

私生活ではマスクを付けるかどうかは自由ですが、業務中のマスク着用には基準が必要です。


調理や加工でマスクが必須な業務ならば、それは今まで通りで構わないでしょう。

しかし、それ以外の業務では、マスクを着用して就業できないようにしておく。


就業規則にマスクの扱いまで書いている事業所は少ないでしょうけれども、就業規則でなくとも服装に関する規定やルールが作られている職場もあります。

髪の長さや色、爪、マニキュア、香水、ピアス、体臭、髭など、会社ごとに差がありますが、細かく決めているところは本当に細かいです。


【マスクを着用して就業することはできません。ただし、調理・加工の業務に従事する者を除きます】

せめてこれぐらいの基準はあったほうが良いでしょう。

 

 

 

 

山口正博 社会保険労務士事務所
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