労務管理のツボをギュッと押す方法を考えます

会社で起こる労務管理に関する悩みやトラブルを解決する方法を考えます。

2010/9/3【失業手当を受けている間に試用で働くのはアリでは?】





┏━┳━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■■┃  メールマガジン 本では読めない労務管理の「ミソ」
□□┃  山口社会保険労務士事務所 http://www.growthwk.com?ml=20101006_20100818
┗━┻━━━━━━━━━━━━━━━ (2010/9/3号 no.220)━



ムネオ日記という鈴木宗男氏のブログがあるが、以外と知らない人もいるのではないかと思う。ただ、最近は注目されているので、ブログを発見した人もいるかもしれない。

ムネオ日記
(http://www.muneo.gr.jp/html/page001.html)

一般のブログのようにゴテゴテした感じは無く、文字で淡々と書かれている。

ブログは文章が大事だから、文章重視の傾向には個人的に好感を持っている。






■失業手当を受けている間に試用で働くのはアリでは?◆◆◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■■
履歴書プラス面接では人と同じだ。
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄






■履歴書と面接だけで再就職するが難しいのは当然だ。



就職というイベントを初めて経験するのは、多くの人にとってはおそらく高校生だろうと思います。就職というイベントはなにも新卒時に限られるわけではなく、学生のバイトになるも就職ですし、パートタイム社員になるのも就職でしょう。また、中途採用で社員になるのも就職です。

ただ、この就職というイベントでは、人は他人と同じ行動をとりやすい。会社説明会が開催されるとなると、同じような服装、同じような髪型と髪の色、同じような靴と鞄で説明会への参加者が会場にやって来る。また、説明会も会社ごとによく似たもので、これといった違いはない。質疑応答もどこかの説明会で聞いたような質問と答えだったりする。

もちろん、他者(or他者)と違うことをすると、他のプレイヤーからのけ者にされる可能性があるので、他者(or他者)と同じように振る舞うのはごく当然のことなのかもしれない。


企業も、いざ採用を決める段階になっても、みんな同じように見えてしまうので、誰を選択しようかと悩む。

企業の採用方法は新卒採用か中途採用かというくらいメニューが少なく、大学のように一般入試、一般推薦入試、指定校推薦入試、AO入試、一芸入試などのようにメニューが多くはない。そのため、似たような応募者が集まり、似たようなエントリーシートや履歴書を読み、似たような問答が繰り返される面接を行い、採用を決めるわけだ。これでは、ハッキリと誰をと決めかねるのも当然かもしれない。

よりキチンと採用者を決めるようにするためか、新卒採用では、6次面接とか8次面接という異常なほど審査を繰り返し、企業と応募者の間のズレを限りなく解消しようと試みる企業もある。

しかし、新卒採用では何度も面接を行う時間があっても、中途採用ではそれほどの時間はない。もし、中途採用の応募者が失業している人だとすると、すぐにでも仕事を始めなければいけない事情があるのかもしれないので、企業もゆっくりと審査することができずに、見切り発車的に中途採用を実行しなければいけなくなるのだ。「新卒採用は良いが、中途採用はダメ」と言われてしまうのは、企業側に時間的な余裕が無いのも一因だろう。新卒採用ならば、応募者は学生なので、企業もゆっくりと採用活動を実施することが可能でしょう。インターンシップなども時間に余裕がある新卒採用でしか実施できないイベントです。


ゆえに、中途採用を希望する人が、履歴書を書いて面接を受けるだけでは簡単には採用されないのは当然なのですね。

十分に応募者の情報を集める時間がないので、どうしても履歴書と面接で採用を決めざるをえないため、企業と応募者のミスマッチが生じやすい。

そのため、中途採用で採用されるためには何らかの工夫が必要でしょう。







■失業中に試用で働くのはいい発想なのでは。



中途採用に応募する人は失業していると考えると、おそらく雇用保険から失業手当(正式には「基本手当」と呼ばれる)を受け取っているはずです。

新たに仕事を再開するまで手当を支給し、失業によるショックを軽減するのが雇用保険の役割だが、普通に就職活動に取り組むだけではおそらく再就職は容易ではないでしょう。

ハローワークで仕事を探し、紹介状を発行してもらって面接を受けにいっても、思いのほか手応えが無いと感じている人も少なくないはず。ハローワークの求人が無料だから、企業が採用活動に対して真剣にならないという理由もあるでしょうが、応募者に特徴がないという点も理由に入るかもしれない。


紹介状を持って、履歴書を書いてきて、面接を受けるのはごく普通の応募者です。

企業の採用担当者も、「あぁ、また同じような人が来たねぇ、、、」と思っているのではないでしょうか。

これでは企業と応募者がカップリングするのはちょっと難しそうです。


そこで、失業手当を受け取れる人ならば、雇用契約を締結せずに仕事だけやるという方法があります。つまり、正式な社員にならずに、一定期間お試しで試用してもらうわけです。

