労務管理のツボをギュッと押す方法を考えます

会社で起こる労務管理に関する悩みやトラブルを解決する方法を考えます。

健康保険証を即日発行できない理由。

 

 

 

 

会社に入って、社会保険に加入したら、
なるべく早く健康保険証を受け取りたい

そう思う方もいらっしゃるはず。


保険証が無いと、3割負担で病院に行けませんから、
健康保険に入ったからには、
早く保険証が欲しいもの。

手元に保険証が無いと、何だか不安ですからね。

 


すぐには届かない保険証。


協会けんぽの健康保険証を入手するには、

まず会社経由で社会保険に加入します。


実務では、

社会保険に加入することを

「被保険者資格を取得する」

と表現しています。


単に「資格取得」と言う場合もあります。

 


社会保険に入るときは、
厚生年金と健康保険はセットになっており、
片方だけ入ることはできません。

「年金には入らずに、健康保険だけ入りたい」
とか、

「私は健康だから健康保険は無しで、厚生年金だけ入ろう」
という選択はできません。

社会保険に入ると、
厚生年金と健康保険にセットで入ります。

 

年金手帳は20歳になれば入手できますが、
健康保険証は社会保険に入ってからでないと
手元に届きません。

 


会社から被保険者資格取得の手続きをして、

それを年金事務所と健康保険協会で受け付けます。


資格取得の手続きが受理されると、

保険証が会社に送られてきます。

その後、会社の事務を担当する人から
本人に保険証が渡されます。


健康保険に加入したら、すぐに保険証が手に入るわけではなく、
手続き開始から、保険証が届くまで5日とか7日はかかります。

 

 

 

保険証を即日発行できる?


資格取得の手続き書類を健康保険協会の窓口に持っていけば、
即日で保険証を交付してくれるのではないか。

そう思う方もいらっしゃるかもしれませんが、

被保険者資格取得届は、
健康保険協会ではなく、日本年金機構に提出するものです。


そのため、

被保険者資格取得届を持って、
都道府県の健康保険協会の窓口に行って、

「(息を切らして)ハアハア、
資格取得届を持ってきました、
保険証を発行してください」

と言っても、

「被保険者資格取得届でしたら、
年金事務所の方へご提出ください」

と言われてしまいます。

 


日本年金機構を経由して、
その後に、健康保険協会へ被保険者資格に
関する情報が回りますから、

もうこの時点で、保険証を即日で交付するのは不可能です。


過去には当日発行もできたらしいですが、

昔は今のようなカードではなく、
紙に印字する保険証でした。

そのため、その場で作成して渡すことも可能だったのでしょうが、
今は都道府県ごとに保険証を作っていないのです。

 

 

 

アナタの保険証は静岡で作られている。


協会けんぽの保険証は、静岡で一括して作成されているようで、
そこから各地に発送しているとのこと。

まさか、自分の保険証が静岡で作られているなんて、
カードをジッと見ているだけでは分かりませんよね。


日本年金機構で
被保険者資格取得届を受け付けて、

健康保険協会に情報を回し、

静岡へ保険証をオーダーする。

その後、静岡から各地に発送される。


どんなに早くても、5日はかかりそうなプロセスですね。


被保険者資格取得届を会社から出すとしても、
すぐに出さずに、しばらく経ってから出す場合があるでしょう。

また、

保険証が会社に届いても、
事務を担当する人が休みだったり、
保険証を受け取る本人が休みだったりすると、

これまた受け取りが数日遅れます。


となると、手続きしてから、
保険証が手元に届くまで、

1週間ぐらいはかかりそうだと
想定しておかないといけないでしょうね。

 

 

マイナンバーカードならば常に手元にある。


マイナンバーカードを保険証として使えるならば、
保険証を作る必要はなくなります。

 

あのカードを1枚作るにも、
1,000円とか2,000円ぐらいはかかっているでしょうし、
それを数百万枚、数千万枚と作れば、
費用もかかります。

 

