労務管理のツボをギュッと押す方法を考えます

会社で起こる労務管理に関する悩みやトラブルを解決する方法を考えます。

いい加減な人間のハッタリにビビらない。脅されて仕事を辞められない人へ。

 

f:id:ma95:20181107154601p:plain

 

 

 

 

詐術、脅迫、暴力、洗脳 「辞めたくても辞めさせないブラック企業」急増の真相

 

「会社を辞めたいのに辞めさせてくれない」
そういう悩みを持っている方もいらっしゃるでしょう。


会社には採用する自由があり、
社員には辞める自由がありますから、

本人が辞めたいと会社に伝えれば、
仕事を辞めることはできます。


ですが、

会社によっては、辞める段階になると、
なんだかんだと難癖をつけて退職を妨害するところもあります。


労働紛争で最も多いのは、「職場のいじめ・嫌がらせ」

 

「平成29年度個別労働紛争解決制度の施行状況」を公表します
~総合労働相談は10年連続100万件超、内容は「いじめ・嫌がらせ」が6年連続トップ~

 

学校でのいじめはニュースになりますが、
大人達の職場でもいじめはあるんですね。


子供がそのまま大人になると、
職場でいじめが起こるのでしょうか。

子供の世界も大人の世界も同じですね。

 

 

 

 

自己の利益を優先する人に協力する人はいない。

 


「代わりの人がいないので無理です」
と言われたら辞められないのかというと、
この場合も辞めることはできます。

 

代わりの人を探して採用するのは使用者の責任です。
退職する人に新しい人を連れてくる責任や義務はありません。


「辞めたかったら代わりを連れてこい」
こうやって脅す人もいるでしょうが、
言うのはタダですから、真面目に捉えないほうが良いです。


言っている本人は、
「連れてきてくれたらラッキー」
というぐらいの軽い気持ちで言ってます。


けれども、言われた方は絶望感を感じるんでしょうね。



従業員紹介制度を運用していれば、
代わりの人を探してもらうことができます。

「辞めるんなら、代わりの人を連れてこい」という要求を通す方法。


何のインセンティブも無しに、
誰か連れてこい、紹介しろと言うなんておこがましい。

タダで人を使おうとするから、
相手(社員)から反発されるのです。

 

嫌々ではなく、積極的に人を紹介してもらう仕組みがあれば、
採用する手間を減らせますし、
紹介だから新しく入った人が離職しにくいという効果も期待できます。

 

ただし、紹介制度があったとしても、これを強制することはできません。


【あなた(退職する社員)には何もあげないけれども、私(会社)には寄越せ】


このように自己の利益を優先する人に協力しようと思う人は、
さほど多くないでしょうね。


人を動かしたければ、まず相手の利益を優先する。

これはもう人的折衝の超基本です。

 

 

 

人手不足でも退職はできる。


「人がいないから退職は認めない」

こんなことを言われたら、普通の人はビビっちゃいますけれども、
人がいないのは会社の都合であって、
退職する従業員個人の問題ではありません。


「他の人のことを考えたことがあるのか?」
「お前が辞めたら、他のヤツが苦しむんだぞ!」
「勝手にやめたら、損害賠償を請求するからな」

マトモな職場なら、こういうことを言う人はいませんが、
何かがおかしい職場だとこういう言葉が飛んできます。


やめようと思えば強引に辞めることも可能です。

無断欠勤して、もう仕事に行かなければ、それで終わります


無断欠勤すれば強制的に辞めれます。
何か言ってきても無視すれば何も起こりません。

電話が何回かかかってくるでしょうが、
着信拒否にすればかかってこなくなります。


私も、学生時代、
嫌な職場を無断欠勤で辞めたことがあります(褒められたことじゃないが)。

そういう辞め方が良いとは思いませんが、
強制終了させる最終手段としてはアリです。

電源コードを強引に引っこ抜くようなイメージです。

 

 

 

会社の脅しはハッタリ。


言うのはタダですから、
脅して相手がこちらの言うことを聞けば御の字です。

辞めるときに損害賠償だ何だと言われても、
まず労働者に請求はできません。

 

損害賠償というのは、実際に発生した損害を補償するもので、
発生していないでっち上げの損害は賠償の対象になりません


無断欠勤でもって退職したとしても、
故意に損害を与える目的で辞めた場合は別ですが、
辞めたくても辞められないから無断欠勤したならば、
会社に損害はありませんし、そうなったのは使用者の責任です。

 