例えば、雇用保険から180日分の失業手当を受給できるならば、簡単にいえば6ヶ月間は無給で働くことが可能です。ならば、ある会社で3ヶ月間は無償で試用してもらい、納得してもらえれば3ヶ月経過した段階で正式に雇用契約を締結するわけです。もしうまくいかなくても、あと3ヶ月残っているので、もう1回同じようなチャンスがあります。

ノコノコと「紹介状→履歴書→面接」を繰り返すよりも、自分が入りたい会社を選び、その会社に3ヶ月試用のオファーを応募者から出せば、企業も「んん? 何か変なヤツが来たね」と感じ、ちょっとつき合ってやるかと乗ってくるかもしれません。少なくとも、履歴書を持って面接に来るだけの応募者よりは興味深いのは確かです。

このように、企業に自分をいきなり採用せよと求めるではなく、一定期間試用してもらったあとに考えてもらうのも有効だと思う。ヤミクモに紹介状を貰って、履歴書を書き面接を受けるよりも採用される可能性は高まるのではないだろうか。

これはいわゆる「Free戦略」ですね。無料のオファーで接点を作り、納得してもらってから長期的関係を構築するわけです。

「でも、180日分の手当を2社への応募だけで消化してしまうのはもったいない気がする」と思う人もいるかもしれませんが、「下手な鉄砲は数打っても当たらない」のが現実です。新卒採用にまぐれ当たりはあります(これは本当)が、中途採用にまぐれ当たりはありません。


中途採用してもすぐに辞めてしまうことを気にしている企業もあるようですので、採用の浸透期間を当事者で作るのは有効ではないかと思います。


ただし上記の方法には注意点があって、失業手当を受け取りながら給与まで受け取るのは避けるべきです。

雇用保険では、ある程度までならば失業中に賃金を受け取ることが可能になっているのですが、フルタイムで仕事をしながら賃金を受け取れば、受け取り可能な水準を超えてしまうでしょうから、上記の試用期間では無報酬で仕事をするべきです。失業状態のままで試用で働くわけですね。

「たとえ試用期間であっても、社会保険などの公的保険に加入しなければいけないのでは?」とも思えるのですが、そもそも賃金がゼロですので、たとえ標準報酬月額を算定したとしても、社会保険料はゼロです。また、賃金がゼロならば、雇用保険料もゼロです。







■人と同じことをしない。



雇用保険から手当を受けながら失業している人が最も希望するのは再就職ですので、上記のような試用期間を設けることで再就職の可能性を高めるのは有効だと私は思います。


他の失業者と同じように、ハローワークに通って、紹介状をもらって、履歴書を書き、面接を受けにいっても、おそらく再就職は困難でしょう。私の知っている範囲でも、失業手当を受け取りながらハローワーク経由で再就職しようと試みた人は、あまりうまくいっていないようです。もちろん、これはハローワークが悪いわけではなく、人と同じことをしているとうまくいかないという点に思いを馳せない点に問題があるのです。

履歴書を持って面接に行っても、他の人と同じですので、「あえてあなたを採用しなくてもいいだろう」と採用者は思うはず。「100円のあんぱん」と「100円のあんぱん」を比較してもどちらがいいかは分からない。しかし、「100円のあんぱん」と「100円の北海道小豆を試用したあんぱん」では違いが出てくるわけです。他にも、あんぱんではなく100円のクリームパンになるというのもいいですね。

他の人が「あんぱん」ならば、自分はどうするかがキモです。少なくとも「あんぱん」になってはいけないのは確かですね。

「失業者は履歴書を書いて面接を受けることしかしてはいけない」なんて決まっていません。


他の人と同じだと思われてはダメです。「あなたじゃなくてもいい」ではなく、「あなたに来て欲しい」と言われてその企業なり組織に行く方が応募者も気持ちがラクでしょう。







┏━━━━━━━━━━☆★ 後記  ★☆━━━━━━━━━┓



絶版書籍の電子化という発想は良いと思ったけど、実現しなかったのは残念だ。

本を買いたくてもその本が絶版になっていると、もはやどうしようもない気分になるときがある。「あぁ、欲しいんだけど、、、無いのか、、、」と、何ともならない歯がゆさがある。

大学図書館や公立の大きな図書館に行けば絶版本もあると思うが、あえてそこまでして手にしたいわけでもないし、借りると返却しなければいけないという手間もある(返却の手間程度ならばどうということはないけれど)。

