労務管理のツボをギュッと押す方法を考えます

会社で起こる労務管理に関する悩みやトラブルを解決する方法を考えます。

自動販売機が変わらないと働き方も変わらない。

 

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サントリーグループで四度目の是正勧告 「残業代の減額に合意しないと支払わない」は合法か?



会社側が提示した残業代と
労働者側が提示している残業代に乖離があり、

その結果、
残業代が不払いになっているとのこと。


有給休暇クイズに続き、
またもやジャパンビバレッジです。

 

やる気が出て、楽しい仕組みを作るのが労務管理。クイズで有休取得を妨害しない。

 

 


労働時間として計上する時間なのかどうか。


すでに発生している残業代は減額できませんし、
法律で決まったもので、
減額する余地はありません。

残業代、時間外割増賃金の額は、
残業時間と割増賃金単価をかけ合わせて計算し、
客観的に金額が出ます。

 

では、
なぜスッタモンダするのかというと、

【残業した時間数】

が労使間でズレているから。


残業時間の算定で食い違いがあり、

会社側は少なめに算定してくるし、
労働者側は一切合切の時間を労働時間として計上してくる。


残業時間数で合意できないため、

「払え」
「いや、払わない」

と言い合うことになるんですね。



なぜ残業の時間数で食い違いが発生するのかというと、
トラックで外を回って仕事をしているから。

事業所の中で仕事をしているならば、
労働時間を記録するのは容易ですけれども、

自動販売機に飲み物を補充するために
トラックに乗って外に出ているとなると、
どこからどこまでが労働時間なのかが
曖昧になりがちです。

 

 

 

手待ち時間も労働時間になってしまう。


トラックを運転して外に出れば、
道の左側に車を止めて居眠りすることもできますし、
ちょっと小休止するためにコンビニに寄ることもできます。

 

とはいえ、

今は、
トラックの運行情報を記録する仕組みがあり、
サボっているとバレるところもあるようです。


過去には、

  • 荷物を積み込んでいるときの待ち時間
  • 相手先に荷物を搬入するため、順番待ちをしている時間

こういった時間を労働時間から除外して、
後から裁判になって争うケースがありました。

 

労働時間から除外するには、
【完全に労働から開放されている】必要があります。


荷物を積み込んでいる時間であっても、
状況に応じてトラックを動かさないといけないならば、
その時間は労働時間になります。

また、

車列に並んで順番待ちしている間も、
随時、トラックを動かさないといけないため、
これも労働時間に計上されます。

 


いわゆる「手待ち時間」は、
業務で動いてはいないものの、
車で例えるならばアイドリング状態です。

完全にエンジンがストップしているわけではなく、
状況に合わせて動かないといけないのですから、
この時間は労働時間に含めないといけないのです。

 

トラックに乗って仕事をするところでは、
何かと労働時間を削られる理屈があって、
トラブルになりやすいのです。

 

 

 

自動販売機を管理する仕事を改善する方法。


トラックで飲み物を運んで、
自動販売機に補充していく。

ずいぶんと昔から仕事のやり方が
変わっていないのですけれども、

もうそろそろ変化しても良い頃です。


自販機管理の仕事は、
労働時間の面で、個人差が大きい仕事で、

仕事が早い人は残業しないし、
遅い人は残業する。


仕事が遅い人に残業代が支払われ、
早い人には何もない。


自動販売機を管理する業務では、

  1. ドリンクの補充。
  2. 現金の管理。

この2つが主な仕事です。

これらに対して、
何らかの工夫が必要でしょう。

 

 

 

まずは、現金での決済をやめる。

 

自販機に現金を入れて飲み物を買うのが主流になっていますが、
これを電子マネーのみ決済可能にします。

決済方法を電子マネーに限定すれば、
現金が自販機に入りません。

現金が入らないということは、
釣り銭も必要ありません。

 

さらに、
自販機の中にお金が無いので、
自販機荒らしも減るでしょう。

飲み物を奪うために自販機を壊す人が
いないとは限りませんが、
可能性は低いでしょう。

付け加えると、
金銭の業務上横領を防ぐ効果もあります。


現金管理が不要になれば、
仕事の半分は省略できたものと考えられます。

後は飲み物の補充に専念するだけです。

 


駅構内にある自販機ならば、
Suicaなどの交通系電子マネーで決済できる方が売れやすいでしょう。

また、

スポーツクラブの中にある自販機なら、
フィットネスエリアに財布を持ち込む人は少ないですから、
現金よりもケータイの電子マネーで支払える方が売れやすいはずです。


電子マネーだけ受け付ける自動販売機を
まだ見たことがありませんが、

自販機管理の仕事の半分を省略できるのですから
そういう自販機に対する需要はあるはずです。

 

