法令違反している会社に遭遇する確率は65.9%。

 

 

 

 

11月になると、
厚生労働省では

「過重労働解消キャンペーン」

を実施して、

労働基準監督署による重点的な監督がされます。


毎年、恒例になっており、

平成29年度も実施されました。

 

7,635の事業場を対象に監督指導を実施し、
そのうち5,029全体の65.9%で法令違反があったとのこと。

調査した事業所の半分以上で法令に違反していたんですね。


大きい違反があれば、小さな違反もあるでしょうが、

2つ会社があれば、そのうち片方は労働基準監督署から
法令違反で是正指導されているイメージです。

 

 

 

最も多い違反は、時間外労働。


違反内容では、長時間労働関連が最も多くなっています。

  1. 36協定が未締結のまま時間外労働をしている。
  2. 36協定を締結しているが、協定で決めた時間外労働の時間数を超えている。
  3. 割増賃金の不払い。

この3つのいずれかに当てはまるものがほとんどです。


時間外労働を実施するには、まず36協定を締結して、
協定書を労働基準監督署に提出する必要があります。

 

「割増賃金をチャンと払っておけば、残業してもいいんだろう」
と思っている方もいらっしゃるかもしれませんが、

事前に労使協定を締結しないといけないんです。


1日あたり何時間まで時間外労働ができるか。
1ヶ月あたり何時間まで時間外労働ができるか。

このように時間外労働の上限を決めるのが36協定です。


上限を決めずに、無制限で残業ができるわけではなく
36協定で決めた時間数まで時間外労働は許されます。


「お金(割増賃金である残業代)さえ払えば、ナンボでも残業はできる」
というのは間違いです。

 

割増賃金を支払うのは確かに大事ですけれども、
時間外労働ができる時間数には上限があります。

この上限を超えないように残業しないといけないんですね。

 

 

 

 

事例。小さな飲食店の労務管理。


平成 29 年度「過重労働解消キャンペーン」の重点監督の実施結果を公表


上記に掲載されている事例を紹介すると、


飲食店で、労働者は5名。

36協定を締結していたものの、可能な時間外労働は月45時間まで。

しかし、実際は月に100時間を超える時間外労働を実施していた。
最も長い月では、時間外労働が183時間に達していた。

また、

18歳未満の労働者を深夜時間に働かせていた。

さらに、

法定の休憩時間も与えていなかった。


こういう職場です。

労働者が5名の飲食店ですから、
個人経営のお店でしょうか。

 

 


高校生が午前0時過ぎまで働く居酒屋。


私も、学生の頃、
こういう小規模な飲食店で働いた経験があります。

店主、オーナーの判断や意見が優先されていて、

店主がNOと言えばNOになるし、
YESと言えばYESになる。

まさにワンマンなお店でした。


先程の事例は、
18歳未満に深夜労働させていた職場ですが、
私も高校生の頃に経験しました。


職場は居酒屋で、

勤務時間は、
夕方の17時30分から午前0時15分まで。

高校生が居酒屋で働くというのも、
色々と言う人がいそうですけれども、

そういう仕事を高校生の頃にしていたんです。


当時は、16歳か17歳で、
18歳未満でしたから、
22時以降は働けません。


本来ならば、22時少し前、
21時45分には仕事を終えて、
22時までにはお店を出ているべきですが、

22時どころか午前0時過ぎまで働いていましたね。


お店は、確か午前0時に閉店し、
そこから掃除をして、お店を締めるという
仕事の流れです。

今考えると、高校生が午前0時まで働いているなんて、
無理があったなと。

翌朝は7時過ぎに起きて、8時20分頃に学校に行くんですから。

何であんなことをしていたのか、ホント不思議です。

 

学校に行きながら、とても続けられるような仕事ではなく、

確か3ヶ月程度で辞めました。

 

 

 

18歳未満の人を深夜労働させ、割増賃金も無し。


当時は高校生でしたし、
今のように労務管理に詳しくはなく、
法律もほとんど知りません。

 

高校生なのに、
午前0時過ぎまで働かされて、
深夜労働に対する割増賃金も支給されない。

そんな状況でも
「まぁ、こんなもんかな」
と思っていたんです。

 

  • 18歳未満は深夜労働ができない。
  • 深夜労働には割増賃金が付く。

こんなことすら知らなかったんです。


その居酒屋には、
高校生が他にもいましたね。

私以外にも、5人はいました。
全員、高校生です。


ちなみに、その居酒屋は、
はるか昔に閉店していて、
もうお店はありません。

あのように人を使うような
お店は存在してはいけないでしょうし、
無くなって当然です。

 

「おカネの勘定」と「人を使う」、
この2つは別の問題です。 

 

 

 

知っていて間違った労務管理をしているのかどうか。


個人がオーナーになっていた居酒屋で、
オーナーが店長としてお店で働いていた。

そんなお店でした。

18歳未満の人をどのように扱うか。
深夜労働をさせた場合は、どう対応するか。

そういうことを知らなかったのではないか、
と私は思うんです。

知らずに間違った労務管理をしてしまっている

そういう職場も他にあるでしょうね。


中には、
知っていたけれども、

あえて18歳未満の人に深夜労働をさせていた。
割増賃金を支払っていなかった。

いわゆる「故意」で悪いことをする人もいるでしょう。


しかし、

知らなかったが故に、間違っていたという場合もあります。

もちろん、

知らなかったからといって許されませんけれども。


小さい飲食店では、
誤った労務管理がされる傾向があり、
居酒屋以外に、他の店でも私は経験しました。


チェーン展開する飲食店ですら
色々とトラブルを起こすぐらいですからね。


私の経験上、

「飲食店の労務管理は危ない」

という考えに至っています。

 

飲食店でキチンと労務管理できている
職場の方が少ないだろうなと推測します。

 

 

 

山口正博 社会保険労務士事務所
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