商品が届かなくてお店を営業できない。店を早く閉めたら休業?

 

 


福井県の積雪が平年の6倍にもなるとのことで、
車が立ち往生するなどの影響が出ています。

2018年の2月の積雪量が100cmほどで6倍とのことですから、
平年だと30cmぐらいの積雪なんでしょうね。

 

 

雪で商品が入荷しない。


除雪車も使えないほどの雪だそうで、
立ち往生した車を1台づつ除雪しているようです。

これは時間がかかるでしょうね。

 

車が走れないということは、
販売する商品や納品する製品を運べないということ。



福井県のスーパーでは、

商品が無く、棚がガラガラで、
在庫商品だけを販売している

そんなお店もありました。

 

野菜や魚、お肉などの生鮮食品は
毎日入荷して販売するものですから、
何日分も在庫を持てないんです。

そのため、1日でも配送がストップすれば、
すぐに棚がガラガラになります。


商品が無ければ、お店を開けていても
売るものがありませんから、
福井県のスーパーでは午後4時に
閉店したとのこと。

本来だと、夜の9時とか10時まで
お店は開いているのでしょうが、
品物が無ければどうしようもありません。

 

 

 

お店を早く閉めたら、給与はどうなる?


雇用契約で決めた時間数の分だけ、
会社は従業員が働けるようにしないといけません。

そのため、契約では午後9時まで働くところを
午後4時で終了させたとなると、

午後4時から午後9時までの5時間分の給与を
払わないといけなくなります。

ただし、雪で商品が入荷しないため、店を早仕舞したとなれば、
これは使用者の責任ではありませんから、
午後9時までの給与を払う必要はありません。

 


使用者の責任(or 都合)で、
従業員を休ませたり、早退させたりすると、
仕事をさせていなくても
契約した時間までの給与を払う必要があります

 

労働基準法 26条 
使用者の責に帰すべき事由による休業の場合においては、使用者は、休業期間中当該労働者に、その平均賃金の100分の60以上の手当を支払わなければならない。

 

この点については、『【降雪対策】雪が降ったときに従業員を休ませる時の注意点。』で詳しく書いています。


「使用者の責に帰すべき事由」
に該当するかどうかが問題となりますが、

大雪で道路を通行できず、売り物の商品が入荷しないとなれば、
これは「使用者の責に帰すべき事由」に該当しません。



しかし、お店に商品はドッサリある。
けれども雪で寒いからお客さんがほとんど来ない。
だから店を早く閉める

この場合は、「使用者の責に帰すべき事由」に該当しますから、
使用者の責任による休業になります。

従業員を休ませたり、早退させると、
仕事をさせていなくても給与を払う必要があります。



使用者の責任なのかどうかを判断するときは、

「営業しようと思えばできるのかどうか」

という基準を用いれば分かりやすいです。


販売する商品がお店に無ければ、営業したくてもできません。

一方、

お店の棚には商品がドッサリとある。でも、お客さんが少ない。
これならば営業できます。


「でも、お客さんが極端に少ない日はお店を開けたくない」
そう思うときもありますよね。

こんな時はどうしたらいいのか。


そういう場合は、出勤日を他の日と振り替えます。

例えば、今日は雪で店を休みにするけれども、
来週の水曜日が休みになっているから、
その日に出勤してもらう。

つまり、休みになるはずだった来週水曜日を出勤日に替えて、
雪の日に休んだ分を補填するわけです。

 

振り替えて出勤すれば、休業手当の支払いを回避しつつ、
雪の日にお店を休みにすることも可能になります。


振り替えで出勤をさせず、単に休みにしたり、早退させると、
それは労働基準法26条の休業になってしまいますので注意してください。

 

 

山口正博 社会保険労務士事務所
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