労務管理のツボをギュッと押す方法を考えます

会社で起こる労務管理に関する悩みやトラブルを解決する方法を考えます。

時間の見通しを伝えないからキレられる。病院の待ち時間はなぜ長いのか。

 

 

 
2時間待って、診察は5分。


小さい頃、風邪をひいて、
大きな病院に行ったときのこと。

外来で受付をして、
待合のベンチで随分と待ちましたね。

まだか、まだかと、待ちに待って、2時間。

診察室に案内されて、
診察は5分ほどで終わり。

風邪で大きな病院に行くとこうなるんです。


何でこんなに待たされるのか。

不満を感じたのですが、
病院だけでなく患者にも原因があると分かったのは大人になってから。

 


待たされる不満。


患者の立場としては、
長い時間待たされて、イライラするだろうし、

「医者は居眠りでもしているんじゃないか?」

と思ったとしても不思議じゃない。


じゃあ、病院に問題があるのかというと、
これまた簡単な話ではない。

 

大きな病院ならば、
救急患者がいて、入院している患者もいる。

さらに、時間のかかる検査が必要な患者も。


規模が大きい病院というのは忙しいんですね。

そういうところに、
風邪を診察してもらうために外来に来られても、
後回しにされてしまいます。


近所のクリニックなり診療所に行けば、
10分程度待てば診察してくれるのに、
わざわざ長時間待たされる病院に行く。

大きい病院の方がチャンと診察してくれる。
治療もキチンとしている。

そう思い込んでいる人がいるのが困りもの。


軽度のケガや病気ならば、
まずは近所のかかりつけ医に行って、
そこで対処しきれない場合には、
紹介状を書いてもらい、大きな病院へそれを持っていく。

こういう棲み分けを患者も理解していないといけないんです。


今や、紹介状なしで大病院に外来で行くと、
5,000円以上の特別料金がかかるようになっています。


紹介状なしで大病院を受診すると特別の料金がかかります。 診療所や病院を適切に使い分けましょう(政府広報オンライン)。

 

5,000円以上ですからね、
1万円でも3万円でもいいわけです。

病院の待ち時間を減らすには、
特別料金を課して、
まずはかかりつけ医へ誘導するのが有効です。


高いお金を払って、2時間も待たされて、
それでも診察を受けたいのかと言われれば、

多くの方は「それは嫌だ」と答えるでしょう。

 

 


待ち時間にどう対処するか。


待ち時間が発生するのは病院だけではありません。


ラーメン屋
ケータイショップ
郵便局
年金事務所
銀行
スーパーマーケットのレジ
ドライブスルー
回転寿司店

待っている時間が生じる商売は他にもあり、
それに対して、どういう対処を講じるか。


それについて書かれたのが、

『待ち時間革命』


待ち時間が長ければ顧客の満足度は下がるのは分かります。

では、どうやって満足度を下げない、もしくはそれを上げていくのか。

 

病院だと、

  1. まずは受付時に、診察までどれぐらいの時間がかかるのか。
  2. 自分以外に何人の人が待っているのか。あとどれぐらい待つのか。
  3. 今、自分の順番はどれぐらい進んでいるのか(順番の進捗状況)。

この3点をマメに伝えていくと良いとのこと。


待つことそのものはある程度仕方ないとしても、
時間の見通しがきかないのが不満の原因。


所要時間や順番について何の情報も無く、
延々と待合室で待ち続ける。

これは苦痛なんです。


備え付けのテレビを見たり、
雑誌や本を読むのも良いのですが、

ザックリとでも進捗状況を伝えてくれると、
印象は良くなります。


受付の段階で、
「診察まで約20分ほどお待ちいただきます」
と伝えてくれれば、

こちらとしても、
「20分か。それぐらいなら待ってもいいな」
と心の準備ができます。


もし、
「診察まで1時間ほどお待ちいただきます」
と言われれば、

「じゃあ、時間をズラして、また来ます」
と出直すこともできます。


こういう「マメさ」が重要なんですね。


時間の見通しを伝えずに、
「そちらに座ってお待ち下さい」
と言われるよりも、

大凡であれ待ち時間を言ってくれる方が嬉しいでしょう。

 

待っている間も、
今の時点での待ち時間の進捗をこまめに伝えると、
これも満足度が上がるポイントになります。


闇雲に待たされるのがイヤなのであって、
ある程度の待ち時間は納得するもの。


お客さんは、待ち時間ゼロを求めているわけではなく、
ほどほどの待ち時間があった方がむしろ評価は上がる。

ガラガラの診療所よりも、
ほどほどに混み合っている診療所の方が
「チャンとした病院なんだな」と思える。

ラーメン屋でも、
お客さんが入っていないお店よりも、
店の外までズラッと行列ができている店の方が
美味しいラーメンを食べれそうな感じがするもの。


新型のiPhoneが発売されるとき、
Appleファンの人がAppleストアの外で行列を作って待っている。

そんな光景をニュースで見るのですが、
あれも行列ができている方がお客さんの満足度は高まるのでしょうね。

行列が無く、寂しい感じだと、
「今回のiPhoneはイマイチなのかな」
と想像する人も出てくるはず。


行列がなければ待ち時間もありませんが、
それはそれで良くないんですね。

商売を活性化するために
程々の混雑はあった方がいいのです。

 

 

現在の待ち時間。混み合う時間帯を伝える。


待ち時間への対処法の一例として、

病院のウェブサイトに、
「只今の待ち時間:20分 程度」
という情報を掲載しておけば、
事前にどれ位待つのか分かります。

トップページに診察情報という項目を作って、
そこに現在の待ち時間を表示しておく。


待合室を見て、

「只今の待ち時間:40分 程度」
「只今の待ち時間:60分 程度」

というようにこまめに情報を更新して、
病院に来る前に混雑具合が分かるようにしておく。

そうすれば、
混雑に拍車がかかりにくくなりますし、
「空いている時間に行こう」と考えてくれる人もいるでしょう。

 

他には、
受付を済ませた後に、
待合室で事前診察をするのもいいですね。

診察室に入る前に話を聞いて、
症状に応じた処置内容を決めておけば、
診察室に入ってすぐに処置ができるため、
本診察の時間を短縮することが可能です。


診察に入る前に、
症状を事前診察で聞いてくれるので、
患者の満足度も上がりやすいでしょう。

中には、
事前診察で処置が終わってしまい、
帰れる人も出てくるのではないでしょうか。

治療が不要で、薬を貰いに来た人ならば、
診察室に通さずに事前診察で対応して終わらせる。

そういうことも可能ではないかと。

 

 

こまめに伝えるのがキモ。


漫然と待たせると、人はイライラしますが、

どれぐらい待つのか
あとどれぐらいで自分の順番が回ってくるのか

大雑把でもそれを伝えてあげると、
キレて怒り出す人は減るんですね。


人を待たせるときは、
どれぐらいの時間がかかるのかを伝えてあげる。

病院だけでなく他の商売でも大事なところではないかと。


正確な時間じゃなくて良いんです。

10分ぐらい待つところ、
「20分ほど待っていただくかもしれません」
と倍の時間を伝えてもいい。

長めに時間を伝えておいて、
実際は10分で自分の順番が来れば、
「おっ! 意外と早いな」と思うもの。


時間の見通しを伝えると、
ブラックボックスに閉じ込められることなく、
相手も気分が楽になりますからね。

病院だけでなく、他の商売でも参考にできる点があります。

 

 

山口正博 社会保険労務士事務所
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