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仮想通貨で給与を支払う時代も来る? 規制緩和で給与を電子マネー払い可能に。

 

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現金以外でも給与を支払えるの?

 

企業給与、電子マネーもOKに? 厚労省が規制見直す方向

 企業が従業員に支払う給与について、厚生労働省が電子マネーでの支払いも可能とするよう規制を見直す方向で検討を進めていることが24日、同省関係者への取材で分かった。プリペイドカードや、スマートフォンの資金決済アプリなどに企業が入金する仕組みが想定される。国内で進むキャッシュレス化に対応する狙い。

 労働基準法は賃金について「通貨で直接労働者に全額を毎月1回以上、一定期日を定めて支払わなければならない」と定めている。現金の支払いが原則で、労働者の同意を得た場合は例外的に銀行口座や証券総合口座へ入金できるとしている。

 

電子マネーで給与を支払えば、
ATMを利用しないで済むのが利点でしょう。


労働基準法24条では、
「賃金は、通貨で、直接労働者に、その全額を支払わなければならない」
と書かれており、

現金で給与を支払うのが主流となっています。


「現金手渡し」

もしくは

「銀行振込」

で給与を支払っている事業所がほとんど。


ただし、

「厚生労働省令で定める賃金について確実な支払の方法で厚生労働省令で定めるものによる場合」は、

通貨以外のもので支払うことも可能です。

これも24条のただし書きに書かれています。

 

ですから、
電子マネーで給与を支払ってもいいですし、
仮想通貨で給与を支払うなんてことも可能です(法律上は)。

 

 

 

時間もお金もかかるATMにウンザリする。


ATMを使うとき、

イラッとしたりウンザリした経験がある方も多いのでは?


ATMに人がズラッと並んでいて、すぐに使えない。

これ、あるあるですよね。

 

とくに月末には行列ができるんですよ。ATMって。


給与の支払い日が月末に集中していますし、
各種の支払い時期も月末近く、25日前後が多いですからね。

 

また、

使う人によって操作スピードが違うのも気になるところ。

 

若い人はササッと操作して済ませるのですが、
中高年の人はATMの操作が遅いんです。

しかも、
そういう人に限って、
支払い系の何だか複雑な操作をしているんです。

口座番号や銀行名、宛名など、
タッチ画面で入力するとなると時間がかかりますからね。

 

さらに、

手数料がかかるのもATMのデメリットです。

 

2010年頃までは、
ATMの手数料を無料にする銀行が多かったのですが、

近頃では無料をやめて、
手数料が必要になるところが増えてきました。

 


ATMがある銀行やコンビニまで行き、
ネットバンキングよりも手数料が高く、
行列で待たないといけない。

時間もお金もかかるのがATMなのです。

 

新生銀行も利用者グレードが最も低い(新生スタンダード)と
手数料が発生するようになりました。


新生ステップアッププログラム


以前はATM手数料が回数無制限で無料でしたし、
他行宛の振込も回数無制限で無料でした。

2006年ごろに無料の振込回数に制限がかかり、
2018年にはATM手数料も改定されました。


じぶん銀行も、
ATMや振込への優遇がありましたが、
今は利用者グレードごとに扱いを分け、
一番下のグレードだとATMを無料で利用できる回数が0になります。


じぶんプラス


ATM手数料がかかるように変わってきており、
いかにして「ATMを使わないか」がポイントになります。


ATMの手数料で稼いできたセブン銀行は、
この先どういう手を打ってくるのか。

これは興味があります。

 

 


ATM無しで現金を使う方法。


デビットカードを発行する銀行が増えています。

といっても、
銀行のキャッシュカードと暗証番号で支払う方式のものではなく、
決済専用のデビットカードを発行するのが特徴です。



プリペイドカード GAICA(新生銀行)


Visaデビット付キャッシュカード(住信SBIネット銀行)


au WALLET プリペイドカード(じぶん銀行)


