半休なり1時間単位で休暇を使えるとなると、さも柔軟で使いやすく感じるが、実際にそのように休暇を使うと中途半端に感じたり、運用で不具合が発生する。
例えば、法律上の有給休暇とは別に、病気や怪我を理由に使える休暇があるとする。これを傷病休暇と呼んだり、時効に達した有給休暇を傷病休暇として使えるようにしてるケースもある。
さらに、有給休暇も傷病休暇も、休暇を1日単位だけでなく、半日や時間単位でも使える状態にしているとする。
そこで、とある日に、有給休暇で半休を取得し、午後からは傷病休暇の半休を取るように手続きを進めたらどうなるか。つまり、半分(0.5日相当)は有給休暇で、残り半分(こちらも0.5日相当)は傷病休暇として処理する。午後から何らかの理由で気分が悪くなったと想定して欲しい。
この場合、半休+半休で、2つの半休を組み合わせることになるのだが、このような組み合わせができない会社もあるようです。
半休を利用した場合、残りの0.5日分は出勤にしないといけない。半休+半休で丸1日を休暇とすることはできない。そういう会社もあるのですね。
単純な足し算ですし、処理も簡単そうなのですが、会社の管理系システムが受け付けないようになっていて、1日に半休を2回取得するのはダメとなるわけです。
時間単位の休暇でも似たようなケースを想定できます。午前に2時間の休暇を取り、午後にまた2時間の休暇を取るような場合。「時間単位休暇は1日に1回まで」という制約がある会社があっても不思議ではありませんね。
単純に4時間分を休暇として控除するだけなのですが、ここでも特殊な管理系システムを使っていると、1日1回までしか時間単位休暇を受け付けられないようになっていたりします。
小回りがきいて便利なように思える細切れ休暇ですが、休暇を切り刻むと、事務の手間が増え、休暇を利用する側にも都合が悪い場面が生じる可能性があります。
数年前までは、私も細切れで休暇を利用することに肯定的でしたが、今では休暇は1日単位で使うのが良いという結論に落ち着いています。
学生を含めたパートタイムで働く人たちは、1週間あたりの勤務日数や勤務時間がバラバラですから、年次有給休暇を付与する日数もバラバラになって管理に手間がかかりますよね。