やる気が出て、楽しい仕組みを作るのが労務管理。クイズで有休取得を妨害しない。

 

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 自動販売機運営大手「ジャパンビバレッジ」の支店長が部下にクイズを出し、そのクイズに正解しないと有給休暇を取得させなかったとして従業員側が会社側に説明を求めました。

 クイズを出された従業員:「正直、これを正解すれば有給休暇が取れるんだと、取るチャンスがもらえるんだと正直、思いました」
 ジャパンビバレッジの従業員4人によりますと、おととし5月、支店長は「有給チャンス」というクイズを部下に出し、そのクイズに不正解だと有給休暇を取得させなかったということです。従業員側は17日に会社側に説明を求めました。
 従業員側:「今、現時点で事実として認めるか認めないかお答え下さい」
 会社側:「こちらとしても初めてこうやって目にしますので」
 交渉の場にはクイズを出したとされる支店長も参加する予定でしたが、欠席しました。今回の件についてジャパンビバレッジは現在、調査中としたうえで、「労使の主張は隔たりがあるが、今後も誠実に団体交渉を行っていく」としています。 

支店長が部下にクイズ 不正解者は有休取れず

 

 

ジャパンビバレッジというと、
「よく労務トラブルが起こる会社」
というイメージ。

自動販売機を管理するサービスを展開している会社で、
トラックにドリンクを載せて、
自動販売機が設置されている場所を巡回し
補充していくのが主な業務です。

 

 

クイズで有給休暇の取得をコントロールできるか。


クイズに正解すれば有給休暇が取れるが、
正解しないと取得できない。

このようなことが法的に可能なのかというと、
これはダメです。


有給休暇を取得するように申請されると、
原則としてそれは受け入れないといけません。

ただ、例外的に、
時季変更権を行使して、
有給休暇の日程を変更することは可能です。

「日程を変更するのが時季変更」であって、
有給休暇を取り消すものではない点に注意してください。


例えば、

8月20日に有給休暇を取得するように申請したが、
会社側が時季変更権を行使し、
8月24日に取得日を変更した。

これが時季変更権の具体例です。

【具体的に取得日を変更する】
のがポイントです。

 

有給休暇を取るかどうかをクイズで
コントロールする。

これはやってはいけません。


会社側でできることは
時季変更権を行使するぐらいです。

 

 

 

やる気が出て、楽しい仕組みならばクイズも良い。


今回の件は、
会社としてやっていたことではなく、
現場の人間が独断でやっていたことでしょうが、

有給休暇を取らせないようにクイズを出すのではなく、
有給休暇が取れる方向でクイズを出すのは良いです。



例えば、

月に1回実施されるクイズに正解すれば、
特別有給休暇を1日取れる。

 

この特別有給休暇とは、
法律で付与される有給休暇とは別で、
会社独自に設定された休暇です。

クイズに正解すれば特別有給休暇が取れるし、
不正解であっても損することはない。

こういうものならばOKです。

 


毎月1回、イベントとしてやってみるといいのでは
ないでしょうか。

休んで給与が貰える特別有給休暇を賞品にして
クイズを楽しむ。


相手がやる気になる、
嬉しくなるような仕組みならば、
自由にやっても構いません。

また、法律に違反することもありません。


しかし、
クイズに正解しなければ有給休暇が取れない
というのはダメです。

このような仕組みでは、
良い気分になるわけがないですし、
仕事に対するやる気を削ぎます。

 

 

 

罰を与えるのではなく、「人参」を与える。


罰を与える仕組みでやる気は出ませんし、
人も動きません。

動いたとしても、嫌々な気持ちで動いているだけ。

 

しかし、
「人参」を与える仕組みだとやる気が出るものですし、
人はホイホイと動きます。


「抽選で3名の方にお米10kgが1袋当たります」

なんてイベントがあれば、
抽選に参加してみたいと思うでしょう?


しかし、

「抽選で当たらなければ、ほっぺたを叩きます」

なんて条件が付いてしまうと、参加しません。

抽選で外れてビンタされるなんて嫌ですからね。


ペナルティを与えるような仕組みなら、
やらない方がましです。

仕組みとして機能させるには、
何らかの「人参」が必要です。

何も野菜の人参を用意する必要はなくて、
先程のように特別有給休暇でも良いですし、
お米10kgでもいいのです。

「おっ! これは良いな」
相手に思わせるような仕掛けを組み込む。

人を動かす仕組みには必ず人参が用意されています。

 

 


クイズではなくスポーツでもOK。


月に1回実施される、
ソフトボール大会なりフットサル大会で勝つと、
特別有給休暇を得られるというのも良いでしょうね。

スポーツならばクイズよりも健康的ですし、
社員の仲も深まるんじゃないでしょうか。

他のスポーツ、
バスケや野球、水泳でも良いですね。


フルマラソン大会で、
サブ4を達成したら特別有給休暇
なんてのも面白い。



考えれば、何でもアイデアは浮かんできます。


やる気が出て、面白い工夫をする。
これも労務管理なんですよ。


クイズに正解して特別有給休暇をゲットできる。
きっとこの方が会社も儲かります。

 

 

 

 

 

山口正博 社会保険労務士事務所
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