志村けんが出演する入れ歯洗浄剤 パーシャルデントのCMで、子供が登場して、その子が「お口くっさーい」と言うんですね。詳しくはCMを見ていただければと思いますが、あのイントネーションであのセリフを言われると、つい笑ってしまうんです。
人間には五感という感覚があり、嗅覚はその1つ。食べ物が食べられるものなのかどうか、味はどうなのか(味覚の前に嗅覚でも判断できる)、ガスが漏れていないか、誰かが屁をコイていないかなど、嗅覚で判断する機会は多々あります。
人の家に行ったときの独特なニオイ。人とすれ違ったときのニオイ。エレベーターの中のニオイ。
色々なニオイがありますが、美味しい料理やお香のような良い香りもあれば、汗やワキのニオイのように不快な臭いもあります。
香水がキツイ。
口臭。
タバコ臭い。
汗臭い。
ワキの臭い。
足が臭い。
柔軟剤の香りが強い。
職場で良くあるニオイの代表例がこれらです。
香水と柔軟剤は、適度に使えば良い香りなのですけれども、使用量が多いと不快に感じるほど強い香りを発します。
「柔軟剤の匂いなんて大したことないのでは?」と思ったら、アナタはまだまだです。柔軟剤といっても色々ありますけれども、中には強い香りを発するものもあって、使い方によっては香水並の強い香りを発します。具体的な商品名は書きませんけれども、ビーズタイプの柔軟剤は香りが強い傾向があります。
あとは、ニンニクを食べた翌日のあのニオイもなかなかキツイもの。食べた本人は全然感じないのですけれども、周りにいるとあのキンキンした臭さをよく感じます。
職場でこのようなニオイに悩んでる方もいらっしゃるのではないでしょうか。スメハラ(スメルハラスメント)という言葉もありますね。
すれ違うだけでモーレツに汗臭い人。夏になるといますよね。汗の匂いは自分でも分かるもので、生乾きの雑巾みたいなニオイで、自分でも不快です。
あとは、ワキの臭いを漂わせている人も時折います。ネギのような、削りたての鉛筆のような、なんとも言えない気持ち悪い臭いで、ワキの臭いは汗と違って本人が自覚しにくいのです。
汗の匂いだったら、対処法は難しくありません。体を洗う、下着をマメに変える。これだけでもほぼ解消できます。
ただ、ワキの臭いは洗うという程度では解消できない場合があり、治療が必要な人もいます。そういう人が職場内でウロウロしていると、周りの人が気分が悪くなって困る。こういう場合にどうするべきか。
放置していても臭いは消えませんから、どこかのタイミングで本人に伝えないといけないのですけれども、誰が伝えるかが悩みどころです。
男性だと、汗やワキなどの体臭系。女性は香水や柔軟剤関連の匂い。私の経験では、女性の方で臭い人は少ないです。たまに汗臭い人はいますけれども、概ね大丈夫な傾向です。職場のニオイで物議を醸すのは男性の方が多いですね。
労務管理では身だしなみもその範囲に含まれていて、色々とルールを設けることが可能です。髪の色や長さ、爪、髭などはもちろんですが、飲食店だと香水も禁止しているはずです。
汗臭いタクシー運転手なんてイヤですし(そんなタクシーに乗りたくない)、口が臭いホテルマンなんてのもイヤ。職業によってはニオイがことさら大事な要素になっているものもあります。
匂いも身だしなみの範囲内ですから、汗やワキの臭いを解消しないと出勤は認めない、という対応も可能です。
髪を黒くしてくるまで仕事はさせないぞ。髪を切らないと出勤は認めん。爪を切っていないと家に帰らされる(爪切りを置いておけば、その場で切れますが)。職種によって身だしなみに対する対応は異なりますけれども、おそらくどこの職場でも身だしなみに対する何らかの要求はあります。
臭いに関して、本人にズバリと言うと角が立つし、誰が指摘するのかも悩みどころです。同僚からは伝えられないし、部下から伝えるのも無理でしょうから、やはり上司が本人に伝えるのが妥当です。
髪の色や長さは何を基準に判断するのか(髪の色見本があります)。爪の長さは何ミリまでなのか。臭いをどうやって判断するのか(例えば、2人ペアでお互いに臭いチェックをするとか)。こういうことも身だしなみ規定で決めておいて、後から「どうするんだ?」とならないようにしておきましょう。
一度気になりだすとずっと気になるのがニオイですから、職場でのニオイ対策は大事です。
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