労務管理のツボをギュッと押す方法を考えます

会社で起こる労務管理に関する悩みやトラブルを解決する方法を考えます。

タイムカードのコピーを手に入れる方法。

 

カメラでコピー

給与と一緒にタイムカードのコピーも欲しかった。

勤務時間を記録する手段として最も知られているのは、タイムカードでしょう。ちょっと固い専用の用紙を、これまた専用の機会に差し込んで始業時間と終業時間を印字する。

他にも、ノートに勤務時間を記録するところもあれば、会社が用意した勤務台帳に自分で時間を書き込むところもあります。また、キャッシュカードのような磁気ストライプカードを使ったり、ICカードでゲートを通過して時間を記録するところもあるでしょう。

私が学生の頃、色々とアルバイトを経験しましたが、給与を支給する際に、タイムカードのコピーをくれないものかと何度も思ったものです。

時間と給与が連動している仕事の場合、勤務時間がそのまま給与額に反映されますから、給与が締められた後、合計で何時間働いたかを後から確認したかった。しかし、給与の締め日になると、タイムカードが回収され、本部なり会社の事務担当者なりが計算のために使うので、本人が内容を見れなくなります。

給与明細と一緒にコピーを渡すならばいいのですが、そういう会社はおそらくほとんど無いのではと思います。

もちろん、会社が何かズルいことをしていると邪推するわけではありませんでしたが、なぜ勤務時間を本人が確認できるようにしていないのか不思議でした。


将来的に労働基準法が改正され、労働時間管理台帳が法定帳簿に含まれれば、給与の締め日以降であっても勤務時間を確認できますが、2015年1月時点ではそれは義務化されていないし、任意で作れるものの、まだ作っていない会社も多い。

タイムカードのコピーが手に入らない、労働時間管理台帳も無いとなると、給与の内容と勤務時間を後から照らしあわせて確認するために何らかの手段が必要です。



スマホのカメラでタイムカードを保存。

私が学生の頃は、タイムカードのコピーを会社はくれないし、デジカメは無くフィルムカメラが主力でしたし、ましてやスマホなんて存在する気配すらなかった。

中には出勤するごとに、勤務時間をメモしている人もいました。もちろん、そういう方法もあるけれども、いかんせんメンドクサイ。だから私は記録を保存することを諦めてました。


しかし、今ならば便利な道具があります。それはスマホです。

スマホといっても、LINEだのtwitterだのを使うわけではなく、カメラ機能を使います。ポケットからスマホを取り出し、自分のタイムカードを撮影する。これでコピーの保存は完了です。

何でもかんでもスマフォで解決してしまおうという近頃の風潮には賛否両論ありますが、道具は使う人によって利便性が変わります。

悪い方法で使えば、便利な道具でも有害なものになる。しかし、良い方法で使えば、想像を超える利便性を享受できる。

タイムカードのコピーなり、労働時間管理台帳があれば、あえれスマホを使うこともないのですが、次善の策として上記の方法を使うのが妥当です。


授業中に黒板に書かれた内容をスマフォで撮影する学生が話題になることもありますが、あれはスマホの賢い活用法です。

ノートを取ることは作業ですから、その作業を省き、授業の内容に集中できる。私が学生の頃は考えもしなかった方法ですし、そのための道具もありませんでした。

ノートは自分の手で書いてこそ意味がある、覚えられる、理解できる。そういうタイプの人もいらっしゃいますが、ノートを取ることそのものに意味はなく、単に記録しているだけと考える人もいます。

自分が持っている道具をどのように使うか。仕事も学習も、工夫次第です。


「労働時間管理台帳」が必要になる?

人を雇って仕事をしている会社では、労働者名簿や賃金台帳を備えている必要がありますが、さらに追加で『労働時間管理台帳』を将来的に作る必要があるかもしれません。

参法 第186回国会 1 労働基準法等の一部を改正する法律案
http://www.shugiin.go.jp/internet/itdb_gian.nsf/html/gian/honbun/g18602001.htm

上記ウェブサイトの提出時法律案のリンクをクリックすると、法律案の内容を閲覧できます。


 第百七条の次に次の一条を加える。
  (労働時間管理台帳)
 第百七条の二 使用者は、各事業場ごとに労働時間管理台帳を調製し、各労働者について労働した日ごとに、始業及び終業の時刻、時間外及び休日の労働の時間数その他厚生労働省令で定める事項を厚生労働省令で定めるところにより記入しなければならない。
  第百八条の次に次の一条を加える。


法律案の中に、労働時間管理台帳を調整するとの内容が追加されると書かれており、2015年1月5日時点で、まだこの法律は成立していませんが、将来の時点で労働基準法が改正され、実際に台帳を作る必要があるかもしれません。

労働時間の管理というと、タイムカードがよく知られていますが、タイムカードだけで時間を管理していると、働いている本人は後から時間を把握するのが面倒です。始業時間と終業時間が淡々と表示されているだけですから、休憩時間、法定時間外の労働時間、休日の労働時間、集計値などを把握しにくいのですね。

さらに、タイムカードは会社で管理されており、給与を支給する際にコピーを渡してもらえるわけではないし、給与を締めてカードを回収すると、もう自分の労働時間を確認することもできない。

私も学生の頃、「何で給与と一緒にタイムカードのコピーをくれないのか」と何度も思っていたのですが、どこの会社もタイムカードのコピーを給与と一緒に渡してくれるところはありませんでした。もちろん、これは法律で義務付けられていないので、会社としてはコピーを渡す必要はないのですが、後から確認するためにコピーを添付する方が親切だとは思いますが、現実はそうなっていません。

2015年の今でしたら、自分のスマホでタイムカードを撮影して保存することもできますが、10年前や20年前だとそういう便利な道具もありませんでしたから、記録を保存するのが難しい状況でした。


それゆえ、労働時間管理台帳を作り、働いている人が常に確認できるようにするため、労働基準法を改正しようとしているのでしょう。




すでに労働時間を管理する帳簿を作っている会社もある。

会社によっては、法律で決められるまでもなく、自主的に労働時間を管理する台帳を作っているところもあります。

始業時間、終業時間、休憩時間、休日労働の時間、法定時間外労働の時間、時間の集計値などが表示された書面を作り、本人が内容を確認できるようにしています。

タイムカードだけだと、どうしても情報不足ですし、カードがなくなると自分の勤務時間を知る方法がなくなります。


労働時間管理台帳というと、何だか硬い感じで、難しく厄介なイメージですが、後から労働時間の記録を確認できるようにするのが目的ですから、大げさなものを作らなくても足ります。

カンタンな方法だと、エクセルや Google spreadsheet などの表計算ソフトを使って、日時、名前、日毎の勤務時間、当日までの勤務時間の合計値などをズラズラっと表示したものをプリントアウトし、それを掲示するだけでも労働時間管理台帳になります。

勤務時間の内訳を書面化し、後から確認できるようにする。これが労働時間管理台帳です。

労働基準法が改正されるまで待つことはなく、今からでも会社で実行できますから、表計算ソフトを使って作るところから始めてみてはいかがでしょうか。





 

山口正博 社会保険労務士事務所
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