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「売れなきゃ自腹で買うんだ」おせちを買わせるコンビニ

自腹負担



クリスマスケーキの強制買い取りは違法?
http://bylines.news.yahoo.co.jp/konnoharuki/20141223-00041744/

クリスマスが近づいている。こんな季節に続発する労働問題がある。「クリスマスケーキ」や「おせち料理」の買い取り強制問題だ。

「ウチの職場では、18000円以上のおせちをバイトが買うか売ってくるかのノルマがあります。月10数万円の給料なのに、高いもんを買わされそうで、本当に困っています」。

これは、私のツイッターに寄せられた労働相談だが、典型的な内容だ。

最近では、大手コンビニからクリスマスケーキ自腹購入の相談も続々と来ている。ある相談によれば、ケーキやお歳暮は数千円だから「まだ乗り切れる」。心配なのは、おせち料理(約2万円)の自腹だそうだ。



12月と言えばクリスマス、クリスマスと言えばクリスマスケーキと、典型的な連想ゲームが頭のなかで展開される。

単独で営業しているケーキ屋は少なくなり、クリスマスケーキを買いたいときは、スーパーやデパート、コンビニで予約する人が多い。今でもコジンマリとした洋菓子店もあるにはあるけれども、スーパーやコンビニに押されてしまって、ケーキを買うために洋菓子店に行く機会が少なくなりましたね。

ヒッソリと営業している洋菓子店が作ったクリスマスケーキなんて実に美味しそうな感じですが、そういうクリスマスケーキは少なくなり、画一的なカタログから選んで買うのが当たり前になりました。


コンビニやスーパー、百貨店などで働いていると、クリスマスなどで販売されるイベント商品を買うようにお店からオススメされます。自分が働いているお店で買うので、従業員向けの割り引きがありお得です。ケーキやお正月のおせちを買うならば、割り引きで買える方がトクですから、何も問題はなさそうです。

しかし、お店によっては、働いている人にクリスマスケーキやおせちの購入を強要するところもあるようで、それを嫌がる人もいるとのこと。


強引に購入したことにして、給与から強制的にケーキやおせちの費用を天引きすれば、これは確かに労働基準法違反です。本人が望んで購入しているならば問題ないですが、欲しいわけでもないのに買わせられているとなれば行き過ぎでしょう。

ただ、どれぐらい強要されるかによって判断が変わります。

例えば、クリスマスケーキやおせちを1つだけ購入してもらうならば、自分が食べる範囲だし、過剰なものでもない。しかし、3つも4つも1人の人にクリスマスケーキを買わせるとか、おせちを2つも3つも買わせるのは労働基準法24条1項に違反する可能性があります。

2万円のおせちは確かに安い買い物ではないですが、年に1回ですし、家族で食べるならば買ってもいい範囲だと私は思います。とはいえ、一人暮らしの人に2万円のおせちは多すぎますから、8,000円か10,000円ぐらいのものを案内して買ってもらうのが次善の判断です。

食べる範囲で買うのは良いとしても、3つも4つもとなると、これは拒否すべきでしょう。


売れないものを強引に売ろうとすると、強引に買わせるような歪んだ結果になります。

20個売れたから、今度は30個売ろう。30個売れたから、今度は50個売ろう。際限なく供給量を増やし、1つでも多く売ろうとする。その結果、否が応でも売れ残りが発生してしまう。

無限に供給して売るという発想に無理があります。人が食べられる量は限られているし、人間も数も限られている。つまり需要には限界があるにもかかわらず、これでもかというほど供給する。

食べきれないほど作って売ろうとする。ヘンな感じですが、これが商売なのでしょうね。

 

売れなかったらペナルティーで自腹負担させるのは、賃金全額払いの原則に反しますからできません。

しかし、売れたらインセンティブを出すというのは可能です。例えば、クリスマスケーキを紹介で1件成約すれば、ケーキ販売額の10%を報酬として受け取れる。10%もインセンティブを出せる利益があるかどうかはわかりませんが、売れたときに何らかのご褒美があれば「じゃあ売ろうか」と思うもの。

売れないときはペナルティーは無いけれども、売れたときはインセンティブがあるとなれば人は動きます。行動にリスクはありませんので。

人が嫌がる仕組みではなく、動きたくなる仕組みを作るのが労務管理のコツです。

 

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