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【台風対策】台風が来る前に、出勤日を振り替えておく。

 

 

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台風で仕事なんて、おかしいんじゃないか。


夏の後半から秋にかけて、台風が何度かやってきますけれども、
天候が悪くなると商売なり仕事に影響があります。

雨がザーザー降って、
風もビュービュー吹いて、

こんな天気で外に出たら怪我をするんじゃないか。

いや、下手したら死んじゃう。


それぐらい強い台風が来るときもありますからね。


「お店や会社を臨時休業にすればいいのに」
「こんな暴風雨の中、出勤させるなんておかしいんじゃないか」

そう思う方もいらっしゃるでしょう。


確かに、
天気が悪い日、しかも台風の日に
あえて営業しなくてもいいじゃないか。

休みにしておいて、
足りない業務は他の日で補填すればいいじゃないか。


いやはや、ごもっともなご意見でございます。

けれども、職場によっては、
雨が降ろうと、風が吹こうと仕事をしようとするところもあります。

 

 


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休ませても給与を払わないといけない。


雇用契約というのは、
使用者が好き勝手に休みを増やしたりはできないものなんです。


例えば、

週4日勤務で、休みが週3日として契約を締結しているならば、
週に4日は働けるようにしなければいけません。

「今週は暇だから週2日でいいや」とか

「来週は忙しくなるから週5で出勤な」などと
一方的に変えるのは契約違反です。


1つ400円で売ると約束したのに、

コッソリと1つ200円に変えてしまうと、
価格が下がり、売り手は困ります。

500円に変えると、
売り手は儲けが増えて嬉しいですが、
買い手は不満でしょう。

だから、契約で1つ400円と決めて、
売り手、買い手、ともにそれを守ります。


雇用契約もそれと同じです。

週4日で出勤すると契約で決めたら、
チャンと週4日働けるようにしないといけない。


勤務時間も同様。

10時から16時で勤務するところ、

今日は10時から14時まで
明日は9時から12時まで

と日によってコロコロと変えてはいけません。


もちろん、本人の希望で早退するとか、
時間帯を変更するのは構いません。

ただ、使用者側の都合だけで、
契約に基づかず、勤務時間を変えるのはダメです。

 

使用者の都合で契約と違う働き方を求めて、

「明日は台風が来るから、臨時休業で休みにします」
と伝えると、

仕事をしてもらっていない日でも給与(休業手当)を払う必要があるのです。

 

 


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どうしても臨時休業にしたいなら、出勤日を振り替える。


休みにしても給与を払うなら、
台風でも出勤してもらったほうがいい。

そういう判断も有り得ます。


労働基準法26条があるから、
台風でも出勤してもらわないといけない。

だから、安易に臨時休業にはできない。


なるほど。そういう気持ちになるのも分かります。

同じ給与を払うならば、
休んでもらうよりは、お店を開けてもらう方がいいですからね。

 

24時間営業のお店は台風でも営業している傾向があります。

コンビニやスーパーマーケット、
フィットネスクラブも営業しているところがあります。


他には、チェーン店も簡単に店を閉めません。

チェーンのラーメン屋やレストランは暴風雨でも開いています。

ショッピングセンターやスーパーマーケットも、
チェーン店のところは台風でも営業している店舗が多いです。


個人経営のお店だと
あっさりと店を閉めちゃうでしょうが、
チェーン店はホイホイと閉められないんですね。


風で物が飛んできて、お店のガラスが割れてしまった。
停電で営業用の機械を動かせない。
ガスが止まっていて焼き鳥を焼けない。
断水でプールを使用できない。

営業したいけれども、
物理的な障害が発生していてできない。

そういう場合は、お店を休みにしても、
使用者に責任は無く、
労働基準法26条の休業にはなりません。

 

しかし、

台風でお客さんが少ない。
来客が無く暇だから。

このような理由で臨時休業なり早仕舞いすると、
休業手当が必要になります。


「営業しようと思えばできる状態なのかどうか」

ここが判断の分かれ目です。


営業が可能ならば、暇でも店は開けておかないといけないんです。


どうしても臨時休業にしたいならば、
他の日に出勤日を振り替えて、
雇用契約で決めた勤務日数や勤務時間を確保できるようにします。

事前に振り替えておけば、
台風の当日は通常の休日と同じですから、
休業にはなりません。

 

 


東京防災

 

 

 

山口正博 社会保険労務士事務所
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