労務管理のツボをギュッと押す方法を考えます

会社で起こる労務管理に関する悩みやトラブルを解決する方法を考えます。

休憩時間を分けて取ってもいいの?

分割休憩

 


勤務時間に応じて休憩時間がありますが、この休憩時間はまとめて取るのが通例になっているようで、例えば、45分休憩ならば45分を細切れにせず継続して取る。60分でも、小分けにせずに一括継続して休憩を取る。これが当たり前のようになっています。

しかし、休憩時間をまとめなければいけないという法律はなく、労働基準法34条(以下、34条)では、労働時間と休憩時間の関係だけが書かれており、休憩時間をどのように使うかは当事者の自由に任せられています。

そのため、休憩中に外出していいのか、休憩を半分づつ分けて取ってもいいのか、職場の外に出てお昼ゴハンを食べてもいいのかなどと疑問が出てきます。


休憩時間が短ければ細切れにすることもありませんが、45分なり60分、さらにそれ以上の休憩時間となると、小分けにして休憩を取りたいという人も出てくるでしょうね。

34条では休憩時間を分けることに制限はありませんので、2分割、3分割、さらには4分割で休憩を取るのも可能ではあります。

例えば、60分の休憩を30分で2回にする、60分を3分割して20分で3回にするのも可能です(法的には)。


さらに、34条3項には、休憩時間を自由に利用させなければいけないと書かれていますので、「自由に利用できるんだから、分割してもいいだろう」という判断をする余地もあります。確かに、自由という言葉の意味はまさに自由なのですから、休憩時間中に何をするか、休憩をどのように取るか、時間を分けるかどうか、それらは自由だというわけです。

ただ、休憩時間を小分けにすると、いつ休憩しているのか、いつが業務中なのか、この両者の境界線が曖昧になることが予想されます。

本人の判断で、2分割なり3分割されると、他の人には休憩が分割されたと分かりにくく、休憩はもう終わったんだろうと思ったら、「あと30分の休憩が残っています」なんて反応が返ってくる。

時間を管理する台帳なり、何らかのシステムなりを使って、休憩時間を把握することもできるでしょうが、1日に2回以上の休憩を取れるような対応になっているシステムは多くないはずです。休憩は1日勤務で1回まで(ポジションが曖昧な小休止を除く)という職場が普通ですし、2回、3回と休憩を取れば、それだけ時間を把握するのが面倒になります。


休憩は一括でまとめて取るに限るのか、それとも分けても良いのか。34条3項に基いて自由に利用できるとなると、好きに分割するかどうかを選べることになってしまいます。

些細な事ですが、休憩時間の使い方はキチンと決めておきましょう。

 

 

労働基準法で決まっている休憩のルール

休憩を運用する際に、

「5時間59分の勤務ならば、休憩は必要ですか、それとも不要ですか?」
という疑問を持つ方がいらっしゃいます。


他にも、「6時間を超えなければ、休憩を与えてはいけない」と思っている
方もいらっしゃいます。

 

確かに、労働基準法では、「6時間を超えれば、45分の休憩」ですから、
5時間59分の勤務ならば休憩は必要ないという結論になりますね。


しかし、1分の違いだけで休憩の有無が変わってしまうのも、極端ですよね。

 

休憩のルールを杓子定規に運用せずに、もう少し柔軟に運用すれば、上記の
ような疑問も減るのかもしれません。

 

そこで、「6時間を超えなければ、休憩は無い」という思い込みを捨てる
ことが必要になります。

 

 

15分や30分の休憩も使えるし、余分に休憩を設けても良い。

基本として、

「6時間を超えれば、45分の休憩」
「8時間を超えれば、60分の休憩」


というのが休憩制度の原則ですね。


ただ、ここでのポイントは、「原則」という部分です。


原則には例外があるのが通例ですから、その例外を模索することになります。

 


例えば、6時間を超えなければ、休憩は無しでも構わないのですが、
15分や30分の休憩を間に挟むことも差し支えありません。


つまり、「4時間勤務で15分休憩」や「4時間勤務で30分休憩」
という扱いも可能です。


さらには、4時間に限らず、2時間や3時間という区切りで、細かく
休憩を配分しても構いません。

 

また、分割して休憩を取ることもできます。


例えば、4時間勤務の時点で15分、6時間を超えた時点で30分というように、
分割して休憩を配分することもできますね(トータルで45分になっている)。

分割休憩という仕組みを採用している会社は少ないでしょうが、仕組み
として使うことは可能です。

ただし、休憩を小分けにすると、誰が、いつ、何分の休憩を取ったのかを把握しづらくなりますので、この点をクリアできるかどうかが課題です。

 

ゆえに、「6時間を超えれば、45分の休憩」、「8時間を超えれば、
60分の休憩」、という2つの労働基準法のラインを下回らなければ、
休憩時間の運用も工夫の余地があるということです。

 

 

 

 

 

山口正博 社会保険労務士事務所
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