もし電子化が可能になれば、絶版本を手に入れるために要するコストを減らしてくれるはずだとは思う。けど、読みたい本の候補がたくさんある中で、絶版になるような古い本をあえて読むかどうかは分からない。

あった方が良いと思いながらも、実際に使うかどうかとなると疑問を抱いたりするんですね。




┗━━```☆....━━━━━━━━━━━━━━━```☆....━━━┛


今回も、メルマガ【本では読めない労務管理の「ミソ」】を
お読みいただき、ありがとうございます。

次回もお楽しみに。

メルマガ以外にも、たくさんのコンテンツをウェブサイトに掲載しております。

労務管理のヒント

http://www.growthwk.com/entry/2014/04/07/135618?utm_source=mailmagazine&utm_medium=mel&utm_campaign=mailmagazine_mel_HT_2

ニュース

http://www.growthwk.com/entry/2014/03/12/082406?utm_source=mailmagazine&utm_medium=mel&utm_campaign=mailmagazine_mel_HT_3


┏━┳━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┃ ┃本では読めない労務管理の"ミソ"山口社会保険労務士事務所 発行
┣━┻━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

┃メルマガの配信先アドレスの変更は
http://www.growthwk.com/entry/2008/11/28/122853?utm_source=mailmagazine&utm_medium=mel&utm_campaign=mailmagazine_mel_HT_4

┃メルマガのバックナンバーはこちら
http://www.growthwk.com/entry/2008/07/07/132329?utm_source=mailmagazine&utm_medium=mel&utm_campaign=mailmagazine_mel_HT_5

┃メルマガの配信停止はこちらから
http://www.growthwk.com/entry/2008/06/18/104816?utm_source=mailmagazine&utm_medium=mel&utm_campaign=mailmagazine_mel_HT_6


┣*━*━*━*━*━*━*━*━*━*━*━*━*━*━*━*

┃労務管理のヒント
http://www.growthwk.com/entry/2014/04/07/135618?utm_source=mailmagazine&utm_medium=mel&utm_campaign=mailmagazine_mel_HT_7
┃仕事の現場で起こり得る労務の疑問を題材にしたコラムです。

┃ニュース
http://www.growthwk.com/entry/2014/03/12/082406?utm_source=mailmagazine&utm_medium=mel&utm_campaign=mailmagazine_mel_HT_8
┃時事ニュースから労務管理に関連するテーマをピックアップし、解説やコメントをしています。

┃メニューがないお店。就業規則が無い会社。
http://www.growthwk.com/entry/2007/11/01/161540?utm_source=mailmagazine&utm_medium=mel&utm_campaign=mailmagazine_mel_HT_9

┃山口社会保険労務士事務所 
http://www.growthwk.com?utm_source=mailmagazine&utm_medium=mel&utm_campaign=mailmagazine_mel_HT_10

┃ブログ
http://blog.ymsro.com/?utm_source=mailmagazine&utm_medium=mel&utm_campaign=mailmagazine_mel_HT_11

┃『残業管理のアメと罠』
┃毎日8時間の時間制限だと柔軟に勤務時間を配分できないので、
┃月曜日は6時間の勤務にする代わりに、土曜日を10時間勤務にして、
┃平均して8時間勤務というわけにはいかない。
┃しかし、仕事に合わせて、ある日は勤務時間を短く、
┃ある日は勤務時間を長くできれば、便利ですよね。
┃それを実現するにはどうしたらいいかについて書いています。
http://www.growthwk.com/entry/2012/05/22/162343?utm_source=mailmagazine&utm_medium=cm&utm_campaign=mailmagazine_mel_HT_12

┃電子タイムカード Clockperiod
┃始業や終業、時間外勤務や休日勤務の出勤時間を自動的に集計。
┃できれば勤怠集計の作業は随分とラクになるはず。Clockperiodは、
┃出退勤の時刻をタイムカード無しで記録できます。タイムカードや出勤簿で
┃勤務時間を管理している企業にオススメです。
https://www.clockperiod.com/Features?utm_source=mailmagazine&utm_medium=mel&utm_campaign=mailmagazine_mel_HT_13


┣*━*━*━*━*━*━*━*━*━*━*━*━*━*━*━*
┃Copyright(c) 社会保険労務士 山口正博事務所 All rights reserved

┃新規配信のご登録はこちらから
┃(このメールを転送するだけでこのメルマガを紹介できます)
http://www.growthwk.com/entry/2008/05/26/125405?utm_source=mailmagazine&utm_medium=mel&utm_campaign=mailmagazine_mel_HT_15

┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

山口正博 社会保険労務士事務所
大阪府大東市灰塚6-3-24
E-mail : mail@ymsro.com
業務のご依頼に関するお問い合わせ

© 社会保険労務士 山口正博事務所