 


補充する飲み物を事前に把握する。


自販機で売れた飲み物を
センサーでカウントし、
どのドリンクを何本補充する必要があるか、
これをネット経由でデータを送ります。

自販機もネットに接続している時代ですから、
販売データを送信することは可能です。


データを受け取った後、
トラックに乗って補充のために出発する前に、
自動販売機ごとに必要な飲み物を
予めまとめておきます。


この場所にある自販機には、

コーヒーが9本
スポーツドリンクが11本
フルーツジュースが6本

というように、必要な飲み物をコンテナに入れて
まとめておく。

このコンテナを載せて、
自販機がある場所まで行き、
コンテナを開けて、
飲み物を投入していく。

 

この方法だと、
必要なものが予めまとめられているため、
補充が早く終わります。


種類ごとに箱でトラックに載せて、
補充できるだけ補充するのではなく、
自販機ごとに必要な飲み物を特定し、
事前にワンパッケージにしておく。

ワンパッケージで自動販売機1台分。

何を何本補充するか決まっている状態で
トラックを出発させます。



さらに、
自販機に投入すれば、
ドリンクを自動で仕分けしてくれる
仕組みがあってもいいでしょうね。

ドリンクを入れる投入口が1つだけあって、
そこに入れれば、後は必要な場所に配置してくれる。

投入する場所を人間が判断する必要はなく、
人間がやるのは飲み物を投入口に入れるだけ。

全ての飲み物を同じ投入口に入れるので、
入れ間違いがありません。

 

 

 

 

賞味期限管理はQRコードで。


飲料メーカーが
ペットボトルのラベルにQRコードを付け、

それを読み取ると、
賞味期限をデータとして取り込めるようにしておく。

 

自販機に飲み物を投入するとき、
QRコードを自販機に読み込ませ、
中に入っている在庫の賞味期限をデータで把握できるようにしておく。

 

後は、
販売データを送るときに、
在庫の賞味期限も把握できるでしょう。


賞味期限を人間が手書きで記録するのは大変ですからね。

こういうところも工夫する余地があります。

 

 


人間ではなく、自動販売機が変わらないと働き方も変えられない。


従来型の自販機を稼働させたままでは、
管理業務も従来どおりで、

手間も時間もかかり、
労働時間も多く発生しがちです。


人間がやるべきことを極小化させて、
利益が出やすいようにすれば、
残業代もスンナリと支払えます。


薄利多売で、
人件費が多くかかるような仕組みでは、
働く人にしわ寄せが来て、

その結果、
残業代が未払いになるのでしょうね。

 

  1. 電子マネーに支払い方法を限定する。
  2. 自販機をネットに接続して、販売データを集める。
  3. 補充に必要な分だけまとめて、トラックに乗せて持っていく。
  4. 自動で仕分けしてくれる仕掛けを作る。
  5. 賞味期限情報を遠隔で把握できるようにする。

これからの自動販売機には、これらは必要な機能でしょう。



相応の設備投資が必要ですが、
自販機が変わらないと、
管理業務も変わりようがありませんから、
ここは避けられないところです。

 

 


労働基準監督署に警察のOBを入れて刑事実務に慣れる。


労働基準監督官の能力を強化するならば、
警察官のOBを労働基準監督署に入れて、
刑事実務を監督官に教育したらいいでしょう。

逮捕、事情聴取、送検となると、
労働基準監督官よりも警察官の方が慣れています。

労働基準監督官だと、
逮捕状を請求するだけでモチャモチャと時間がかかります。


裁判所に逮捕状を請求するのは
ほぼ警察官ですから、

労働基準監督官が逮捕状を請求してくると
裁判官も戸惑うはずです。


労働基準監督官は司法警察員ですから、
逮捕状を請求することは可能です。

 


1回、是正勧告して、
それで是正されないならば、その次は逮捕する。

何度も是正勧告するのではなく、
勧告は1回までにする。


警察と同じような刑事実務ができるように、
警察官のOBが労働基準監督官に教育するわけです。

刑事実務の経験が少ないため、
現状では是正勧告で終わってしまいがちです。

勧告だけで動く事業所もありますけれども、
そうではないところもありますから、
労働基準監督官に刑事実務を教える必要があるでしょう。

 

 

働き方改革は人事労務freeeから始まる。

 

 

山口正博 社会保険労務士事務所
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