一例を挙げれば、上のようなものが今のデビットカードです。

 

キャッシュカードではなく、
決済専用のカードを別途で作り、
そのカードをクレジットカードのように使えます。


「クレジットカードのように」と言っても、
後払い方式のクレジットカードと全く同じではなく、
実態は銀行口座に連動したデビットカードです。

 

そのため、
カードを作るときの審査はありませんし、
口座残高の範囲内でしか決済できません。


デビットカードだと、
銀行の口座から直接に支払えるため、
ATMから現金を出す必要がありません。


暗証番号を入れて支払うのではなく、
クレジットカードのように支払うため、
外見はクレジットカードと同じです。

支払う時も、
クレジットカードのように1回払いにすればOK。
VISAやMastercardのカードと同じように使えます。

ちなみに、
デビットカードなので、分割払いはできません。


名目上はクレジットカードで、
実質はデビットカードなのですね。

 

2つのカードのいいとこ取りをしたようなもので、
クレジットカードと同じなので使えるお店が多いですし、
デビットカードですから使いすぎを防げます。


従来のJ-Debitは対応しているお店が少なく、
普及しているとは言い難いものでした。

反面、クレジットカードならば加盟店が多いですから、
銀行口座に連動したデビットカードも使いやすいのです。


ATMがある場所まで行かなくていいですし、
行列に並ぶこともありません。
しかも、手数料も無料です。

 

ATMを経由せずに決済をできるようにするのが
デビットカードなのです。

 

 

 

 

現金と同等の流動性がある電子マネーはある?


キャッシュレス化には賛成ですし、
電子マネーで給与を支払うのも良いと思います。

ただ、
現金と同等の流動性を持っている電子マネーが
あるのかどうかが気になるところです。


給与をどの電子マネーで支払うのかによって
流動性は変わります。


例えば、

Amazonギフト券で給与を支払った場合、
その給与はAmazonで使わないといけなくなります。

ガソリンスタンドでガソリンを買うことはできません。


他にも、

WAONで給与を支払えば、
WAONのネットワークに参加しているお店では使えますが、
それ以外のお店では使えません。

これは他の電子マネーでも同じです。


現金は最も流動性が高く、
支払手段としては最も使いやすいものです。

受け入れてくれる人が多いため、流動性が高いんですね。


一方、

電子マネーは、
ネットワークに加盟しているお店では受け付けてもらえますが、
それ以外のお店では受け付けてもらえないため、
現金よりも流動性が低下します。

 

電子マネーで給与を支払うのは良いアイデアですが、
流動性を下げずに支払うことは可能なのかどうか。

 

受け入れる人の数によって流動性が変わってしまうのが
電子マネーの課題です。


仮想通貨となると、さらに流動性は低下します。

現状では値上がり益を狙った投機対象になっており、
決済手段としてBitcoinなどが使われている場面は少ないです。

決済で使ってしまうよりも、持ち続けて値上がりを狙う方が合理的です。

銀行口座に給与を支払い、
そこからデビットカードを経由すれば、
電子マネーとほぼ同じように使えます。

 

クレジットカードが使えるお店では使えますし、
QRコード決済やスマホなどのデジタルデバイスに
デビットカードを取り込めば、
現金を電子マネー化することは可能です。

 

給与は、支払手段の出発点ですから、
現状では現金で支払っておくほうが良いのではないかと思います。

 

給与を電子マネー払いにするというアイデアは良いのですが、
特定の電子マネーに給与を変換してしまうと流動性が低下し、
使い勝手が悪くなります。

全国民が使うような共通の電子マネーがあれば話は別ですが、
いろいろな企業が作った電子マネーの規格が乱立している状況では、
給与を電子マネーで支払うのは難しいです。


最初は最も流動性が高い現金にしておいて、
そこから各自で電子マネー化させて使っていく。

この結論が妥当なところです。

 

 

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山口正博 社会保険労務士事務所
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