労務管理のツボをギュッと押す方法を考えます

会社で起こる労務管理に関する悩みやトラブルを解決する方法を考えます。

扶養されている人の社会保険料は誰が負担するの?

 

 

 

 
社会保険に自分自身が加入すると、
加入者、つまり「被保険者」になります。

さらに、その被保険者とセットで社会保険に入ると、
被扶養者」という加入種別になります。

 

例えば、夫が会社員として働いていて、
妻は夫の扶養になっており、
社会保険では被扶養者という形で加入している。

これが典型的なパターンです。

 

逆のパターンで、妻がフルタイムで働き、社会保険に加入する。
その一方で、夫は妻の扶養になり、被扶養者として社会保険に加入する。

こういう形も可能です。

 

今回は、会社経由で協会けんぽ、
もしくは組合健康保険に加入していると仮定して書いていきます。

 

 

 

扶養されている人の社会保険料は無料。


扶養されている人は、健康保険に入ると同時に、
国民年金にも入っています。

 

健康保険では被扶養者。
年金では、国民年金の第3号被保険者。

 

第3号被保険者というのは、
夫や妻の社会保険にくっついて扶養になっている人の加入種別です。

 

被扶養者は健康保険と国民年金に加入していますが、
社会保険料はどうなっているのでしょうか。

 

扶養されていると、毎月の健康保険料は不要ですし、
国民年金の保険料も不要となっているはずです。

中には、健康保険では扶養になっているけれども、
年金では第1号被保険者として保険料を払っている方もいます。


被扶養者の社会保険料は0円だと言うと、

「でも、ダンナの給与からアタシの社会保険料を負担しているんじゃないの?」
と思っている方もいるでしょう。

妻を扶養しているから夫の社会保険料が増えている。
扶養する人がいなければ、夫の社会保険料はもう少し少なくなるはず。

このように考えている方もいらっしゃるかと思います。


しかし、扶養している人数に応じて社会保険料は変わりません

 

つまり、夫の社会保険料は、
妻を扶養していようとしていまいと、同じなのです。

 


妻が夫の扶養になっている場合、

夫の社会保険料が毎月5万円だとしたら、
妻の社会保険料は0円。


夫も妻も共働きで、お互いに自分で社会保険に入っている場合、

妻が働いていて社会保険に入ったら、

夫の社会保険料は毎月5万円のまま。
一方、妻の社会保険料は例えば2万円(収入によって変わります)という数字になります。


つまり、妻が扶養に入っているかどうかで夫の社会保険料は変わらないのですね。


夫の給与から妻である自分の分の保険料が支払われていると思っている方もいるでしょうが、実際はそうではありません。

 

 

 

被扶養者の加入コストは、加入者全員で負担している。


健康保険料、国民年金保険料という形では支払っていませんが、
被扶養者が制度を利用すれば費用はかかります。

その費用は、社会保険に加入している人全体で負担する構造になっていて、
被扶養者本人は保険料を払う必要が無いんですね。

加入者全体で負担するので、直接的には保険料を負担していませんが、
回り回って間接的には負担しています。

被扶養者が多くなれば、被保険者の保険料はジリジリと増えます。

 


なぜパートタイムで働く女性の方は長時間勤務を避けるのか。

それは、被扶養者になっていれば、健康保険料と国民年金保険料が無料になるから
というのも理由の1つになっています。

 

社会保険に加入して、保険料を支払えば、
少なくとも毎月20,000円ほど支払うのですから、
それを避けるために、あえてパートタイムで短時間しか働かない。

 

配偶者控除制度もそうですが、
健康保険の被扶養者制度、国民年金の第3号被保険者制度は、
女性の社会進出を阻むという負の側面があります。

 

 

社会保険料の給与計算を正しくカンタンに行うには?

 

 

 

山口正博 社会保険労務士事務所
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