マイナンバーカードならば、1人1枚持っていますし、
入社や退社で手放すこともありません。

入社すれば新しい保険証が発行され、
退社すれば保険証は返却。

その後、また健康保険に入れば、
また新しい保険証を発行しないといけない。

マイナンバーカードを保険証として使うならば、
入退社の時は加入者のデータを書き換えるだけです。


資格取得手続きの受付が終わり次第、
マイナンバーカードが健康保険証として有効化されます。

手続きが終われば、即日から保険証として使うことも可能です。

 

「資格取得の手続き」と「データベースの更新」ならば、
1日で十分に終わるでしょう。


健康保険証のように、
手元に届くまでの時間差が無いのも良いところです。

保険証が届くまでに、医療機関に行くと、
先に10割負担になり、
後から7割を療養費としてキャッシュバックされます。


健康保険には「被保険者資格証明書」
というものがあって、

保険証が届くまで被保険者資格証明書を
病院の窓口に出すという選択肢もありますが、

この被保険者資格証明書を病院に出しても、
3割負担にならないようで、
保険証無しの場合と同様に10割負担になります。

 

従業員に健康保険被保険者資格証明書を交付するときの手続き|日本年金機構

 


マイナンバーカードならば、
健康保険証と違って手元にずっとありますし、
被保険者資格の取得手続きも迅速です。

保険証が届くまでのタイムラグが小さくなり、
先に病院代を全額負担する可能性を下げられます。

さらに、
役に立つのかどうか分からないような
「被保険者資格証明書」
を申請する必要もありません。

 

マイナンバーカードも読み取れるICカードリーダー

 

 

 


マイナンバーカードが保険証になるメリット。


社長の奥さん
(小規模な会社では社長の奥さんが事務を統括していることが多い)
がいないから保険証を受け取れないなんてこともない。

保険証が届いているけれども、
休みだったので受け取れなかった、
ということもない。

 


さらに、資格喪失後(健康保険から脱退した後)に、
保険証を返さなくていい。

被保険者資格喪失届を出して、データを書き換えれば、
保険証としての機能は無効化されます。


また、退職後に保険証を使ってしまうことも防げます。

退職した後は保険証は使えなくなりますが、
カードは手元にあるため、
病院に出せば、3割負担で診察なり治療を受けられます。

 

しかし、資格喪失後に保険証を使うと、
保険で支給される7割分を、
健康保険協会から返還請求されます。

マイナンバーカードならば、
退職後に保険証を使ってしまう可能性を低くできますし、
健康保険協会が後から費用を回収する場面も減ります。

 

 

カードにICチップが入っていますから、
ICカードリーダーでピッとするだけで
外来受付を済ませることもできそうです。

窓口で保険証を出さずに、
カードリーダーにマイナンバーカードを読ませて、
健康保険のデータと照合し、
病院のカルテともデータを繋げる。

どの患者が来ているのか病院は分かりますし、
カルテも準備できます。

後は、「加藤さん、診察室へどうぞ」と案内してもらうのを待つだけ。


新規で外来に来た人には、
どういう症状で来たのかを聞かないといけないのですが、

受付はICカードの読み取りで済ませて、
その後に患者さんを呼んで、
どういう症状なのかを聴けばいいのではないかと思います。


健康保険証の発行と回収がなくなるだけでも、
メリットとしては十分でしょうね。

 

 

社会保険への加入を簡単かつ正確にするには?

 

 

 


保険は健康保険以外にもありますが、死亡保険やがん保険などは中身が複雑で選びにくいもの。将来にわたってたくさんの保険料を支払うのですから、どの保険を選ぶかはよく考えたいもの。そこで、プロに無料で相談して、保険を選べるとなれば、自分だけで判断するよりも、保険料を節約する効果は高くなるのではないでしょうか。

 

 

 

山口正博 社会保険労務士事務所
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