年金がたくさん給付されるかのような数字の見せ方。

 

 

 

 


これは上手いこと数字を見せているなと思ったのが、
こちらの資料。

 

短時間労働者に対する厚生年金保険等の適用が拡大されています(日本年金機構)


平成28年10月から、
社会保険に加入する基準が緩和され、

パートタイマーの人で社会保険に入る人が増えました。

それに関する資料がPDFで掲載されたものなのですけれども、
そこで掲載されている数字に目が向いたんです。

 

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保険料は本人負担部分のみ掲載。受け取る年金は満額を掲載。


「社会保険に加入する(適用になる)メリットは?」
という部分で、

「将来もらえる年金が増えます」
と書かれているところ。

 

その下に、
モデルケースとして、

年金への加入期間、保険料、
そして受け取る年金額が表になって掲載されています。



月収が88,000円だと、
厚生年金の保険料は、
16,104円。

これを会社と本人で折半して、
本人部分は8,052円。

上の表では、
保険料は月額8,000円と書かれているので、
端数を切った数字でしょう。

ここでは、
本人が払う保険料だけが掲載されているんですね。

 

 

一方、

増える年金額の方は、
満額が掲載されています。

 

どういうことかというと、

保険料は50%だけ(本人負担のみ)表示しておき、
受け取る年金は100%で表示しています。


そのため、

支払う保険料に比して、
年金がたくさん増えているかのように錯覚してしまいます。


受け取る年金を100%にするならば、
保険料も8,000円(50%)ではなく、
16,000円(100%)にしないといけないはずです。

 

保険料は本人負担部分のみを表示。
給付部分は全額で表示。

 

このように表示されると、
さもたくさん年金が受け取れるかのように思えますから、

見せ方が上手いな、と。


保険料は2倍に換算して考えておくと、実態に近くなります。

 

 


厚生年金に入ったほうが保険料が安くなる。

 

1.国民年金だけ加入している場合。

2.国民年金と厚生年金に加入している場合。
(会社経由で社会保険に入ると、
国民年金と厚生年金、両方に加入している状態になる)


この両者を比べると、
後者の方が保険料が多くなると思われているのですが、

月収88,000円で社会保険に加入すると、
前者よりも後者の方が保険料は安くなります。


例えば、

月収88,000円で、国民年金に加入している場合、

毎月の保険料は16,000円。

受け取る年金は国民年金だけです。

 

一方、

月収88,000円で、国民年金と厚生年金に加入している場合、

毎月の保険料は8,000円(本人負担部分のみと考えます)。

そして、受け取る年金は、国民年金と厚生年金になります。


前者は、後者よりも保険料が高いのに、
給付は少ないんですね。

後者は、前者よりも保険料が安いのに、
給付は前者よりも多くなります。


そのため、

国民年金だけに加入するよりも、
会社経由で社会保険に入ってしまったほうがトク
になる人もいます。

 

 

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山口正博 社会保険労務士事務所
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