ただ、
職場にムカついたからといって、
会社の秘密情報を外に流して辞めてやるなんてことをしたら、
これは賠償を請求される可能性があります。


労働者を利用して使用者は利益を得ているため、
業務を遂行する際に発生した損害は使用者の責任になるのが原則です。

ただし、常に使用者の責任になるものではなく、
会社に損害を与えることを知りつつ、行動したとなれば話は別。


学生が無断欠勤して辞めたとしても、
損害なんてたかが知れています。

勤務シフトに穴が開く程度で、
他の人に出勤してもらえれば穴埋めできますから、
取り返しがつかない損害でもない。

仮に、金銭換算したとしても、
それを請求する費用の方が高いため賠償請求しません。

 

 

 


退職を伝えるタイミング。1ヶ月前なら十分。


1ヶ月後に退職すると伝えたところ、
「急すぎる」と退職を断られたというケースもあるようです。


ですが、

1ヶ月前なら急すぎることはありませんし、
引き継ぎをするにも時間的余裕はあります。

何月何日に退職すると伝えたら、予定通りに退職は可能です。


引き継ぎに時間がかかる仕事を担当しているならば、
それに必要な期間だけ引き伸ばしはあっていいのですが、
1ヶ月前までに退職を伝えれば、タイミングとしては妥当です。

引き継ぎを放棄して強引に退職したとなれば、
これは就業規則に基づいて懲戒処分されます。

 

ただ、引き継ぎを完了したかどうかの判定で揉めて、
もう引き継ぎが終わっているのに、
まだ終わっていないとイチャモンを付ける場面も有り得るでしょうね。

 

 


会社とのやり取りを記録しておく。


退職時はトラブルが起こりやすいですから、
会社からどういう対応をされたか記録に残しておきましょう。

会社に対して疑いの気持ちを持っているから記録するのではなく、
お互いに嫌な思いをしないためのものです。


・メールが威迫的な内容なら。保存しておく。
自分のスマホのアドレスに転送して保存できます。


・脅すような電話がかかってきたら、その内容を記録。
留守電にして相手の音声を録音しておくのも良いでしょう。
相手の声を直接に聞かなくていいですし、録音もできます。
通話録音アプリを使わなくても、ボイスメモ機能や留守番電話機能で足ります。


・電話の架電記録(発着信の履歴)。
ケータイには履歴が残りますから、
いつ電話がかかってきたのか、自分がかけたのか記録に残ります。


・会社でどういう話をしたか。日時と内容を記録する。
いつ、どういう会話をしたのか。これも記録に残しておきます。
無断で録音するのも1つの方法ですが、
録音すると相手に伝えて話をした方が無茶な会話はできなくなります。
ボイスメモやレコーディングアプリがあるスマホを使うのも良いでしょう。他には、録音専用のICレコーダーを持っておくのもいい。


・タイムカードをスマホのカメラで撮影しておく。
会社が保存するため、タイムカードは貰えませんので、
記録を保存するにはカメラで撮影するのが最も簡単で確実です。

 


労務管理のトラブルでは、証拠がとても大事です。

口頭で言った言わないではなく、文書で記録を残す。
音声や映像も有効です。

 

「会社 = 悪」
「労働者 = 善」

のような偏見があるような気がしますが、

ブラック企業があるように、
「ブラック労働者」というのも存在しますから、

会社が必ずしも悪いとは言い切れません。


雇用保険で有利な扱いを受けたいがために、
自己都合で退職するところ、
「会社から退職勧奨された」と嘘をでっちあげて
失業手当を多く貰おうと考える労働者も過去にいました。


「ブラック企業は存在するけれども、
ブラック労働者というのも存在するんだな」

と知った一件でした。

 

記録や証拠を残すのは、
労働者だけでなく会社にとっても大事ですから、
「これは後々、問題になりそうだな」
と思ったら、記録に残すようにしましょう。

 

 


謙虚な人間は組織の中では不幸になる。


労務管理に関しては、
労働者は図々しいぐらいでちょうどいい。

そういう人がいると、
会社はいい加減な労務管理ができなくなります。


「コイツはガツンと言えばこちらの言うことを聞くな」
と思われたら、退職時に脅されます。

 

これは一種の「マウンティング」です。

 

とはいえ、
労働者の権利を濫用するように勧めるものではなく、
使用者と労働者がお互いにいい加減なことをしないように、
程よく牽制しあう仲になると良いですね。

労働者がチャンとしていると、使用者もチャンとするようになり、
使用者がキチンとしていると、労働者もキチンとするもの。


法律を理解しない人ほど荒っぽい手段を用いてきますから、


そういう人を

怖がらない
ビビらない

そして相手の対応を記録に残す。


ナメられないように、強気で行ったらいいんです。

気弱な気持ちになっちゃダメ。


労働者と使用者は対等ですから。

 

 

山口正博 社会保険労務士事務所
大阪府大東市灰塚6-3-24
E-mail : mail@ymsro.com
お問い合わせ

© 社会保険労務士 山口正博事務所