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ビックリマーク「!」を目にする機会が多い。
チラシ、広告、テレビCM、雑誌に至るまで、ビックリマークの使用頻度がちょっと高すぎる気がする。とにかく「!」の使用頻度が多い。大してびっくりもしないようなところでも、「、、、!」とか、調子に乗ると「、、、!!!」みたいにいくつもビックリマークを羅列する。文章の終わりは句点ではなくビックリマークだと思っているのではないかと感じるようなウェブサイトやチラシを見ることがある。
なぜ人はビックリマーク「!」が好きなのか。
感情に訴える目的で「!」を使っているのかもしれないが、見ている方にとってはもはや欝陶しく感じるかもしれない。
キチンと文章で表現できないので、メンドクサイから「!」を使っちゃえという心情も感じ取れないこともない。
私はなるべく「!」を使わないように心がけているが、どうしてもふとした時に使ってしまうことがある。
今では、ビックリマークを使うのは文章を書く能力が低いからだと心に留めて、文章を書くようにしている。
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内定を取り消された人を採用する。
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■ゼロから採用する場合と選ばれた人から採用する場合。
企業が新卒の人材を採用したいと考えたとき、どうやって求職者へアクセスするかを考える。
求人サイト、求人雑誌・広告、ハローワーク、学校へ求人票を出す、会社の入り口に社員募集の紙を貼っておく、直接に学生と接触する、学生アルバイトからフルタイムへ切り替える、縁故で募集などの手段がある。
新卒採用では、一部の採用手段を除き、ゼロから採用作業を行う場合が多い。募集媒体から集めて、説明会、書類選考、筆記試験、面接というプロセスを経由するのがよくあるパターン。これは商売での集客と同じで、自社のことを知らない学生達(顧客)に媒体(広告)で認知してもらい、人材を募集している(商品を販売している)ことを把握してもらう。その後に、顧客はウェブサイトや店舗に来て情報を集める(説明会)。さらに、無料サンプルを請求、資料請求、お試しセットなどを購入(筆記試験や面接を受ける)してもらい、気に入ったら本体メニュー(内定)を購入してもらう。
新卒採用では、集客、認知、選考への参加、内定まで企業が準備しなければいけないのですね。
しかし、この準備を省略する手段もあります。それは、すでに選考され、採用が決まった人を採用する方法です。すでに選考され、採用が決まった人とは、いわゆる内定を取り消された人を意味します。
内定取り消しに対してはネガティブなイメージを抱かれやすいが、捉え方によっては良い方向に考えることも可能です。
■すでに選考されている人。
内定を取り消されたということは、どこかの企業から内定を得たということです。さらに、内定を得たということは、採用選考を突破した人ということですよね。
内定を取り消されたのは企業側の都合によるものであって、本人に不都合なことがあったわけではないはず。もちろん、内定後に何らかの不祥事(裸で渋谷の街中を走り抜けるとか。ラグビーの早明戦を観た後に新宿コマ劇場周辺で騒ぐとか)を起こして内定を"おじゃん"にしてしまう人も稀にいるのですが、最近の内定取り消しは本人の不祥事が原因ではないことが多いです。内定を出したけれども、経営的によろしくない状況になったので、内定をキャンセルしたいという企業側の判断ゆえに取り消しが実行されるわけですね。ということは、内定を得た人には不都合な点は無いのですから、この人達を何とかできないかが考えどころになります。
既に他社の選考を通過したということは、言わばフィルタリング作業を終えている人材ということになります。つまり「選ばれた人材」ということ。その選ばれた人材が労働市場に放出されるのですから、そのまま放置するのは勿体無い。
そこで、この人達を対象に人材採用をしてみてはどうかというのが今回の話の焦点。
もし、自分が採用の担当者ならば、応募者の中に「内定を得た経験がない人」と「内定を得た経験がある人」がいるとすれば、後者を選び易いのではないでしょうか。
人材募集するときのキャッチフレーズの中に「内定を取り消された人を探しています」と人材募集すれば、思いのほか人が集まるかもしれませんね。新卒採用を考えている企業には選択肢としてアリではないかと思います。特に、初めて新卒採用を試みる企業には人を集めやすい手段かもしれない。求人サイトに出稿する費用は70万円とか110万円程度になるでしょうから、初めての新卒採用ではより容易に採用できる選択肢を利用してはいかがかな思います。
「内定を取り消された人を探しています」とアピールすると、ちょっと差別的な採用になりそうですが、社会的に許容されそうな気もします。救済雇用的な扱いとして認知される可能性があり、おそらく差別とは指摘されないのではないかと想像できます。また、差別的かどうかは社会状況によって変わりますので、今ならば内定取り消し対象者を強調して集めるのはアリかもしれません。
しかし、選ばれたと言っても、他社の基準で選ばれた人であるので、自社の基準に合わない可能性もある。企業の採用コンセプトは違いますし、欲している人材も違うはず。そのため、他社基準で選ばれた人では自社に馴染まないのではないかとの指摘もあり得ます。
ただ、明らかに変な人が来る可能性は低いのではないでしょうか。普通に会話できない人とか、不潔な人とか、挙動不審な人とか、この手の人が来ることは防げる可能性は高まるでしょうね。
■目的は1つだが、そこに到達する手段は2つ以上ある。
他社の費用で自社の人材を採用しているとも考えることもできますね。
募集、説明会、筆記や面接選考の費用を企業が負担して集めた人を放出したのですから、その人達を他社が採用するとなると選考費用を軽減できるのではないかと考えるわけです。費用といっても実費(資料代、会場設定費など)はさほどではないでしょうが、人と時間を投じて行った部分は金銭換算するとなかなかのものになるのではないかと想像します。
下品な言い方をすれば、当たりを引く確率が上がるという点が有り難いところです。
ゼロから探す必要はないですし、選考費用も軽減できる。さらには、「ヘンな人」もふるい分けることができる。
ただ、「内定取り消し証明書」のような書面はありませんので、偽装が発生する可能性はあります。どうやって内定を取り消された人とそうでない人を分けるのかが定かではないので、本人の申告で判断するしかありません。
内定を取り消した企業に証明書を作ってもらうのもいいかもしれませんね。「当社の都合により、やむを得ず内定を取り消すことになりました」という類の内容が記載された書面が応募者に送付されるとすれば、その書類を他の会社に持って行って使う。
また、どこの会社から内定を取り消されたかという違いもあるかもしれない。
例えば、ソニーから内定を取り消された場合と株式会社 坂本金属加工から内定を取り消された場合では、ちょっと評価が異なるかもしれませんよね。
せっかくお金と時間を使って選考作業をした人材が放出されるのですから、内定取り消しという状況を採用のチャンスと解釈するのも一考ではないでしょうか。
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